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陽
琥珀糖
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杏杏公主は陽の国の高貴な女性です。その名の通り杏色の襦裙を着て杏色の宝石をまとっています。
今、公主の前には金色のお菓子があります。
金色のお菓子は公主の料理人。胡飯さんが作ったものです。
阿雅阿と呼ばれる粉に糖蜜をたっぷりと混ぜ糸を引くまで煮詰めます。
そして液が煮詰まったら四角い型に流し込み、杏の砂糖煮を置いたら再び液を流し入れます。
透明な液体は杏の色を映し金色に輝きます。
それで終わりではありません。冷えたら型から出して三日間乾かします。蜜が結晶化して硬く固まったら出来上がり。
そんな手間のかかるお菓子です。
高貴な女性にふさわしい素敵な金色のお菓子。
公主は胡飯さんに尋ねました。
「このお菓子はいったいなあに?」
そしてほっそりとした指でお菓子をつまみ上げました。
「このお菓子は琥珀糖と申します。宝石の名にふさわしい美しいお菓子でございます」
その場に控えていた侍女はふと気が付きました。金色のお菓子の下に何故か真っ白なお菓子があります。
これはいったい何かしら。そう思って侍女は公主を伺いました。
公主は目を伏せてお茶を飲んでいます。
ああ今だそう思った侍女はこっそり白いお菓子を抜いてつまみ食いをしてしまいました。
パリッとした結晶になった糖蜜をかみ砕いた途端侍女はなんだかしゃべりたくなってしまいました。
「私はこっそり掃除をさぼりました」
公主はいきなり話し始めた侍女に目を見張ります。
「私は時々おやつを食べたのに食べていないと言って追加のお菓子をもらいます」
侍女は冷や汗を流しながらしゃべり続けます。
「どうしたのかしら」
そう言いながら公主は侍女の手にかじりかけの白いお菓子があるのに気が付きました。
「これは琥珀糖ではございませんね」
胡飯さんもその白いお菓子を見ました。
「申し訳ありません、これは琥珀糖ではなく嘘白糖でした」
「嘘白糖?」
「ですから嘘を白状しております」
今、公主の前には金色のお菓子があります。
金色のお菓子は公主の料理人。胡飯さんが作ったものです。
阿雅阿と呼ばれる粉に糖蜜をたっぷりと混ぜ糸を引くまで煮詰めます。
そして液が煮詰まったら四角い型に流し込み、杏の砂糖煮を置いたら再び液を流し入れます。
透明な液体は杏の色を映し金色に輝きます。
それで終わりではありません。冷えたら型から出して三日間乾かします。蜜が結晶化して硬く固まったら出来上がり。
そんな手間のかかるお菓子です。
高貴な女性にふさわしい素敵な金色のお菓子。
公主は胡飯さんに尋ねました。
「このお菓子はいったいなあに?」
そしてほっそりとした指でお菓子をつまみ上げました。
「このお菓子は琥珀糖と申します。宝石の名にふさわしい美しいお菓子でございます」
その場に控えていた侍女はふと気が付きました。金色のお菓子の下に何故か真っ白なお菓子があります。
これはいったい何かしら。そう思って侍女は公主を伺いました。
公主は目を伏せてお茶を飲んでいます。
ああ今だそう思った侍女はこっそり白いお菓子を抜いてつまみ食いをしてしまいました。
パリッとした結晶になった糖蜜をかみ砕いた途端侍女はなんだかしゃべりたくなってしまいました。
「私はこっそり掃除をさぼりました」
公主はいきなり話し始めた侍女に目を見張ります。
「私は時々おやつを食べたのに食べていないと言って追加のお菓子をもらいます」
侍女は冷や汗を流しながらしゃべり続けます。
「どうしたのかしら」
そう言いながら公主は侍女の手にかじりかけの白いお菓子があるのに気が付きました。
「これは琥珀糖ではございませんね」
胡飯さんもその白いお菓子を見ました。
「申し訳ありません、これは琥珀糖ではなく嘘白糖でした」
「嘘白糖?」
「ですから嘘を白状しております」
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