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第2章 王位継承
第25話 決闘裁判その二
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今の一撃、会心の手ごたえである、木剣とはいえさすがに…
メーガスはすぐに立ち上がり、鉄塊を振り回し何も効いていないとアピールしている。
その姿をみて観客たちは歓声をあげる。
そうか…木剣ならば木剣であれば、私の迷いもなく、振りぬくことができる…が所詮木剣、軽いうえにダメージが少ない…さっきの一撃は一般人なら卒倒するほどの威力はあったはず、しかしメーガスの筋肉の鎧に対しては、ほとんど効果がない。
やはり、真剣を振りぬかないと…
ふと地面に置いた真剣に目をやった瞬間目の前に鉄塊が現れる。
戦闘中に相手から目を離すとは…私としたことが…
身をかがめ鉄塊をかわした瞬間、大きな左の拳が目の前に現れた。
ーー朝日がまぶしい。
私はいつも大きなフカフカのベッドで目を覚ます。
ああ、そうかいつもの光景だ。
見慣れた部屋のドアを開けると執事がタオルを持って立っている。
「おはようございます、アレクシア様」
「ああ、おはよう」
「今日は婚礼の日にございますね」
そうか、今日は私とクレアの婚礼の日
「この屋敷にクレア様をお迎えできるとは、わたくし感極まっております」
「ありがとう、では朝の支度をしてくるよ」
そしていつものように朝の支度を終え、食堂で朝食を摂る。
父上は上機嫌で
「アレクシア、今日やっと婚礼の日を迎えたな」
「ええ、この日を待ちわびておりました」
「ああ、これでわがノーベル家も安泰だな」
「父上も宰相にまた一歩近づきましたね」
「フフフ、まだそれは気が早いというもの」
「次期宰相は父上と皆の者が噂しておりますよ」
「まあ、それは皇帝陛下がきめることだからな」
「私もその日を待ちわびております」
食堂には私と父上だけで少し違和感を覚えた。
部屋に戻り、皇国親衛隊の制服を着る。
この制服は、黒のタキシードのように裾が長く、肩の部分には金色の肩当てがあり、左胸には皇国親衛隊のシンボルである、鷹のマークが描かえている。
私は腰に剣を下げ、獅子の彫刻のある扉をあけると馬車が止まっており、その馬車に乗る
結婚の儀は皇帝陛下の宮殿で行われるため、宮殿に行き準備をする必要がある。
馬車が宮殿につくと皇帝の侍従たちが勢ぞろいで私を出迎え、宮殿の中へ案内される。何度もきたことのある宮殿だ、とくに迷うことなく、私に与えられた部屋でその時を待つ。
しばらく待っていると部屋をノックする音がする、そしてドアが開くと侍従が
「アレクシア様、どうぞ」
私は颯爽と部屋を後にし、結婚の儀が行われる、会場に向かう。
会場は1000人はゆうに入りそうな広さで、円卓がならび、その周りに貴族たちが座っている。
奥に皇帝陛下と、真っ白なドレスに身を包んだクレアが待っている。
私はゆっくりとクレアのもとに向かう。
クレアの顔がどんどん近くなっていく、その顔は美しく、これから結婚をするという不安と希望がいりまじった、本当に美しい表情をしている。
私がクレアの隣に座ろうしたとき、会場のドアが開く。
割れんばかりの拍手が巻き起こり、堂々と一人の男が歩いてきている。
それはエイルだった、エイルはまっすぐに歩き、私を押しのけて、私が座ろうとしていた椅子に深々と腰を下ろす。
クレアはエイルをみて、私には見せたこともない表情をエイルに見せている、これが恋する女性の表情だといわんばかりで、私は事態が飲み込めず、ただオロオロとしている。
それをみてエイルが一言
「ああ、兄上そんなところにいたのか」
「エイル…いつから、クレアと…」
「いつからってずっと前から婚約がきまってたろ?」
「クレアは私と結婚するはずだ、そうだろクレア」
私は、クレアの両肩をつかもうとする、すると、目の前に鈍く光る剣を突き付けられる。
「兄上がクレアと結婚?そんな馬鹿な話があるか、だいたいなんで私の制服を着ているんだ。」
「え、私は騎士学校を主席で卒業し皇国親衛隊に前代未聞で入った千年に一人の逸材だったはず…」
エイルは肩をすくめ
「兄上寝言はねていってくれないか、だいたい俺が騎士学校を主席で卒業し皇国親衛隊に入ったのだ、出来の悪い兄上は、どこかのギルドに収まっただろ?」
私は誰?
私は誰なんだ?
「私はアレクシア・ノーベル、千年に一人の逸材と言われた男」
「そうだ私はアレクシアだ」
「目の前にいる男は、エイル、エイルだ私を破滅に追い込んだ…」
「うおおおおおおおおおおおおおお、エイルお前だけは殺す!!絶対に許さない!!お前だけは!!!」
私の心の中から湧き上がる衝動。
私は剣を抜き、エイルの体を一刀両断する。
それはエイルではなくクレアだった、私は剣を捨てクレアの体を抱きしめる、純白のドレスが真っ赤に染まり
「なんで…」
たったその一言を残しクレアの体は消えていく
「うああああああああああ」
私は絶望し、叫びながらうずくまった。
すると後ろから拍手をしながら、パパリモが現れる。
周りの風景は真っ白になった。
「パパリモ!!」
「はい、どうしました?」
「クレアを、クレアを返せ!!」
「そんな返せってさっき自分で切り殺したじゃないですか」
「ふざけるな!!!あれはエイルだ、私はエイルを斬ったんだ」
「ほうほう、あなた、本来の目的を忘れてませんでした?」
「本来の目的?」
…思い出した、私は思い出した!
