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その2 悪役令嬢の婚約破棄

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「フリーザ・アイブリンガー!ドドリア嬢への数々の非道な行いにより、貴様との婚約を今日この場において破棄し国外追放とする!」

第3王子が高らかと宣言し、パーティー会場がどよめく。


その宣言についで、数人のイケメンに囲まれショッキングピンクの髪に派手なドレスを着た大きな垂れ目の女生徒が舌ったらずな口調で言う。

「ザーボンさまぁ」




ぶほっっ。

壁際にいた俺を含めた転生・転移科の学生が、飲み物をいっせいに吹き出す。

笑えば不敬罪なのはわかっているので俺たちは横隔膜を痙攣らせながらひたすら耐える。

ドドリアさんとザーボンさんがフリーザ様上司に盾ついとる、、、笑  

ということは後ろのイケメンたちは特戦隊なのか?!笑



「非道とは何のことでしょうか?」

フリーザ嬢が冷静に問う。ていうかフリーザ嬢、ものすごい美形だな。

「まだしらばっくれるつもりか!ドドリア嬢への悪質な嫌がらせの数々を隠し通せるとでも思っているのか!」


、、だからドドリア言うな。笑えるだろ。
俺は心の中でつっこむ。

ドドリア嬢はといえば、大きな垂れ目をうるうるさせながら王子の後ろに隠れる。

ん?なんかドドリアさん、口角上がってないか?


わたくしは嫌がらせなどしておりません。もし私がやったと言うなら証拠をお見せくださいませ。」


うん、そりゃそうだな。と俺が思っていると、ザーボンさんの後ろからドヤ顔をした宰相のイケメン息子が1歩前にでる。お前はギニュー、ギニューなのか?!笑


「ピラフ様っ♡」


とドドリアさんがルンルンと宰相のイケメン息子に向かってあげる声に、そうくるかっ!と俺はまた心の中で一人つっこみをする。

転生・転移科のクラスメイトは笑いを堪えすぎてもはや窒息死寸前だ。


ピラフがこれが悪事の証拠だと言わんばかりにフリーザ嬢に向かって罪状を述べる。


「まずは、ドドリア嬢を廊下でこかしたこと。かわいそうにドドリア嬢は今でも足を捻挫しているのだ」

ふんふん。

「そして、ドドリア嬢の教科書などを隠したこと。」

はあ。

そしてピラフは鼻をふんがと鳴らす勢いで言い切る。

「極めつけは、誰もいない裏庭にドドリア嬢を呼び出し噴水に突き落としたことだ!どうだ、この悪事、隠し通せせまい!おとなしく認めるのだ!」

なにその客観性のまるでないのやつ・・・

しかもあの噴水、深さが10cm、幅が30cmもないミニ噴水だよな・・・どうやって落ちるんだ・・?

みな呆然としてシーンとなる会場に、勝ったと勘違いした王子たちはドヤと言わんばかりの顔でフリーザ嬢に迫る。ドドリアさんに至ってはもはや悪役といえそうな勝ち誇った笑みを浮かべている。

小声でドドリアさんが「悪役令嬢のくせにでしゃばるからよ」と呟くのが聞こえた。


あれ、もしかしてアイツって・・・



フリーザ嬢の美しい顔が能面のように無表情になる。顔に三本線が見えるのは俺の気のせいだろうか。


「では、その状況を立証する証人をこの場にお呼びくださいませ。あと、ドドリア様、あなた隠れ転生者ですわね。」


どす黒いオーラがゴゴゴ・・と背後でいってるのが聞こえてくるようだ。ドドリアさんがその言葉を聞いて逃げようとしたが、フリーザ嬢の従者にあっという間に取り押さえられてしまった。フリーザ様(笑)が最終形態に進化した瞬間だった。

その後は、フリーザ嬢が証人を出し、あのくだらない罪状を欠片も残らないほど論破し、さらにはドドリアさん逆ハーレムのイケメンたちの婚約者にも彼女による被害を証言させた。イケメンたちが逆切れしているタイミングで、国王様ご登場。第3王子を含めイケメンたちはその場で謹慎などを言い渡され、その後、親に死ぬほどとっちめられたらしい。騎士団長の息子など、学園に再び出てきたときには身体中包帯だらけで松葉づえをついており、誰かさっぱりわからないほどだった。
その婚約者たちはというと手厚い待遇がなされ、彼女たちの意思で婚約を継続するもの、破棄して新しく条件の良い家との縁談を用意してもらうものと分かれた。婚約継続ならもう一生アタマ上がらないね。笑

すべてフリーザ嬢の仕組んだことである。

フリーザ嬢はその後、なんと隣国の第一王子と婚約し王太子妃となってしまった。
どこまでもできる女だ。さすがフリーザ様。笑


最後にドドリアさんはと言えば、「なんでえー私ヒロインなのにー」と叫びながら衛兵に連れていかれてしまった。
フリーザ嬢ではなくドドリアさんが国外追放になったのだ。


この国では、未来の流れの一部を知る転生者がそれを申告しないのは、国に害意ありとみなされ、反逆罪・国家転覆罪に次ぐ重罪なのだ。

追放くらいですんだのが奇跡的だ。


それでも元々逆ハーレムをやらかそうとするほど根性があったため、隣国の商人としてのし上がってきていると風の噂で聞いた。




まあせいぜい頑張ってくれ。

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