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ランディの帰省(vs.虎人国編)
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「それを私たちからって言っちゃっていいの?」
「我々が関わるとあの国は我々をとらえようとするだろう。……めんどうくさい」
瑠璃は笑った。
「ま、『御館様が虎人国を心配して生成したもの』って言って渡すというか飲ませる。我が国の都合の悪い事、説明のつかない事は御屋形様、っていう事にしてるの」
瑠璃とクロは二人で悪い笑いをする。
「虎人の王は私に気があるからある程度は言うことを聞くわ」
「帰りは蒼龍に運んでもらえ。虎人の里に蒼龍に繋げるところがある」
クロはそういうとイーチェンの家に飛ぶ。
「貴男が転移を使うのも珍しいわね」
「好きではないがな」
クロはやはり翼を使って飛ぶのが一番だ、と言う。
「そういう生き物だしな」
イーチェン達は今はローサの元でリー達と話し合いをしている。リーには虎人としての習わしも教えなければならないので暫く虎人の里で暮らす事を提案しているのだ。
「蒼龍」
要石に手を置きクロが呼びかけると要石はぼんやりと昼の光の中で光る。
「久しいな、黒竜」
「クロと呼んでくれ」
「クロ」
「そうだ。瑠璃を東の国に送ってやってくれんか」
「わかった。……リュウの事、感謝する」
「レッドのおかげ、だと思う。あいつは意外と人たらしでな。他人の懐に入るのが上手い」
本人がいないのでクロは素直な感想を述べる。
「私もそろそろ、リュウに仲間を増やしていこうと思っている」
「東の大国は広いからな」
「ああ。東の大国があって、草原の国、そして氷の国があって……。デアードの裏側のあの国までもを担う準備に時間がかかってしまった」
蒼龍と黒龍は同じ大陸を担当している。デアードのクロとアキラの本体を置いている山脈で持ち場が区切られている。蒼龍は黒龍よりも幼い時点で持ち場を決められたので龍、神々の代理としての機能が整うまでかなり時間がかかったのだ。
「虎人国を無理に動かしたからだ」
「人を信じ切れなかった我の幼さだな」
蒼龍は本音を話す。草原の国と東の大国の間に位置していた虎人国を空に置いたせいで蒼龍の負担は大きく、機能が整うまでの時間が余分にかかってしまった。それは虎人国が蒼龍を奉らなかった事も一因であった。
「まだ東の大国が小さな国に分かれていた時代の事だものな」
瑠璃はおとなしく話を聞いている。海の竜は海を担っているが蒼龍や黒龍などの『龍』の下部組織、という面がある。海には『龍』がいないのだ。
「虎人国の今の王族でまともなやつを選んでおけよ。国の頭を挿げ替える」
「わかっている。今の王では土地がもたぬ」
クロと蒼龍は真剣にはなしている。
「次は女王になると思う。今の斎宮の娘、そちらにいるリーの妹姫だな、が聡くて斎宮がちゃんと教育しているしな」
「……今の王の娘か」
「ああ。あの兄妹は……未だに睦合っておる。正妃も娘故に殺意までは抱いていないようだ。邪魔だとは思っているようだが」
「あのぼんくらを王にした理由は?」
蒼龍は溜息をつく。
「ここ数代、我は王の選定に呼ばれておらぬ」
「その儀式もしていないのか、虎人国は」
瑠璃にも理解できる話であった。虎人の王は『蒼龍』を呼べないと王として認められないのだ。それは加護と関係がある。
「……今の虎人王は」
「先代の指名でしかない。早くまともな王を選ばねば『土地』がもたん」
「我々が関わるとあの国は我々をとらえようとするだろう。……めんどうくさい」
瑠璃は笑った。
「ま、『御館様が虎人国を心配して生成したもの』って言って渡すというか飲ませる。我が国の都合の悪い事、説明のつかない事は御屋形様、っていう事にしてるの」
瑠璃とクロは二人で悪い笑いをする。
「虎人の王は私に気があるからある程度は言うことを聞くわ」
「帰りは蒼龍に運んでもらえ。虎人の里に蒼龍に繋げるところがある」
クロはそういうとイーチェンの家に飛ぶ。
「貴男が転移を使うのも珍しいわね」
「好きではないがな」
クロはやはり翼を使って飛ぶのが一番だ、と言う。
「そういう生き物だしな」
イーチェン達は今はローサの元でリー達と話し合いをしている。リーには虎人としての習わしも教えなければならないので暫く虎人の里で暮らす事を提案しているのだ。
「蒼龍」
要石に手を置きクロが呼びかけると要石はぼんやりと昼の光の中で光る。
「久しいな、黒竜」
「クロと呼んでくれ」
「クロ」
「そうだ。瑠璃を東の国に送ってやってくれんか」
「わかった。……リュウの事、感謝する」
「レッドのおかげ、だと思う。あいつは意外と人たらしでな。他人の懐に入るのが上手い」
本人がいないのでクロは素直な感想を述べる。
「私もそろそろ、リュウに仲間を増やしていこうと思っている」
「東の大国は広いからな」
「ああ。東の大国があって、草原の国、そして氷の国があって……。デアードの裏側のあの国までもを担う準備に時間がかかってしまった」
蒼龍と黒龍は同じ大陸を担当している。デアードのクロとアキラの本体を置いている山脈で持ち場が区切られている。蒼龍は黒龍よりも幼い時点で持ち場を決められたので龍、神々の代理としての機能が整うまでかなり時間がかかったのだ。
「虎人国を無理に動かしたからだ」
「人を信じ切れなかった我の幼さだな」
蒼龍は本音を話す。草原の国と東の大国の間に位置していた虎人国を空に置いたせいで蒼龍の負担は大きく、機能が整うまでの時間が余分にかかってしまった。それは虎人国が蒼龍を奉らなかった事も一因であった。
「まだ東の大国が小さな国に分かれていた時代の事だものな」
瑠璃はおとなしく話を聞いている。海の竜は海を担っているが蒼龍や黒龍などの『龍』の下部組織、という面がある。海には『龍』がいないのだ。
「虎人国の今の王族でまともなやつを選んでおけよ。国の頭を挿げ替える」
「わかっている。今の王では土地がもたぬ」
クロと蒼龍は真剣にはなしている。
「次は女王になると思う。今の斎宮の娘、そちらにいるリーの妹姫だな、が聡くて斎宮がちゃんと教育しているしな」
「……今の王の娘か」
「ああ。あの兄妹は……未だに睦合っておる。正妃も娘故に殺意までは抱いていないようだ。邪魔だとは思っているようだが」
「あのぼんくらを王にした理由は?」
蒼龍は溜息をつく。
「ここ数代、我は王の選定に呼ばれておらぬ」
「その儀式もしていないのか、虎人国は」
瑠璃にも理解できる話であった。虎人の王は『蒼龍』を呼べないと王として認められないのだ。それは加護と関係がある。
「……今の虎人王は」
「先代の指名でしかない。早くまともな王を選ばねば『土地』がもたん」
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