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第1章 世界の果てと老騎士
第6話 口笛
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「あっちぃぃ」
白い砂に陽の光があたり、反射され上と下両方から焼かれているような気分。
「ピーピープー」
亡者を倒し、報酬のブランデーをもらい機嫌のよいアルファルドは口笛を吹きながら馬を曳いている。
俺は暑さでイライラしている上にピーピーとうるさいそのヘタクソな口笛が無性に腹が立ちアルファルドにあたる。
「ああもううるさい!」
「そうか?」
アルファルドはそういうとさらに口笛を大きく吹く。
「ピーピープーー!!」
「ヘタクソな口笛うるせえーーじじい!!!」
「小僧の癖にいうようになったな、ここで勝負するか?」
アルファルドの視線が急に鋭くなる。
「わかったよ、ヘタクソっていったのは謝るから」
いつもだったら勝負をするのだが、砂漠の真ん中で体力をつかってもなにも良いことは無い、ここは謝って穏便に済ませたほうがいい。
「ほう、小僧弱気になったものようのぉ、そんなんじゃいつまで経っても小僧のままだな」
「はあ?分かった受けてやるよ!」
もうここまで言われたら受けるしかない。
俺は馬に積んでる荷物から木剣を2本とりだし、1本をアルファルドに投げる。
「フン、勝負したとて私の勝ちはゆるがんがな」
「そっちが勝負しろって言ったんだろうが」
「悪態つく弟子はこらしめないかんからな!」
「はい、はい」
俺達はそういって砂漠の真ん中で対峙する。
アルファルドは背筋を伸ばし、悠然と剣を水平に構える。
くそっ!いつみてもこのじいさん隙がないわ。
以前に集落のおばちゃんが言っていたことは本当のことなんだろうな。
世界の果てから遠く離れたところに十王国という連合諸国があり、そこでこのアルファルドは剣聖とまで言われた騎士の一人であると聞いた。
なぜそんな人がこんな世界の果てを旅しているのか…
本人は何も言わない。そして俺も何も聞かない。
おそらくあの覚者が関係しているのだろうけど、触れられたくない部分もあるだろうから聞いてはいない。
そういえば前に一度だけ聞いたことあったなあれは2回目の覚者に遭遇したときだったか…
そのときは覚者をすんでところまで追い込んだんだ、そのとき覚者の兜が外れ、顔をみた途端「ヘテロ」と呟き逃がしてしまったんだよな…
俺がなんで逃がすんだ、アルファルドの目的なんだろう?と問いただすと
「そうだ…しかし…私は2度も殺すのか…いやその覚悟はしていた…できていたはずなのに…」
と自問自答のように呟いていた。
俺もそれからはあえてつっこんで聞いていないし、そこまで覚者を追い詰めたのも後にも先にあれが1回だけだった。
アルファルドの声が灼熱の砂漠にこだまする。
「小僧、そっちから仕掛けないならこっちから行くぞ!」
アルファルドが言葉通り先に仕掛けた。
アルファルドは砂を蹴り上げ、砂の粒が扇状に広がり、俺の顔や体に降りかかる、とっさに砂が目に当たる瞬間のみ目を閉じる。
瞬時に目を開くも既にアルファルドの姿は元の位置にはない。
俺が上を見ると剣を振りかぶり太陽を背に降りてくるアルファルドの姿がある。
「きええええええ!」
俺に砂をかけて目くらましをしたあと、あのじいさんは一瞬で飛び上がり、俺に斬りかかって来ているのだ。足場も決していいとは言えないのに、あの一瞬であそこまで飛び上がるとは本当に人間離れしたじいさんだ。
かわすのは間に合わないと一瞬で判断し、剣で受け止める。
カーンという木と木がぶつかり合い、乾いた高い音が砂漠に響く。
俺はそのまま剣を弾きあげ、アルファルドは着地すると同時に間合いを取り口を開く。
「あの一撃を受けるとは、なかなか腕をあげたな」
「まあ5000回もしてたら分かってくるよ」
「フン!」
「じゃあ、次は俺の番かな」
「さあこいこい」
