僕の伴侶は最古の竜

ライ

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学園偏

違和感だらけの勧誘

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意味が分からない、どういうことだ、この男は、僕とティアが契約していると、どうして知っている、僕とティアが、契約したのはついさっきのことだ、それなのに、こいつは確信を込めて僕とティアが、契約した者同士だと言う、わけがわからない。
とりあえず、ティアと話し合わないと。
(ティア、僕たちは契約したばかりだけど、他人に契約してるか否かが、分かるものなのか?)
(シャル、いいえ、肉眼でそれを、見破れるのは同じように、竜と契約している人間か、人間と契約している竜だけよ、私はそう聞いているわ)
(そうか、ならこの男たちの誰かが、竜と契約しているの?僕には分からないんだけど)
(シャルはまだ契約して間がないから、まだ分からないのね。さっきの魔力と違って、こちらは目が慣れるまでの、時間の問題だから、仕方ないわ、そう気を落とす必要はないわ)
と彼女は僕に、説明をし、彼女の言葉に気落ちしている僕を、慰めてくれた。
(でもなら、どうしてあいつらは、僕らのことが分かったのかなあ?)
(私もその点は気になるけど、分からないことは分からないのだから、相手の出方を窺いましょう)
(まあそれしかないよね、後手に回るみたいで嫌だけど)
彼女と数秒くらいの、話し合いが終わったころ、男たちが先ほどの続きの、話をし始めた。
「我々はクィート大国から参りました、使者のものです。我々はあなたが、我らの国の竜の契約者たち、つまりは竜騎である者たちが通う、学校に通っていただきたいので、ここにやって参りました」
「うーとつまりは、確認だけれど、僕たちに、君らの国に来てほしいから、僕らの前に現れたとそういうことで良いのかな?」
「左様でございます。流石は竜と契約した方だ、子供の姿でも頭がよろしいようで何よりです」
この男の言葉は、僕を馬鹿にしていることが、見え隠れしている。
子供だからと見くびっているようだが、国に連れ帰りたいからか、
態度には出さないようにしている。
だが、この程度の演技で、僕を欺けると思ったら大間違いだ。
僕にはあの男の考えていることが、手に取るように分かった。
何故か分からないけど。
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