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天使が僕に舞い降りたので僕が世界一愛してあげるだけの話

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急だが僕には好きな人がいる。名前は爾見舞香しかみまいかで、横切るととてもいい匂いがして、髪の色素は薄め。ゆるふわロングの、年にしては幼い顔。
僕のタイプど真ん中で、彼女は僕の天使だ。だがやはり彼女はモテる。男女隔たりなく、とてもモテる。
対して僕は身長も高くない顔顔も平々凡々、成績も中の下で、スポーツ万能とは言えないがくっそ下手って訳でもない。
一言で言うとモブCって感じだ。
無理だ。
勝機が無い。

それは僕が\(^o^)/していたときだった。
理科室へ移動中のとき、舞香ちゃんを目で追っていたら、急に舞香ちゃんが近づいてきた。
…目で追ってたのバレたか…?
そう、不安になっていたときだった。
「…望月さん……望月さん…!」
「ひ、ひゃい!」
だめだ、変な声出た。もうだめだぁ
「ふふっ…今日の放課後、空いてる…?」
「あ、空いてます!」
嘘だ。非リア同盟の奴らとの会議があった。
「よかったぁ…今日の放課後、体育館裏の乙女の桜下で待ってるね…!来てね…?」
乙女の桜とは、よくある学校の噂で、その木の下で告白して、成功したらそのふたりは我慢も不満も不安もなく生涯を共にするという木だ。信じない。僕は信じない。
「は、はいっ」
心臓が煩い。脈を打ちすぎて痛いような気もしてきた。
非リア同盟の奴らよ…僕はお前らより1段大人の階段を登ることになりそうだ…( ̄ー ̄)b

ps
そのあとのじゅぎょうはなにもおぼえてません

…時の流れは、こういう時だけ異様に早く過ぎる。早すぎて、時空が歪み授業が受けられなかった程に。気づいたら夏休みの終業式だったよ。
『ザワザワ…』
桜の葉が風で擦れ合う音が心地よい。熱すぎる太陽光は、木漏れ日となって実に涼しげな雰囲気を醸し出している。
半袖から出た、少し焼けた肌に風が当たる。
…これが俗に言う現実逃避である。
待てど暮らせど舞香ちゃんは来なくて、もはや告白しに来る別のカップルがもう二桁になりそうだ。

…僕は騙されたのか?

そんな考えがよぎる。
タッタッタと軽い足音。また、誰か来たのかと思い、自分が惨めに…
「ご…ごめんな…さ…ハァ…ハァ…」
来たのは舞香ちゃんだった。わぁお
「だ、大丈夫!?息が上がってるけど…走ってきたの…?とりあえず、ほら、深呼吸して!」
「お…おくれ……そう…ですね…ッスゥー…ッハァー……」
うーんいい匂い…
「落ち着いた?」
「は、ハイ…ありがとうございます…」
落ち込む舞香ちゃんもかわいいなぁ…じゃなくてっ
「どしたの?なんかあったの?」
「はい…実は…(カクカクシカジカ)」
舞香ちゃんの話を纏めると…
1,色々な人が乙女の桜に行こうと言ってきた
2,断ると腕を掴まれた
3,言い訳に終業式の片付けを手伝うと言った
4,それを教頭先生に聞かれ、引くに引けなくなりそのまま…
ということだった。うーんかわいい
「なるほどね?爾見さん、モテモテだもんねぇ…納得」
「あ、あはは…って!そうでした!」
(・ω・)?
「望月さん…いや、優くん!」
(・∀・)!?
「ずっと前から好きでした!付き合ってください!」
「え…と」
「(´・ω・`)…」
「こんな僕で良いなら…」
「優くんだからいいんです!」
「…そか、なら…僕からも…ずっと前から舞香ちゃんのことが好きでした、付き合ってください」
「…!…ずるいですよぉ……もちろん、よろしくおねがいしますっ!」
…うーん、僕死ぬのかな?命日かな?舞香ちゃんが死なないならいいか…( ´∀`)b安らかに眠るよ… 

 すうかげつごだよ、つっこまないでね?

