27 / 36
はじめての育児編
授乳
しおりを挟む
お母さんが赤ちゃんに授乳している姿というのは、なんとも神々しく美しいものです。
ただし、おっぱいがしゃあしゃあ出る人にとっては……と、僻みっぽくなってしまうのは、私が隠し味程度しか母乳の出ない人だったからでしょうか。
おっぱいのためのマッサージというものがありまして、数本の指で乳首周辺を掴み、ぐぐっと引っ張ったり、手の平を当てて乳房をほぐしたりします。これが結構な痛みを伴います。男性の方におきかえれば、自分のアレを容赦なく指三本で引っ張られているという感覚でしょうか。
産婦人科で指導していた看護師さんは、「私のマッサージって痛いから、泣き出しちゃう人もいるのよね」と言って容赦なく私の胸を引っ張っておりました。うん、これは泣く人いるよね、と納得。
このマッサージの目的は、乳首の周りを柔らかくし、赤ちゃんがくわえやすい乳首にしてあげること。先端だけくわえさせると、切れたりして痛みなどのトラブルのもとになるのです。
母乳というものは、赤ちゃんが吸い付くことで出てくるようになるんだそうです。最初に親子が二人三脚で作り上げていくものが母乳だなんて、妊娠する前は知りませんでした。黙ってても産めばぶしゅっと出るものかと思っていたんです。
それから母親が食べるもので母乳の味が変わるんだそうです。しばらく出していない母乳も美味しくない。
小説を書くようになってから、どんな経験でもいつか役立つかもしれないという考えが芽生え、もともと好奇心が強いのにそれに拍車をかけています。
そんな私、自分の母乳の味をみてみたことがあります。しかし、はっきり言って、私のお乳は不味かった。なんというか、塩っ辛いというか……。そりゃ、息子も飲まないわと納得したのでした。
栄養バランスのいい食事をとって毎日きちんと出していたら、もっと美味しいのかもしれないけれど、断乳を始めて数日経過していたタイミングで「出なくなる前に味を知っておこう」と思い立ったせいでしょうか。
産まれて最初の母乳は特に大切で、赤ちゃんに必要なものがたくさん。色も濃いらしい。なので、どんなに少なくてもいいから、なるべくあげるようにと病院で推奨されました。
でも、出ないものは出ない、という人もいる。気にするあまり、鬱みたいになる人もいるんだとか。
もし、母乳が出なくて自分の胸が小さくても、「これって貧乳だから?」と気にすることはないと思います。実際、貧乳の妹は母乳育児真っ最中ですし、同じく貧乳の同僚は出過ぎて赤ちゃんの口から「あばばば」と母乳が溢れていたという話です。
そんなわけで、私が出なかったのは体質なんだと諦めました。最初の頃は僅かばかりでも母乳をあげて、残りは粉ミルクで育てました。
産後に妊娠性湿疹、くしゃみ、鼻水といったトラブルが続いていたのに加え、我慢できないほどの頭痛に襲われることが多くなっていました。
医薬品を服用すると母乳をあげられなくなりますし、時間をおいて一度搾乳して捨ててから、授乳するとはいえ、恐る恐るになりました。
生後三ヶ月の頃、びくびく不安を抱えながら微量をあげるよりも、申し訳ないけれどやめてしまおうと決意したのです。そこで完全に粉ミルクに移しました。
息子は、私のおっぱいよりも哺乳瓶のほうが吸いやすかったらしく、彼にとっても大歓迎だったようですけれど。そんなわけで、彼はあっさり乳離れできたのでした。
それにしても哺乳瓶で粉ミルクをあげるとき、いちいち哺乳瓶を消毒するって知りませんでした。
哺乳瓶、吸い口にあたる乳首と呼ばれるもの、キャップを毎回使う前に消毒するんです。赤ちゃんなんて最初は4時間もすればお腹がすくのに、毎度です。
消毒液につける方法もありますが、文明の利器である電子レンジで消毒できると知って驚きました。水をちょっと入れて、レンジでチン。これだけ。
粉ミルクは作ってしまうと長時間作り置きはできません。お湯で溶いて作ったら、冷水で人肌まで冷まして赤ちゃんへ。
哺乳瓶はガラス製とプラスチック製があります。
早く冷ましたい人はガラス製がいいかな。ガラス製は割れるリスクはあるけれど傷はつきにくい。でも飲んでいるうちにもどんどん冷めていくので、飲むのが遅い赤ちゃんには冷めにくいプラスチック製がいいかも。
ガラス製はちょっと重いので、持ち運ぶ際もプラスチック製がおすすめです。ただ、プラスチック製はガラス製に比べると劣化しやすい難点があります。
今でも思い出します。産まれた翌日は一回の授乳量がたったの20ccだったんです。それでお腹いっぱいになるんだと驚きました。その後、どんどん増えていき、最終的には一度に200cc。そして今ではご飯をもりもり。
最初の一年の成長は目を見張るものがあります。けれど、今こうして思い出しながら書いているから「そういえば」と思いますが、あまりに必死に駆け抜けてきたのでうっかり記憶の彼方に押しやっていました。よく高齢の方が「もう子育てなんて忘れちゃった」なんて笑いますけれど、つまりはそういうものなのかもしれません。
