悪役令嬢はヒロインと関わりたくない【完結】

あくの

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一応私の評判とか考えてくれたのか

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 「ベッドに横になってもらうからね」

……一応私の評判とか考えてくれたのか。それにこの人も未婚男性だものね。ちゃんと言ってください。というか皆さん騎士団関連の人だから知ってるのがあたりまえなのかもね?



 正妃様と母様から見えるように私はベッドに横たわらせられている。額に置かれているディオン様の指先がとても熱くなっている。子供の頃の事から最近の事まで聞き終わり……終わった途端ディオン様が崩れ落ちた。

 皆が驚いてかけよった所……、笑いすぎて立てないってどういうこと?!

「すまない。……先日、アニエス嬢の聞き取りをしててね。同じ場面が人によってこうも違っていたのかって」

ディオン様は涙を拭いながら言う。

 「あのお嬢さんがカリカリしてた場面は大抵君は他の存在を認知してない状況だった。妾妃様の洗脳の痕跡は見えなかったね。……そうするとサラ嬢だけなぜ洗脳されていたか、だな。でもサラ嬢のおかげで洗脳の手法と呪文、魔法陣がほぼ解析できたよ。……ふふふふ」

ディオン様の不穏な笑顔。そして母様の眉根は寄っており難しい顔になってます。そう、公爵家の血筋には洗脳は効かないはずなので。
 よほどサマン家に洗脳が強いのか、それとも……。多分、フェルナン兄様というか、この部屋にいる人員はみな同じ事を考え着いているはず。




 「母様」

正妃様以外の人は騎士団の仕事に戻り、兄様と正妃様、母様、私で母様の執務室にいます。私が言いたい事を母様はわかっているようです。

「あの子だけ、教会の魔力量測定と魔力判定を受けてないの。母親が受けさせなかったのよ。『女の子なのに必要ない』とか言って。学園に入っての魔法特性の判定は何も言わなかったので授業ならいいのね、と思ってたけど……。問題は魔力判定、の方だったのね」

そう、魔力判定は家門の魔力を継いでいるかの判定なので親子判定にも使われるものです。陛下がちゃんと王家の魔力を継いでいるかの判定はなされているのかな、と思いましたが口には出しません。殿下方は生まれて初めての誕生日に皆受けたそうで。

「その頃にはっきりさせておいたら子供の傷にはなりませんからね」

と正妃様。

「サラは……結婚前に魔力判定を受けてもらって結果は私たちの胸の中、でいいのではないのかな?」

兄様はそう言い切った。

「サラはサラなんだし」

「そうね。それに否やはないわ」

母様も同意する。そうして正妃様と母様は二人で話があるといい私と兄様は部屋を追い出された。


 「兄様、それでいいのですね?」

唐突な私の言葉にかかわらず兄様は何の事かわかったようです。

「いいよ」

「洗脳の件でずっと疑ってた?」

「いや、あの家で一人唐突に赤毛って事でベルトランも俺も伯父上も種が違うだろうなというのはもうずっとね。あの方の母親はその……、押しに弱いタイプでね」

ふっと私は思いついた事を口にする。

「もし、その男性がサマン絡みの人だったら?」

「というか……伯父上狙いの妾妃様の従妹がらみか?」

兄様の顔が険しくなる。

「ちょっと騎士団の詰め所にいこう。ディオン団長の手を借りる。あの人の部隊から一人過去見ができる人をサラ姉様の母親の元に送ってもらう」

そうして、赤毛の男の特定をしようという事らしい。
 妾妃様の件は意外と根深くというかサマンの残党狩りが難しいらしい。洗脳方法が特殊で各人に対応する香りまたはキーワードが解除に必要だそうで……考えるだけで面倒だ。

「もしかしたら……サラの洗脳のきっかけがあの母親かも」

兄様は小さな声で言ってため息をついた。
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