僕は今、死ぬほど緊張してる。なぜなら、今日は初めて舞香の部屋に遊びに行くのだ。
……ヘ(。□°)ヘ

 爾見舞香の家

「お、おじゃましま~す…」
「はい、いらっしゃい!」
はぁぁー…しあわせ…
「……」
…?舞香の様子が変だ
「どうしたの?なにか不安な事でもあるの?」
「…引かれないか不安で…優くん…引かないでね…?私のこと…好きなままでいてね…」
『ガチャ』
舞香の部屋の扉が開く。僕は瞬時に、舞香の言葉の意味に気づいた。
壁、天井、棚、そこかしこに貼られた僕の盗撮ポスター。棚の上には僕が無くしていたキーホルダーやペン。ストローまである。
「私…優くんには好きや大好きじゃ足りないの…愛してる…狂ってるって言われる程に、優くんのこと愛してるの…!」
あぁ…嬉しい。君も、僕と同じで嬉しい。狂ってしまうほど愛してくれてて嬉しい。
「僕も」
「…え?」
「僕も、壁や天井に隠し撮りポスター貼ってるし、君の物を集めたりしてた。僕も、きっと狂ってるんだろうね…同じだ、狂ってしまうほど愛してるよ…舞香…♡」
愛してる。愛されてる。狂ってしまうほど愛してる君に、狂ってしまうほど愛されてる。同じだ。君と僕と、共通点がまた増えた…♡愛してる。愛されてる。あぁ…嬉しいなァ…♡
「優くん…♡愛してる。優くんからも…愛されてる…♡嬉しいな…夢みたい…ねぇ優くん…私の首に、首輪を付けて…?私のこと、飼ってよ」
「いいの?あぁ…嬉しい…♡イニシャルも彫ろう。僕は君しか愛さないし、君は僕に身を捧げる。まだそういうのしか出来ないけど…繋がろう?」
「嬉しい…嬉しい…♡」

 せいじんごだよ、つっこまないでね?

「はい、アーン」
「あーん…♡」
「あは♡かわいいね、僕がいないと、何も出来ない…両腕に彫ってたアレコレは残念だけど…」
「えへ♡なくなった腕の切り口がね?たまにズキってするの…♡そのたびに優くんを感じられるんだぁ…♡」
「そっか…僕も、そのときの君の表情と、流れる血が美しくて…尊くて…♡……おっと、紐が緩んでるよ?なおしてあげる」
「ありがとぉ…ウ゛ッ…」
「ん…緩める?」
「…いや…締め付けられる痛みが…優くんで…♡」
「そっか♡僕も、君の悲鳴が聞けて嬉しいんだ…」
「アハ♡優くんは、痛みより苦しみ系のくれるから…優しいよね♡」
「ん…気づいてたの?だって、腹パンだって、鳩尾をグリグリ押し込むようにすると、いい声なんだもん♡」
「そっか…♡」
「今日は足を薄く切り傷つけてこうね♡」
「薄くなの…?」
「大丈夫…薄くだけど、代わりにいっぱいつけてあげるから…さ!」
『ザシュ』
「イ゛アァ!」
「うーん…もうちょっと深くすれば血出るかな?っと!」
『グシャ』
「ア゛ァッアアァ゛」
「あは♡出たね…♡このぐらいのをいっぱいつけようか…」
『グシュッ』
「ウ゛ッッグアァ」
「ん?もうギブ?」
「…アハッ♡もっと…もっとぉ…優くん…♡」
「…ふふっ♡かわいいね、舞香♡」

 すうじかんご

「ア…ア゛…」
「ふぅ…このぐらいかな?…ふふっかわいいね舞香…♡世界一かわいい女の子だよ…♡」
「ア、アハ♡うれしい…ねぇ、ぎゅーってしたい…」
「もちろん!世界一かわいい舞香の願いなら、何でもしてあげちゃうよ…♡」
「…結婚も?」
「…!!もちろん…♡世界一かわいい、僕の天使ちゃん、僕と結婚、してくれますか?」
「…ずるいよぉ…こんな私でよければ…これからも♡」

 ハッピーエンド















作者の独り言↓
はい、最後まで見ていただき、ありがとうございます。流血注意とか言っておきながら、あんま流血しなかったですね。
いきあたりばったりで書いてるので、こうなってしまいました。
「展開早すぎ!」
「流血どこ!」
「最後ざっつ!」
「作者のばーか!」
はい、ご都合主義者なのでね。こういう声はまるっと神棚に置いときます……まて最後どういうことだこんちくしょう


はい、最後の最後まで見ていただき、ほんとに感謝しています。こんな独り言まで見てるなんて、あなたは、神ですか?

ほんじゃ、次回作があればまたお会いしましょう!(確定で次回作があるとは言っていない)
ばいー(`・ω・´)ゞ



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