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異世界転移前
3.同期
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人体に宿る生命エネルギーを自由に操り身体能力を向上させる超常の力『気』。使いこなせれば近代兵器もものともしない強固な肉体と、若さを手にすることができると言われている。当然これは何一つ確信のない空想上の話であり、研究者たちも実在する可能性を残しつつも否定する声が大多数だ。個人としては夢のある話を肯定したいが、研究者としては非現実的すぎて否定せざるえをえない。そういった心理作用での回答なのだろう。
だが、発見されてきた様々な法則は常識をことごとく覆してきたのは紛れもない事実。こと気においてもそれは変わらない。そう、気は実在するのだ。
超人の集まりと言われるイージス社内において、その超人達が皆認め称える存在。精鋭中の精鋭を集めた特殊部隊『イージスの楯』の隊長。そして最強で最恐と言われる悪魔、アミナスの同期。彼女の名は『ミリー・ハウネス』、この世で唯一の気の使い手である。
凛としている瞳は、けれど子犬を連想させるような穏やかさを放っている。腰までまっすぐにおりた黒髪は光を受けキラキラと輝き、着物を着ていれば昔話に出てくる姫様と見間違えても不思議ではない。スーツの上からでも分かる豊満な肉体は女の願望が全て詰まったかのようだ。
さて、そんな肩書と容姿だけ見れば完璧に見える彼女だが唯一の弱点がある。それは壮大な勘違いを他人に起こさせることだ。
「護衛任務の際に負傷。治療費の申請。うわグロいぃ、うぅ許可」
どのような局面においても眉一つ動かさない。
「隊長と模擬戦をしたい。これ何件あるの? めんどくさいし仕事が終わらなくなるから却下」
常に高みを目指し自己研鑽を怠らない。
「彼女ができたので海外勤務を減らして欲しい。これって彼氏のいない私に対しての当てつけ? その彼女共々社会の闇に葬りたいよぅ。でも仕方ないから許可」
色恋沙汰など興味の欠片もない仕事一筋の女傑。
これが周囲からのミリーの評価であるが、イージスの楯の隊長としてあてがわれた一室にて事務作業をしている日常の一コマを見る限り真逆の印象しか受けない。それもそのはず、それら全てがミリー本人の気質から生まれた勘違いによるものなのだから。
常に冷静? いや違う、実際には人見知り故に人と接すると表情筋が働かず鉄仮面を被ってしまっているだけだ。
自己研鑽を怠らない? とんでもない誤解だ。要領が悪く事務作業がなかなか終わらず、課せられている訓練を夜遅くに行っているだけであり、重ねて言えば訓練自体が嫌いというおまけつきだ。
仕事が恋人? 馬鹿を言ってはいけない。彼女ほど恋愛をしたがっている女性はなかなか見ないだろう。
これらの勘違いが1つだけであればまだ良かったが、3つそれぞれが複雑に絡み合うことでミリーの印象は崇高な存在へと昇華されてしまった。そして辿り着いたのがイージスの楯の隊長という、イージス社内の実質的なトップという立場である。
そんな不幸な星の元に生まれたような彼女だがトップ故に仕事も多くストレスが溜まるのだろう、部下からの模擬戦の希望は断るというのにミリーのストレス発散の為だけの模擬戦は度々開催されている。そう、ストレス発散である。任務に出ている者を除いた全社員を同時に相手取るのだ。理由はどうしようもないがそれを表に出すことはなく、社員たちも模擬戦を楽しみにしている節があるので双方に利があるのだろう。
場所はイージス本社の訓練場。ただ広く作られただけの殺風景なスペースだが、警備や護衛を主な仕事とするイージスにおいては自己研鑽を怠らない者が多く最も活気に溢れた場所である。普段ですらそうなのだから全社員が集まる現状がそれ以上なのは火を見るよりも明らかだ。
「さて、皆集まったな。これより私一人とお前たち全員での模擬戦を開始する。」
なるほど確かに鉄仮面だ。背筋を伸ばし胸を張った威厳溢れる立ち振る舞いは事務作業をしている時の頼りなさなど微塵も感じられない。そもそも口調そのものが違うのはいかがなものだろうか。
「得物は本物を使用してかまわない。誰かが私に一撃でも入れれば皆に臨時ボーナスを用意しよう。良い動きを見せた者はイージスの楯への異動も検討する。皆全力でかかってこい!」
ミリーが拳を高くつき上げ社員を鼓舞する。その姿は勇ましく歴戦の戦士を連想させられる。社員達もやる気に満ち溢れているようで、それぞれ得物を手に戦闘態勢に入った。
