君の運命のヒト

あぎ

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序章 捜し物

あなたの枷になるくらいなら。

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「おお、ルード様、今日もお美しい!」

「ルードよ、そろそろ我告白を受けたらどうだ?苦労はさせんぞ?」

「ルード様、ほ、本日はわたくしめと!!!」

いつも、告白される。何がいいのだ、この容姿。母に貰ったこの容姿は生きていく中で入らぬものだと言うのに。

ああ、嫌だ。

「騎士団長様だ!今日も凄い功績を残されたそうだ!」

「お美しい!凄いですわ!」

貴族は美しいものが好きだ。だから平民である俺も美しいと愛でられてしまう。

騎士団長か。見たことは無いが、とても美しい容姿だと言う。

剣も振るえてすごく格好の良いとも聞く
見てみたい。そんな御仁を。


「君が、美しいと言われる、ルード殿」

かなり早く合ってしまった
“美しい御仁”は貴方だろう。と言いたくなった。

「騎士団長様、初めまして。ルードと申します。」

俺は礼儀はきちんとする。だからか、騎士団長も

「これはこれは。済まない。俺はアッシュ。ロベルト・アッシュだ。」

彼は俺の顔を見ても顔を赤らめて告白してくることも無く、その場を流してくれて。

俺は初めて恋をした。












「愛している、ルード」

「私もです、アッシュ様」

俺、、いや、私たちふたりは恋人として過ごしていた。
だけど、アッシュ様は、騎士団長様なので、戦争の前線に経つこともあるらしい

嫌だ、本当は離れたくなんてない。大好きな御仁と、初めて好きになった御仁と。


でも、とあることを聞いた。





_あの美しい男児をめぐっての戦争らしい
と。


私のせいで、彼は死に目にあっているのか、、?
そんな、、、。嫌だっ、、、!!

彼と別れるのは嫌だが、それ以前に。
彼が、自分のせいでしに目にあうなど、嫌だ。嫌だっ、、、、!!


私は、寝首を切って、真っ赤になった。人に知らせようとし、ドアを開けたまま死んだ。

嗚呼、ありがとう。私にこんな気持ちを教えてくれて。
ありがとう、アッシュ様。

そして私は、深い眠りに着いた。
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