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第4話
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「ふああっ……」
目が覚める。洞窟の中なので時間が分からないが、多分朝だと思う。隣を見ると、レティシアはまだぐっすり眠っているようだ。その寝顔はとても可愛らしくていつまでも見ていたくなる。
「可愛いな……」
思わず呟いてしまう。昨日はあんなに乱れていたのに、こうして見るとやはり清楚で可憐な少女にしか見えない。そんなことを考えているうちに彼女も目覚めたようでゆっくりと瞼を開いた。
「おはようございます……」
「ああ。おはよ」
「ふああっ……」
レティシアは大きなあくびをする。
「まだ眠いか?」
「いえ、もうすっかり元気になりました。えへへっ……」
彼女は無邪気に微笑んだ。
「それじゃあそろそろ出発するか。ジャイアントベアもたぶん森の奥に帰っただろうし」
「はいっ!」
荷物をまとめて出発の準備を整える。
「よしっ……。行こう」
「はい……」
そして、俺達は氷の壁に温泉のお湯をかけて融かそうとした。しかし、これが思ったより重労働でなかなか上手くいかない。
「これ、大変だな……」
「そうですね……」
「困ったな……、ここの壁は何とか融かせても、洞窟の入り口の方は無理かもしれない……、10枚以上張ったし……ここから遠いし……」
このままではここから出られない。一体どうすればいいだろうか?火属性魔法は全く使えないし……、うーん……。
「あの……、ルーグ様……。私、一つ思いついたことがあります……」
「なんだ?」
「この洞窟にはゴブリンがいるはずですよね……」
「ああ、それがどうかしたか?」
「ということは、水や食べ物がどこかにあるはずです。水と食べ物さえあれば、しばらくはここにいても生き延びられると思うのですが……」
「なるほど……」
確かに、その可能性はある。ギルドの依頼が期限切れになる前に出られれば特に問題ないわけだし、やってみるか……
「そうだな……。探してみる価値はありそうだ」
「はい……、行ってみましょう」
それから、俺達はすぐに行動を開始した。まずは何とか氷壁一枚を溶かし、温泉がある空間を後にする。そして、昨日通って来た道を少し戻り、分かれ道までやって来た。
「ルーグ様、こちらの道はまだ通っていません……」
「ああ……、この先に行ってみよう、ゴブリンがたくさんいるといいんだけどな……」
「ええ!?」
「いや、ゴブリンがいなかったら困るだろ……。ほら、行くぞ」
「それはそうですけど……。急に怖くなってきちゃいました……」
「大丈夫だよ……。いざとなったら俺が守るから」
「はい……」
不安そうな表情を浮かべる彼女を励ますように手を握ってやる。
目が覚める。洞窟の中なので時間が分からないが、多分朝だと思う。隣を見ると、レティシアはまだぐっすり眠っているようだ。その寝顔はとても可愛らしくていつまでも見ていたくなる。
「可愛いな……」
思わず呟いてしまう。昨日はあんなに乱れていたのに、こうして見るとやはり清楚で可憐な少女にしか見えない。そんなことを考えているうちに彼女も目覚めたようでゆっくりと瞼を開いた。
「おはようございます……」
「ああ。おはよ」
「ふああっ……」
レティシアは大きなあくびをする。
「まだ眠いか?」
「いえ、もうすっかり元気になりました。えへへっ……」
彼女は無邪気に微笑んだ。
「それじゃあそろそろ出発するか。ジャイアントベアもたぶん森の奥に帰っただろうし」
「はいっ!」
荷物をまとめて出発の準備を整える。
「よしっ……。行こう」
「はい……」
そして、俺達は氷の壁に温泉のお湯をかけて融かそうとした。しかし、これが思ったより重労働でなかなか上手くいかない。
「これ、大変だな……」
「そうですね……」
「困ったな……、ここの壁は何とか融かせても、洞窟の入り口の方は無理かもしれない……、10枚以上張ったし……ここから遠いし……」
このままではここから出られない。一体どうすればいいだろうか?火属性魔法は全く使えないし……、うーん……。
「あの……、ルーグ様……。私、一つ思いついたことがあります……」
「なんだ?」
「この洞窟にはゴブリンがいるはずですよね……」
「ああ、それがどうかしたか?」
「ということは、水や食べ物がどこかにあるはずです。水と食べ物さえあれば、しばらくはここにいても生き延びられると思うのですが……」
「なるほど……」
確かに、その可能性はある。ギルドの依頼が期限切れになる前に出られれば特に問題ないわけだし、やってみるか……
「そうだな……。探してみる価値はありそうだ」
「はい……、行ってみましょう」
それから、俺達はすぐに行動を開始した。まずは何とか氷壁一枚を溶かし、温泉がある空間を後にする。そして、昨日通って来た道を少し戻り、分かれ道までやって来た。
「ルーグ様、こちらの道はまだ通っていません……」
「ああ……、この先に行ってみよう、ゴブリンがたくさんいるといいんだけどな……」
「ええ!?」
「いや、ゴブリンがいなかったら困るだろ……。ほら、行くぞ」
「それはそうですけど……。急に怖くなってきちゃいました……」
「大丈夫だよ……。いざとなったら俺が守るから」
「はい……」
不安そうな表情を浮かべる彼女を励ますように手を握ってやる。
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