初めに動いたのは圧倒的に不利な状況であるはずのミリー本人であった。自然体で立っているかと思えば一瞬姿がぶれ、次の瞬間には社員たちの目の前にまで姿を現していた。それは正に電光石火のごとき動き。精鋭と言われるイージスの楯のメンバーですらその動きに反応ができずただただ驚くばかりであった。
六人の男が華麗に宙を舞う。本人達にしてみれば何が起こったのかわからなかったのだろうが、周囲から見ればコマのように高速で回転していることがわかる。どうやら柔術を用いて投げ飛ばされたようだ。少々情けなく見える彼らだが一般人とは一線を画す実力を持っているのは間違いのない事実であり、軽々投げ飛ばせるミリーが異常なのだ。さすがは気の使い手と言えるだろう。
さて、ミリーによる正月の風物詩の披露を目の前で見ているしかなかった者達だがようやく意識が追い付き動き出した。近くにいた男がナイフで切りつけようとするが、ミリーにとってみれば止まって見えるのだろう。華麗に受け流しつつ妙な方向に身体を逸らすとそのまま裏拳をもってして撃退。
両者の間をすり抜けるように銃弾が抜けていくが、裏拳前の妙な態勢はこのためだったのだろう。不敵な笑みを浮かべるミリーを銃を構えた女が狐につままれたような表情で見ていた。
だがさすがはイージス社員、すぐに気持ちを切り替え再度の狙撃を試みる。もちろんその行動は間違いではないが、ミリーが相手では悪手としていえなかった。
狙いを定め引き金に指をかけると、意識外からダンプカーにはねられたかのような衝撃が走ったのだ。衝撃の元は向かって左。既に別の者に意識が向いているのだろう、女を見てすらいないミリーの姿があった。視認していた相手が突然死角に現れるなど誰が予想できようか。片手間のように放たれた蹴りは不意打ちもあり踏ん張りがきかず勢いよく壁へと叩きつけられる。
ミリーの快進撃は止まらない。まるで幻影のように現れては消え、超人であるはずの彼らを幾人もしずめる。もはやこれは殲滅戦だ。あっという間に社員の数は減っていき、百人以上いた社員はものの数分で男が一人となってしまった。
真横へ跳躍し重い一撃を放つミリー。だが、男は真っ向から勝負するようだ。気を扱うミリーと同等の速さで接近し拳と拳をぶつけ合うと硬い金属同士がぶつかったような音が訓練所内に響き渡り、凄まじい風圧が窓を破壊していく。
「む……アミナスだったか」
「俺は祭りには参加したつもりはないぞ?」
「すまない、少し興奮していた」
「ほどほどにしておけよ」
予想だにしない手ごたえにミリーが男の顔を見るとそこいたのはアミナスであった。となれば前言を訂正しよう。何故アミナスがこの場にいるかはこの際置いておくとして、この模擬戦には参加していないのだから最後の一人ではなく既に終了していたと言っていいだろう。実際にすぐにミリーが終了宣言をした。
「おい、あれってアミナス様じゃないか?」
「あれがアミナス様?」
「すごい、私初めて拝見しました」
「おぉ、イージスの双璧が揃うとは珍しい」
アミナスを鉾、ミリーを楯とした二大巨塔は誰が名付けたか『イージスの双璧』と呼ばれ称えられている。暗殺者と護衛という強さの定義は別のものとなるが超人達を傷一つなく制圧できるミリーと、そのミリーを止めることのできるアミナスは間違いなくイージス社内、いや世界中の誰よりも強いだろう。社員たちは模擬戦の終わりを告げられると同時にその話題で持ちきりであった。どう見ても治療の必要な者もいるがアドレナリンでも出ているのだろうか、皆痛みなど感じていないように会話に華を咲かせている。
「ところで、本社へ何か用事か?」
「本社というよりも、お前に用事があるんだよ」
「なら私の部屋へ行こう。ここよりは落ち着くだろう?」
「ああ、お互いにな」
アミナスは裏側に生きる故に、ミリーはその性格故に注目されることに慣れていないようだ。社員たちから聞こえてくる称賛の嵐にむず痒いものでも感じるのか、逃げるように訓練場をあとにしミリーの執務室へと向かう。道中会話らしい会話はなく不仲に見えてくるがそれも部屋へたどり着くまでだった。
「あははは、楽しかった~」
「相変わらずストレス溜め込んでるんだな」
「隊長やってると色々あるんだよ?書類仕事とか部下のケアとか書類仕事とかスケジュールの管理とか書類仕事とか」
「相変わらず事務苦手なのか?」
「文字見てたら眠くならない?」
「それには同意する。というかくっつくな鬱陶しい」
「えぇ~、久しぶりに会ったんだから少しぐらい良いじゃん」
本来の舌足らずな口調へと戻ったミリーはアミナスへ抱き着き甘えだしたのだ。威厳も勇ましさも大気圏を超え宇宙へ投げ捨てたかのような変貌ぶりだ。もはや詐欺である。同期だからだろうか、アミナスに対しては鉄仮面も休んでいるようだ。先ほど不仲に見えたのが嘘のように笑顔が咲き誇るミリーをなんだかんだで受け入れるアミナスの姿がそこにあったのだった。
だが、発見されてきた様々な法則は常識をことごとく覆してきたのは紛れもない事実。こと気においてもそれは変わらない。そう、気は実在するのだ。
超人の集まりと言われるイージス社内において、その超人達が皆認め称える存在。精鋭中の精鋭を集めた特殊部隊『イージスの楯』の隊長。そして最強で最恐と言われる悪魔、アミナスの同期。彼女の名は『ミリー・ハウネス』、この世で唯一の気の使い手である。
凛としている瞳は、けれど子犬を連想させるような穏やかさを放っている。腰までまっすぐにおりた黒髪は光を受けキラキラと輝き、着物を着ていれば昔話に出てくる姫様と見間違えても不思議ではない。スーツの上からでも分かる豊満な肉体は女の願望が全て詰まったかのようだ。
さて、そんな肩書と容姿だけ見れば完璧に見える彼女だが唯一の弱点がある。それは壮大な勘違いを他人に起こさせることだ。
「護衛任務の際に負傷。治療費の申請。うわグロいぃ、うぅ許可」
どのような局面においても眉一つ動かさない。
「隊長と模擬戦をしたい。これ何件あるの? めんどくさいし仕事が終わらなくなるから却下」
常に高みを目指し自己研鑽を怠らない。
「彼女ができたので海外勤務を減らして欲しい。これって彼氏のいない私に対しての当てつけ? その彼女共々社会の闇に葬りたいよぅ。でも仕方ないから許可」
色恋沙汰など興味の欠片もない仕事一筋の女傑。
これが周囲からのミリーの評価であるが、イージスの楯の隊長としてあてがわれた一室にて事務作業をしている日常の一コマを見る限り真逆の印象しか受けない。それもそのはず、それら全てがミリー本人の気質から生まれた勘違いによるものなのだから。
常に冷静? いや違う、実際には人見知り故に人と接すると表情筋が働かず鉄仮面を被ってしまっているだけだ。
自己研鑽を怠らない? とんでもない誤解だ。要領が悪く事務作業がなかなか終わらず、課せられている訓練を夜遅くに行っているだけであり、重ねて言えば訓練自体が嫌いというおまけつきだ。
仕事が恋人? 馬鹿を言ってはいけない。彼女ほど恋愛をしたがっている女性はなかなか見ないだろう。
これらの勘違いが1つだけであればまだ良かったが、3つそれぞれが複雑に絡み合うことでミリーの印象は崇高な存在へと昇華されてしまった。そして辿り着いたのがイージスの楯の隊長という、イージス社内の実質的なトップという立場である。
そんな不幸な星の元に生まれたような彼女だがトップ故に仕事も多くストレスが溜まるのだろう、部下からの模擬戦の希望は断るというのにミリーのストレス発散の為だけの模擬戦は度々開催されている。そう、ストレス発散である。任務に出ている者を除いた全社員を同時に相手取るのだ。理由はどうしようもないがそれを表に出すことはなく、社員たちも模擬戦を楽しみにしている節があるので双方に利があるのだろう。
場所はイージス本社の訓練場。ただ広く作られただけの殺風景なスペースだが、警備や護衛を主な仕事とするイージスにおいては自己研鑽を怠らない者が多く最も活気に溢れた場所である。普段ですらそうなのだから全社員が集まる現状がそれ以上なのは火を見るよりも明らかだ。
「さて、皆集まったな。これより私一人とお前たち全員での模擬戦を開始する。」
なるほど確かに鉄仮面だ。背筋を伸ばし胸を張った威厳溢れる立ち振る舞いは事務作業をしている時の頼りなさなど微塵も感じられない。そもそも口調そのものが違うのはいかがなものだろうか。
「得物は本物を使用してかまわない。誰かが私に一撃でも入れれば皆に臨時ボーナスを用意しよう。良い動きを見せた者はイージスの楯への異動も検討する。皆全力でかかってこい!」
ミリーが拳を高くつき上げ社員を鼓舞する。その姿は勇ましく歴戦の戦士を連想させられる。社員達もやる気に満ち溢れているようで、それぞれ得物を手に戦闘態勢に入った。
初めに動いたのは圧倒的に不利な状況であるはずのミリー本人であった。自然体で立っているかと思えば一瞬姿がぶれ、次の瞬間には社員たちの目の前にまで姿を現していた。それは正に電光石火のごとき動き。精鋭と言われるイージスの楯のメンバーですらその動きに反応ができずただただ驚くばかりであった。
六人の男が華麗に宙を舞う。本人達にしてみれば何が起こったのかわからなかったのだろうが、周囲から見ればコマのように高速で回転していることがわかる。どうやら柔術を用いて投げ飛ばされたようだ。少々情けなく見える彼らだが一般人とは一線を画す実力を持っているのは間違いのない事実であり、軽々投げ飛ばせるミリーが異常なのだ。さすがは気の使い手と言えるだろう。
さて、ミリーによる正月の風物詩の披露を目の前で見ているしかなかった者達だがようやく意識が追い付き動き出した。近くにいた男がナイフで切りつけようとするが、ミリーにとってみれば止まって見えるのだろう。華麗に受け流しつつ妙な方向に身体を逸らすとそのまま裏拳をもってして撃退。
両者の間をすり抜けるように銃弾が抜けていくが、裏拳前の妙な態勢はこのためだったのだろう。不敵な笑みを浮かべるミリーを銃を構えた女が狐につままれたような表情で見ていた。
だがさすがはイージス社員、すぐに気持ちを切り替え再度の狙撃を試みる。もちろんその行動は間違いではないが、ミリーが相手では悪手としていえなかった。
狙いを定め引き金に指をかけると、意識外からダンプカーにはねられたかのような衝撃が走ったのだ。衝撃の元は向かって左。既に別の者に意識が向いているのだろう、女を見てすらいないミリーの姿があった。視認していた相手が突然死角に現れるなど誰が予想できようか。片手間のように放たれた蹴りは不意打ちもあり踏ん張りがきかず勢いよく壁へと叩きつけられる。
ミリーの快進撃は止まらない。まるで幻影のように現れては消え、超人であるはずの彼らを幾人もしずめる。もはやこれは殲滅戦だ。あっという間に社員の数は減っていき、百人以上いた社員はものの数分で男が一人となってしまった。
真横へ跳躍し重い一撃を放つミリー。だが、男は真っ向から勝負するようだ。気を扱うミリーと同等の速さで接近し拳と拳をぶつけ合うと硬い金属同士がぶつかったような音が訓練所内に響き渡り、凄まじい風圧が窓を破壊していく。
「む……アミナスだったか」
「俺は祭りには参加したつもりはないぞ?」
「すまない、少し興奮していた」
「ほどほどにしておけよ」
予想だにしない手ごたえにミリーが男の顔を見るとそこいたのはアミナスであった。となれば前言を訂正しよう。何故アミナスがこの場にいるかはこの際置いておくとして、この模擬戦には参加していないのだから最後の一人ではなく既に終了していたと言っていいだろう。実際にすぐにミリーが終了宣言をした。
「おい、あれってアミナス様じゃないか?」
「あれがアミナス様?」
「すごい、私初めて拝見しました」
「おぉ、イージスの双璧が揃うとは珍しい」
アミナスを鉾、ミリーを楯とした二大巨塔は誰が名付けたか『イージスの双璧』と呼ばれ称えられている。暗殺者と護衛という強さの定義は別のものとなるが超人達を傷一つなく制圧できるミリーと、そのミリーを止めることのできるアミナスは間違いなくイージス社内、いや世界中の誰よりも強いだろう。社員たちは模擬戦の終わりを告げられると同時にその話題で持ちきりであった。どう見ても治療の必要な者もいるがアドレナリンでも出ているのだろうか、皆痛みなど感じていないように会話に華を咲かせている。
「ところで、本社へ何か用事か?」
「本社というよりも、お前に用事があるんだよ」
「なら私の部屋へ行こう。ここよりは落ち着くだろう?」
「ああ、お互いにな」
アミナスは裏側に生きる故に、ミリーはその性格故に注目されることに慣れていないようだ。社員たちから聞こえてくる称賛の嵐にむず痒いものでも感じるのか、逃げるように訓練場をあとにしミリーの執務室へと向かう。道中会話らしい会話はなく不仲に見えてくるがそれも部屋へたどり着くまでだった。
「あははは、楽しかった~」
「相変わらずストレス溜め込んでるんだな」
「隊長やってると色々あるんだよ?書類仕事とか部下のケアとか書類仕事とかスケジュールの管理とか書類仕事とか」
「相変わらず事務苦手なのか?」
「文字見てたら眠くならない?」
「それには同意する。というかくっつくな鬱陶しい」
「えぇ~、久しぶりに会ったんだから少しぐらい良いじゃん」
本来の舌足らずな口調へと戻ったミリーはアミナスへ抱き着き甘えだしたのだ。威厳も勇ましさも大気圏を超え宇宙へ投げ捨てたかのような変貌ぶりだ。もはや詐欺である。同期だからだろうか、アミナスに対しては鉄仮面も休んでいるようだ。先ほど不仲に見えたのが嘘のように笑顔が咲き誇るミリーをなんだかんだで受け入れるアミナスの姿がそこにあったのだった。
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【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
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といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
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