アルファルドはそういって構えを正す。
さあそうはいったものの、どうやって攻めるか…
手数でスタミナを奪うか…一撃勝負にでるか…
俺は姿勢低く構え、足の裏で砂を捉え、思いっきり踏みしめ砂を蹴り俺の体はゴムまりの様に跳ねる。ほんの一瞬で間合いを詰めると、低い姿勢のまま胴を斬りはらう。
俺の剣は体を捉えたが、寸前のところでアルファルドの剣が体に当たるの防ぐ。
俺はその場で止まり、剣をそのまま振りあげ、斬り降ろす。それをアルファルドはかわし反撃に出る。
木剣が俺の鼻先をかすめる。
俺は、とにかく手数を増やす。
上段から頭を狙う、それがかわされると、返す刀で胴を斬る、それを剣で防がれるとすぐに剣を引き、そのまま胸をを狙って突く。
カン、カン、カンと木剣がぶつかる音が砂漠をこだまする。
そして一旦離れる。
「ぜんぶかわすかぁ」
「はぁはぁ、まだまだだな、小僧」
俺は一息をつくと息が整い、呼吸が平静になる。
「息があがってるよ、さすがに歳には勝てないねぇ」
「はぁはぁ歳に勝てんが小僧にはまだ勝てるなぁ」
「じゃあこれでどうだ!!」
俺は砂をアルファルドに向けて蹴り上げ、一瞬で飛び上がり、斬りかかる。
アルファルドはその砂を真正面からモロにくらい、目を閉じているように見える。
これは貰った!初勝利だ!!
そのまままっすぐに斬りかかる。
「もらったーーーーーーー!!!!」
俺の木剣は宙を舞っていた。
アルファルドは目を閉じたまま、俺の剣を振り下ろすタイミングで、剣を振り上げ剣をはじきとばしていたのだ。
アルファルドは目を開け勝ち誇ったような顔をして
「あははっはははは、勝ったとおもったか小僧よ、これが心眼じゃ」
「…そんな…」
「まだまだじゃな、小僧、小僧の癖に慢心するからだ」
「慢心なんかしてねーよ」
「あの瞬間勝てると思ったろ?」
「…うん」
「勝負は勝てるじゃなく勝つまではわからんのだよ」
「勝つまでか…」
今回は勝てる、いけると思ったのに…この男ほんとに底が知れない、一生勝てないじゃねーかなほんとに…
結局アルファルドはさらに上機嫌になり、ヘタクソな口笛を聞きながら、砂漠を渡るハメになってしまった。
白い砂に陽の光があたり、反射され上と下両方から焼かれているような気分。
「ピーピープー」
亡者を倒し、報酬のブランデーをもらい機嫌のよいアルファルドは口笛を吹きながら馬を曳いている。
俺は暑さでイライラしている上にピーピーとうるさいそのヘタクソな口笛が無性に腹が立ちアルファルドにあたる。
「ああもううるさい!」
「そうか?」
アルファルドはそういうとさらに口笛を大きく吹く。
「ピーピープーー!!」
「ヘタクソな口笛うるせえーーじじい!!!」
「小僧の癖にいうようになったな、ここで勝負するか?」
アルファルドの視線が急に鋭くなる。
「わかったよ、ヘタクソっていったのは謝るから」
いつもだったら勝負をするのだが、砂漠の真ん中で体力をつかってもなにも良いことは無い、ここは謝って穏便に済ませたほうがいい。
「ほう、小僧弱気になったものようのぉ、そんなんじゃいつまで経っても小僧のままだな」
「はあ?分かった受けてやるよ!」
もうここまで言われたら受けるしかない。
俺は馬に積んでる荷物から木剣を2本とりだし、1本をアルファルドに投げる。
「フン、勝負したとて私の勝ちはゆるがんがな」
「そっちが勝負しろって言ったんだろうが」
「悪態つく弟子はこらしめないかんからな!」
「はい、はい」
俺達はそういって砂漠の真ん中で対峙する。
アルファルドは背筋を伸ばし、悠然と剣を水平に構える。
くそっ!いつみてもこのじいさん隙がないわ。
以前に集落のおばちゃんが言っていたことは本当のことなんだろうな。
世界の果てから遠く離れたところに十王国という連合諸国があり、そこでこのアルファルドは剣聖とまで言われた騎士の一人であると聞いた。
なぜそんな人がこんな世界の果てを旅しているのか…
本人は何も言わない。そして俺も何も聞かない。
