社畜サラリーマンの優雅な性奴隷生活

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歪んでいたかも

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龍之介は物凄く迷っていた。
目先の肉欲か、それとも男としてのプライドか。

(けど、プライドってなんだ?)

レイノルド以外には抱かれたくない。それは確かに、そう思っていた。
ルクシュに押し倒された時も冗談じゃないと思ったし、死に物狂いで抵抗した。
あの時の感情に嘘はないし、今また同じことが起こったとしても多分同じように抵抗する。それは間違いない。

でも、今思いっきりしたいのも事実である。

(ぶっちゃけ、前よりは全然、嫌悪感とかないんだよな…)

ガサツでデリカシーのない男だと思っていたが、話してみるとそこまで無神経なわけでも下品なわけでもなかった。
それどころか意識が戻ってからというもの、むしろ甲斐甲斐しいくらいに世話を焼かれていた気さえする。
龍之介は世話を焼かれるのが好きだった。なので、悪い気はしない。それに、レイノルドとはタイプが異なるがダームウェルもかなりのイケメンである。

そして何より、この男は見るからにセックスが上手そうなのであった。


(俺って、サイテー…)

我ながら最低な思考回路である。あれこれ考えても結局はそれだ。
龍之介は返事を待ってくれているダームウェルを無言のまま見つめ返す。
多分、この男はもうわかってる。わかっていて、俺にそれを言わせようとしているのだ。


「す、する…」
「うん?」
「最後まで、……したい、かも…」

顔から火が出そうだった。
生まれて初めて、男を相手に自分から誘ったのだ。
言ってしまった瞬間、心から後悔した。欲に駆られて馬鹿なことを口走ったと、そう思った。
冗談だと言い直そう、ふざけただけだと言い張ろう、そう思って口を開いた矢先に龍之介はその場に押し倒されていた。

(えっ、)

あっと思うより先に、奪うように唇を塞がれる。長い舌が歯列を割り、龍之介の口の中をみるみる蹂躙していった。
さっきまで俺のを舐めてた舌だと思うと嫌悪感から抵抗しそうになるが、そんなことを考える隙もないくらいあっという間にエッチな気分にさせられてしまった。そのくらいダームウェルのキスは上手かった。

(これは、場数が違う…!)

こんなキスをされたら、きっとどんな女もイチコロだ。下唇をはむはむされて、誘い出された舌を軽く吸われる。んっ、と思わず女みたいな声が出た。


「腰、擦りつけて可愛いな」
「んあ、だって、なんかもうすごくて…」
「キスだけでイキそうか?感じやすい体にさせられたもんだな」

ちがう!と龍之介は舌を甘噛みされながら抗議する。レイノルドのキスではこんなふうになったことなんてないのだ!と。

レイノルドだってキスは上手いが、ダームウェルのするそれとはやっぱり全然ちがうのだ。唇を吸う加減も舌を絡ませ合うタイミングも絶妙で、一方的に龍之介を追いつめていくレイノルドとは触り方からして全然違う。

(レイノルドは俺にこんなに優しく触れてこない)

極論を言えばそれに尽きる。レイノルドとのセックスは常に痛みと隣り合わせだ。レイノルドは苦痛に歪む龍之介の顔を何より愛している真性のドSなのである。

だがそれにひきかえダームウェルの手つきはただただ優しい。荒々しさも強引さもない、甘い快楽だけを龍之介に与えてくれるのだ。
そりゃ気持ちいいに決まってる。

(忘れかけてたけど、俺はドMじゃないんだ…!)

レイノルドのせいで、すっかり性癖が歪むところだった。
ダームウェルの愛撫を受け入れながら、今更ながらに龍之介は自覚する。
やっぱりセックスは普通がいちばんだ!と。
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