ただし、おっぱいがしゃあしゃあ出る人にとっては……と、僻みっぽくなってしまうのは、私が隠し味程度しか母乳の出ない人だったからでしょうか。
おっぱいのためのマッサージというものがありまして、数本の指で乳首周辺を掴み、ぐぐっと引っ張ったり、手の平を当てて乳房をほぐしたりします。これが結構な痛みを伴います。男性の方におきかえれば、自分のアレを容赦なく指三本で引っ張られているという感覚でしょうか。
産婦人科で指導していた看護師さんは、「私のマッサージって痛いから、泣き出しちゃう人もいるのよね」と言って容赦なく私の胸を引っ張っておりました。うん、これは泣く人いるよね、と納得。
このマッサージの目的は、乳首の周りを柔らかくし、赤ちゃんがくわえやすい乳首にしてあげること。先端だけくわえさせると、切れたりして痛みなどのトラブルのもとになるのです。
母乳というものは、赤ちゃんが吸い付くことで出てくるようになるんだそうです。最初に親子が二人三脚で作り上げていくものが母乳だなんて、妊娠する前は知りませんでした。黙ってても産めばぶしゅっと出るものかと思っていたんです。
それから母親が食べるもので母乳の味が変わるんだそうです。しばらく出していない母乳も美味しくない。
小説を書くようになってから、どんな経験でもいつか役立つかもしれないという考えが芽生え、もともと好奇心が強いのにそれに拍車をかけています。
そんな私、自分の母乳の味をみてみたことがあります。しかし、はっきり言って、私のお乳は不味かった。なんというか、塩っ辛いというか……。そりゃ、息子も飲まないわと納得したのでした。
栄養バランスのいい食事をとって毎日きちんと出していたら、もっと美味しいのかもしれないけれど、断乳を始めて数日経過していたタイミングで「出なくなる前に味を知っておこう」と思い立ったせいでしょうか。
産まれて最初の母乳は特に大切で、赤ちゃんに必要なものがたくさん。色も濃いらしい。なので、どんなに少なくてもいいから、なるべくあげるようにと病院で推奨されました。
でも、出ないものは出ない、という人もいる。気にするあまり、鬱みたいになる人もいるんだとか。
もし、母乳が出なくて自分の胸が小さくても、「これって貧乳だから?」と気にすることはないと思います。実際、貧乳の妹は母乳育児真っ最中ですし、同じく貧乳の同僚は出過ぎて赤ちゃんの口から「あばばば」と母乳が溢れていたという話です。
そんなわけで、私が出なかったのは体質なんだと諦めました。最初の頃は僅かばかりでも母乳をあげて、残りは粉ミルクで育てました。
産後に妊娠性湿疹、くしゃみ、鼻水といったトラブルが続いていたのに加え、我慢できないほどの頭痛に襲われることが多くなっていました。
医薬品を服用すると母乳をあげられなくなりますし、時間をおいて一度搾乳して捨ててから、授乳するとはいえ、恐る恐るになりました。
生後三ヶ月の頃、びくびく不安を抱えながら微量をあげるよりも、申し訳ないけれどやめてしまおうと決意したのです。そこで完全に粉ミルクに移しました。
息子は、私のおっぱいよりも哺乳瓶のほうが吸いやすかったらしく、彼にとっても大歓迎だったようですけれど。そんなわけで、彼はあっさり乳離れできたのでした。
それにしても哺乳瓶で粉ミルクをあげるとき、いちいち哺乳瓶を消毒するって知りませんでした。
哺乳瓶、吸い口にあたる乳首と呼ばれるもの、キャップを毎回使う前に消毒するんです。赤ちゃんなんて最初は4時間もすればお腹がすくのに、毎度です。
消毒液につける方法もありますが、文明の利器である電子レンジで消毒できると知って驚きました。水をちょっと入れて、レンジでチン。これだけ。
粉ミルクは作ってしまうと長時間作り置きはできません。お湯で溶いて作ったら、冷水で人肌まで冷まして赤ちゃんへ。
哺乳瓶はガラス製とプラスチック製があります。
早く冷ましたい人はガラス製がいいかな。ガラス製は割れるリスクはあるけれど傷はつきにくい。でも飲んでいるうちにもどんどん冷めていくので、飲むのが遅い赤ちゃんには冷めにくいプラスチック製がいいかも。
ガラス製はちょっと重いので、持ち運ぶ際もプラスチック製がおすすめです。ただ、プラスチック製はガラス製に比べると劣化しやすい難点があります。
今でも思い出します。産まれた翌日は一回の授乳量がたったの20ccだったんです。それでお腹いっぱいになるんだと驚きました。その後、どんどん増えていき、最終的には一度に200cc。そして今ではご飯をもりもり。
最初の一年の成長は目を見張るものがあります。けれど、今こうして思い出しながら書いているから「そういえば」と思いますが、あまりに必死に駆け抜けてきたのでうっかり記憶の彼方に押しやっていました。よく高齢の方が「もう子育てなんて忘れちゃった」なんて笑いますけれど、つまりはそういうものなのかもしれません。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる