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状況把握
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「魔人の操る触手には催淫効果があるそうですよ」
「ああ…どうりで…」
あの触手はレイノルドの中にいる魔人の眷属(?)だったらしい。ひと通りの辱めを受けた後、「時間ですよ」と素知らぬ顔で入ってきてくれたエルヴィンによって助け出された龍之介は、自室のベッドの上で納得の溜息を漏らす。
「スピネルに使われた媚薬と似てんなって、ちょっと思ったんだ…」
「魔人と他種族が交わろうと思ったら、あのくらいの強い精神麻痺状態に陥らなければ物理的に不可能なんですよ」
「へええ…」
「特に、魔力量に差があると傍に寄るだけで怖気が走るでしょう?よくここまで慣れたものだと思いますよ、実際」
「え、もしかしてそれ、俺に対して言ってます?」
「ええ。普段は眠っておられますが、目を覚まされると途端に気配が一変しますから、屋敷の者たちも最初は怯えてしまって大変でした」
「魔人てやっぱ、怖いんだなぁ」
「……他人事のように言いますね」
これからあの魔人と子作りしようと言うのに、とエルヴィンはしれっととんでもないことを口にする。
「……え?いや、子作りはレイノルドと…」
「表向きはそうでしょうけど、実際は混じると思いますよ。出産の危険性に関しては、まだなんとも言えませんが」
「……俺、夜通し触手の相手してて疲労困憊で今すぐにでも寝たいなって思ってたんだけど」
「はい」
「そこんとこ、詳しく教えてください…」
「そうですね。折角ですし、この機会に色々説明しておきましょうか」
そう言って、エルヴィンは重要なことをかいつまんで教えてくれた。
「ええ……そっか、ダームウェルにそんな事情が…」
「恐らくは、かねてより探していた人物の情報で白の魔人に誘い出されたのだと思います。あの方はその情報を得る為に下界に降り、魔人としての能力を捨ててまで貴族の使い走りのような真似をしていたのですから」
「ダームウェルのそばにいても全然平気なのって、魔人としての能力を失ってるからってこと?」
「正確には、何処かに封じてあるのだとは思いますが……そのおかげで殆どの者があの方の正体に気付くことはありませんね」
「(確かに、セックスしても全然平気だったしなあ…)」
「(何を考えてるか察した顔)」
ダームウェルとレイノルドの2対1だったからこそ分があると踏んでいた勝負だった。
にも関わらず蓋を開けれてみればその有様でしたから、レイノルド様も相当苦戦なさったようでして、とエルヴィンは続ける。
「…で、倒し切れずに已む無く自分の中に封じたってこと?」
「まあ、どんな密約を交わしたのかまでは承知しておりませんが、だいたいの想像はつきます。あの魔人は自分の子供が欲しいのですよ。その為に、あなたとレイノルド様を利用しようとしている」
「自分の子供って……でもレイノルドの体の中に間借りしてるだけの状態ですよね?そんなんでセックスして孕ませたって、自分の子供って言えんのかな…?」
「そこはもう、あの魔人にしか判断出来ない基準があるのですよ」
とにかく自分の子供をつくる、という呪いにあの魔人は取り憑かれている状態ですから、とエルヴィンは言った。その顔には、なんともいえない憂いを含んでいるように龍之介には見えた。
「…………もしかして、エルヴィンさんてあの魔人と元々知り合いだったりします?」
「どうして、そう思うのです」
「なんか、……まぁ、なんとなく?ですけど…」
言いたくないのなら答えなくて全然いいんですけど、とすぐに話題を変えようとした龍之介であったが、エルヴィンは意外にも「そうですね」とあっさり龍之介の指摘を受け入れる。
「知り合いではあります。といっても、こちらが一方的に知っているだけでしょうが」
昔、姉があの魔人に孕まされ、臨月を待たずに亡くなったのですよ、とエルヴィンはまるで世間話のようにさらりとそう告げたのであった。
「ああ…どうりで…」
あの触手はレイノルドの中にいる魔人の眷属(?)だったらしい。ひと通りの辱めを受けた後、「時間ですよ」と素知らぬ顔で入ってきてくれたエルヴィンによって助け出された龍之介は、自室のベッドの上で納得の溜息を漏らす。
「スピネルに使われた媚薬と似てんなって、ちょっと思ったんだ…」
「魔人と他種族が交わろうと思ったら、あのくらいの強い精神麻痺状態に陥らなければ物理的に不可能なんですよ」
「へええ…」
「特に、魔力量に差があると傍に寄るだけで怖気が走るでしょう?よくここまで慣れたものだと思いますよ、実際」
「え、もしかしてそれ、俺に対して言ってます?」
「ええ。普段は眠っておられますが、目を覚まされると途端に気配が一変しますから、屋敷の者たちも最初は怯えてしまって大変でした」
「魔人てやっぱ、怖いんだなぁ」
「……他人事のように言いますね」
これからあの魔人と子作りしようと言うのに、とエルヴィンはしれっととんでもないことを口にする。
「……え?いや、子作りはレイノルドと…」
「表向きはそうでしょうけど、実際は混じると思いますよ。出産の危険性に関しては、まだなんとも言えませんが」
「……俺、夜通し触手の相手してて疲労困憊で今すぐにでも寝たいなって思ってたんだけど」
「はい」
「そこんとこ、詳しく教えてください…」
「そうですね。折角ですし、この機会に色々説明しておきましょうか」
そう言って、エルヴィンは重要なことをかいつまんで教えてくれた。
「ええ……そっか、ダームウェルにそんな事情が…」
「恐らくは、かねてより探していた人物の情報で白の魔人に誘い出されたのだと思います。あの方はその情報を得る為に下界に降り、魔人としての能力を捨ててまで貴族の使い走りのような真似をしていたのですから」
「ダームウェルのそばにいても全然平気なのって、魔人としての能力を失ってるからってこと?」
「正確には、何処かに封じてあるのだとは思いますが……そのおかげで殆どの者があの方の正体に気付くことはありませんね」
「(確かに、セックスしても全然平気だったしなあ…)」
「(何を考えてるか察した顔)」
ダームウェルとレイノルドの2対1だったからこそ分があると踏んでいた勝負だった。
にも関わらず蓋を開けれてみればその有様でしたから、レイノルド様も相当苦戦なさったようでして、とエルヴィンは続ける。
「…で、倒し切れずに已む無く自分の中に封じたってこと?」
「まあ、どんな密約を交わしたのかまでは承知しておりませんが、だいたいの想像はつきます。あの魔人は自分の子供が欲しいのですよ。その為に、あなたとレイノルド様を利用しようとしている」
「自分の子供って……でもレイノルドの体の中に間借りしてるだけの状態ですよね?そんなんでセックスして孕ませたって、自分の子供って言えんのかな…?」
「そこはもう、あの魔人にしか判断出来ない基準があるのですよ」
とにかく自分の子供をつくる、という呪いにあの魔人は取り憑かれている状態ですから、とエルヴィンは言った。その顔には、なんともいえない憂いを含んでいるように龍之介には見えた。
「…………もしかして、エルヴィンさんてあの魔人と元々知り合いだったりします?」
「どうして、そう思うのです」
「なんか、……まぁ、なんとなく?ですけど…」
言いたくないのなら答えなくて全然いいんですけど、とすぐに話題を変えようとした龍之介であったが、エルヴィンは意外にも「そうですね」とあっさり龍之介の指摘を受け入れる。
「知り合いではあります。といっても、こちらが一方的に知っているだけでしょうが」
昔、姉があの魔人に孕まされ、臨月を待たずに亡くなったのですよ、とエルヴィンはまるで世間話のようにさらりとそう告げたのであった。
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