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理人×雅
side雅
しおりを挟む「………………や、やっちゃった………………」
嘘だろ、と思いたい。昨日の全てが夢だったと思いたい。
見知らぬ天井。いつもと違うベッド。脱ぎ散らかした服。あらぬ汚れとシワが目立つシーツ。そして裸で寝ていた自分。下着すら着てない。
疑いようもない事実に目を背け、全て無かったことにしたい。
そう思いながらも、ちら…と横を見ると寝ているのは春永先生。
「…………やった。絶対した。記憶ある…………」
遡ること5時間前。
「あっ、あっ、せん、せっ、ぁん!!」
向き合いながら座る春永先生の上に乗り、下から突き上げられてあられもない声を上げた。
ぐちゃぐちゃにされた中に凶悪な一物が刺さっていた。最初はその恐怖の矛を見て酔っ払っていても怖くて青ざめていたはずなのに、すぐさま良いところを見つけられて当てるように突かれている。
既に二度はイカされていた。最初は後ろから。次は正常位で。疲れているハズの春永先生は俺を軽々と持ち上げ、自分の膝に載せた。
「んっ、んっ、ぁ…っ、んんっ」
「こら。声出せ。 塞ぐな」
「や…っ、あぁっ!あっ、だめ、そこ、やだっ」
ぐりぐりと奥を捏ねるように腰を動かされ、さっきまでの刺激とは違う感覚に頭が狂いそうなほど気持ちよくておかしくなりそうだった。
もう酔いは覚めている。しかしこのセックスは酒よりも酷く酔いそうなほど気持ちよかった。
「童貞?処女?」
「っ、あ、や…っ、ぁ……! ああっ!だめ、だめぇ、またイク、いく…!」
「おーい、聞いてる?」
春永先生はドSだった。痛いことはしないけれど、気持ちよくする方のドSだ。
腰を揺すられ、奥をひたすら捏ねてくる。イクまでやめて貰えないだろうことはもう想像出来る。
俺は経験なんてない。女の子には身長がネックでモテないし、男が好きだと思ったこともない。春永先生にホテルに連れていかれたのだってなんかの間違いだとすら思ったのだ。
でもなんとなく、童貞だし処女ですなんて返事を簡単にしたくない。
そんな事を考えていると、春永先生は更に良いところを刺激するように俺を揺すった。
「あっ、すご、あっ、あっ……!あっ~~~っっ!」
「おー、おめでと。中イキ初だ」
ローションの音がぐちゃ…としながらぬぽ、と抜かれる。まだ痙攣しているのに動かされ、身体はピクピクと反応してしまう。
またベッドに押し倒され、春永先生を見上げる形になった。犬のような姿に、思わず顔を逸らしたが、俺の足を持ち上げ、春永先生の顔にあられもない部分が惜しげも無く晒された。
「あっ、や、やだぁ! やめて!」
「あー、すっげ。ほら。見てみろよ。このクパクパしてるとこで俺のコレ咥えこんでんだぞ。ほら」
足を片手で持ち上げられ、ガン見される。春永先生はもう片方の手でぺちぺちと硬く反り返った一物で俺のだらしなく開いた穴を叩いた。それだけで俺はヒクヒクとさせてしまい、全てが初めてだったハズの俺は見事に快感に支配されていた。
「俺がイクまで今度は我慢しろ、よっ」
「あ゛っ!!」
体重をかけたように上から突き刺された。内臓が潰される声を上げたものの、何度も抜き差しされ次第に快感へと変わり、男にしては高い喘ぎ声になっていった。
全てが未知だった。それをこの男は遠慮の一ミリもなく土足でズカズカと踏み荒らしていく。
もはやただただ男の良いように操作され、喘ぐだけしか出来ない。
ツラいハズの体勢も、全て快感に塗り替えられてしまう。
「あ゛っ、あっ、や゛ぁ! んっ!」
「あーやっと上がってきた。もーちょい頑張れ?」
「も、むりぃ゛っ! やぁ! またくる!くる!」
「ダメっつったろ。俺がイクまで我慢しろよ」
「や゛ああぁ!!」
ズンっと押し突かれ、ぷしっ、ぷしっと水のようなものが顔面にかかった。
最悪だ。まさか自分に小便がかかるなんて思わなかった。快感と嫌悪感にぐちゃぐちゃにかき混ぜられ、わけも分からず涙を流した。
「あー、くそ可愛い。潮吹きしながらの泣き顔最高だな……っ」
中の男がドクドクと奥に擦り付けるように射精している感覚がしたのを最後に、頬を濡らしてようやく俺は意識が暗転していった。
「(うわああああああ!!!)」
完全にやらかした。
酒の勢いでやらかしたなら記憶も全部根こそぎ持って行って欲しかった。
一から百まで記憶がある分恥ずかしさで死にそうだ。
大体どうしてこうなったのか。いや、春永先生に突然男もイける宣言されて、なんで俺にそんなこと言ってくんのこの人!と訳が分からず、そのままホテルに連れ込まれた。
流されたというには自分にはハッキリした意識はあったし、タクシーの中で指先で撫でられた時なんかまるで前戯のようにドキドキして昂ったのを覚えている。
つまり被害者面なんて出来ないほどに、自分がノリノリだったのだ。
「うーん……」
ビクゥ!と身体が強ばった。隣で寝ている男が目を覚ました。
眩しそうに目を細める姿すら、看護師の心を掴んでしまうイケメンだった。いや、寝姿から既にイケメンだった。自分とは違う男らしさに羨ましくも、妬ましい。いや、今はそんなこと言ってる場合じゃない。
「おーはよ。しとーくん」
昨日の野獣のような男は一体どこへ。
「お…………はよう、ござい、ます……」
なんとか必死に組み上げた挨拶を返すことくらいしか、俺には出来なかった。
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