おそらくあの覚者が関係しているのだろうけど、触れられたくない部分もあるだろうから聞いてはいない。
そういえば前に一度だけ聞いたことあったなあれは2回目の覚者に遭遇したときだったか…
そのときは覚者をすんでところまで追い込んだんだ、そのとき覚者の兜が外れ、顔をみた途端「ヘテロ」と呟き逃がしてしまったんだよな…
俺がなんで逃がすんだ、アルファルドの目的なんだろう?と問いただすと
「そうだ…しかし…私は2度も殺すのか…いやその覚悟はしていた…できていたはずなのに…」
と自問自答のように呟いていた。
俺もそれからはあえてつっこんで聞いていないし、そこまで覚者を追い詰めたのも後にも先にあれが1回だけだった。
アルファルドの声が灼熱の砂漠にこだまする。
「小僧、そっちから仕掛けないならこっちから行くぞ!」
アルファルドが言葉通り先に仕掛けた。
アルファルドは砂を蹴り上げ、砂の粒が扇状に広がり、俺の顔や体に降りかかる、とっさに砂が目に当たる瞬間のみ目を閉じる。
瞬時に目を開くも既にアルファルドの姿は元の位置にはない。
俺が上を見ると剣を振りかぶり太陽を背に降りてくるアルファルドの姿がある。
「きええええええ!」
俺に砂をかけて目くらましをしたあと、あのじいさんは一瞬で飛び上がり、俺に斬りかかって来ているのだ。足場も決していいとは言えないのに、あの一瞬であそこまで飛び上がるとは本当に人間離れしたじいさんだ。
かわすのは間に合わないと一瞬で判断し、剣で受け止める。
カーンという木と木がぶつかり合い、乾いた高い音が砂漠に響く。
俺はそのまま剣を弾きあげ、アルファルドは着地すると同時に間合いを取り口を開く。
「あの一撃を受けるとは、なかなか腕をあげたな」
「まあ5000回もしてたら分かってくるよ」
「フン!」
「じゃあ、次は俺の番かな」
「さあこいこい」
アルファルドはそういって構えを正す。
さあそうはいったものの、どうやって攻めるか…
手数でスタミナを奪うか…一撃勝負にでるか…
俺は姿勢低く構え、足の裏で砂を捉え、思いっきり踏みしめ砂を蹴り俺の体はゴムまりの様に跳ねる。ほんの一瞬で間合いを詰めると、低い姿勢のまま胴を斬りはらう。
俺の剣は体を捉えたが、寸前のところでアルファルドの剣が体に当たるの防ぐ。
俺はその場で止まり、剣をそのまま振りあげ、斬り降ろす。それをアルファルドはかわし反撃に出る。
木剣が俺の鼻先をかすめる。
俺は、とにかく手数を増やす。
上段から頭を狙う、それがかわされると、返す刀で胴を斬る、それを剣で防がれるとすぐに剣を引き、そのまま胸をを狙って突く。
カン、カン、カンと木剣がぶつかる音が砂漠をこだまする。
そして一旦離れる。
「ぜんぶかわすかぁ」
「はぁはぁ、まだまだだな、小僧」
俺は一息をつくと息が整い、呼吸が平静になる。
「息があがってるよ、さすがに歳には勝てないねぇ」
「はぁはぁ歳に勝てんが小僧にはまだ勝てるなぁ」
「じゃあこれでどうだ!!」
俺は砂をアルファルドに向けて蹴り上げ、一瞬で飛び上がり、斬りかかる。
アルファルドはその砂を真正面からモロにくらい、目を閉じているように見える。
これは貰った!初勝利だ!!
そのまままっすぐに斬りかかる。
「もらったーーーーーーー!!!!」
俺の木剣は宙を舞っていた。
アルファルドは目を閉じたまま、俺の剣を振り下ろすタイミングで、剣を振り上げ剣をはじきとばしていたのだ。
アルファルドは目を開け勝ち誇ったような顔をして
「あははっはははは、勝ったとおもったか小僧よ、これが心眼じゃ」
「…そんな…」
「まだまだじゃな、小僧、小僧の癖に慢心するからだ」
「慢心なんかしてねーよ」
「あの瞬間勝てると思ったろ?」
「…うん」
「勝負は勝てるじゃなく勝つまではわからんのだよ」
「勝つまでか…」
今回は勝てる、いけると思ったのに…この男ほんとに底が知れない、一生勝てないじゃねーかなほんとに…
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