エイルに真相を聞き出し、復讐を成し遂げるただそれだけのために私は、今生きているということを
「ほら覚悟ってやつができたんじゃないですか?」
「…ああ」
そうして私はゆっくりと眼を開く。
遠くの方から声が聞こえる。
「レク」
「レクシア」
「レクシア、早く起きて!!」」
私の目の前に山のように大きな大男が剣の形をした鉄塊を振り下ろしている。
体は…動く
足は…動く
ならばかわせる!
ドーンという音ともに闘技場の壁が鉄塊によって大穴があいている。
私は走って、地面に置いてあった剣を手にする。
そうだ、私の覚悟は決まった!、それまでは死ぬわけにはいかない、そう私の覚悟とはエイルを殺すことだ!!!
すーーっと気持ちが落ち着く。
メーガスがこちらの方へ歩いてきている。
私は剣を抜き、鞘を放り投げる。
そのまま、水平に剣を構え、眼を閉じる。
波一つない鏡のような湖の上に私とメーガスが立っている。
メーガスがその距離を徐々に詰めてくる。
私に残された力は1回だけ、あと1回しか両手で剣を振ることはできない。
ならばこの一撃にすべてを賭ける。
私は剣を持つ両手を右肩にひきよせ振りかぶる。
メーガスがの動きが止まる、メーガスの鉄塊の射程内に入ったということだ。
今ならメーガスの筋肉の繊維一つ一つの動きすら感じられる。
くる!
私に狙いを定めた、鉄塊が大蛇のように滑らかに動く。
眼を閉じていもその動きは手に取るようにわかる。
パッと眼を開き、前へ飛ぶと同時に剣を振り下ろす。
私の体はメーガスの横を抜け後ろ側に突き抜ける。
最初に鉄塊が二つになり、地面に転がる。
そのあとメーガスはこちらを振り返り、胸から血を吹き出しそのまま前のめり倒れこんだ。
観衆は誰一人呼吸すらしていないように思えるほど静まり返っていた。
メーガスはすぐに立ち上がり、鉄塊を振り回し何も効いていないとアピールしている。
その姿をみて観客たちは歓声をあげる。
そうか…木剣ならば木剣であれば、私の迷いもなく、振りぬくことができる…が所詮木剣、軽いうえにダメージが少ない…さっきの一撃は一般人なら卒倒するほどの威力はあったはず、しかしメーガスの筋肉の鎧に対しては、ほとんど効果がない。
やはり、真剣を振りぬかないと…
ふと地面に置いた真剣に目をやった瞬間目の前に鉄塊が現れる。
戦闘中に相手から目を離すとは…私としたことが…
身をかがめ鉄塊をかわした瞬間、大きな左の拳が目の前に現れた。
ーー朝日がまぶしい。
私はいつも大きなフカフカのベッドで目を覚ます。
ああ、そうかいつもの光景だ。
見慣れた部屋のドアを開けると執事がタオルを持って立っている。
「おはようございます、アレクシア様」
「ああ、おはよう」
「今日は婚礼の日にございますね」
そうか、今日は私とクレアの婚礼の日
「この屋敷にクレア様をお迎えできるとは、わたくし感極まっております」
「ありがとう、では朝の支度をしてくるよ」
そしていつものように朝の支度を終え、食堂で朝食を摂る。
父上は上機嫌で
「アレクシア、今日やっと婚礼の日を迎えたな」
「ええ、この日を待ちわびておりました」
「ああ、これでわがノーベル家も安泰だな」
「父上も宰相にまた一歩近づきましたね」
「フフフ、まだそれは気が早いというもの」
「次期宰相は父上と皆の者が噂しておりますよ」
「まあ、それは皇帝陛下がきめることだからな」
「私もその日を待ちわびております」
食堂には私と父上だけで少し違和感を覚えた。
部屋に戻り、皇国親衛隊の制服を着る。
この制服は、黒のタキシードのように裾が長く、肩の部分には金色の肩当てがあり、左胸には皇国親衛隊のシンボルである、鷹のマークが描かえている。
私は腰に剣を下げ、獅子の彫刻のある扉をあけると馬車が止まっており、その馬車に乗る
結婚の儀は皇帝陛下の宮殿で行われるため、宮殿に行き準備をする必要がある。
馬車が宮殿につくと皇帝の侍従たちが勢ぞろいで私を出迎え、宮殿の中へ案内される。何度もきたことのある宮殿だ、とくに迷うことなく、私に与えられた部屋でその時を待つ。
しばらく待っていると部屋をノックする音がする、そしてドアが開くと侍従が
「アレクシア様、どうぞ」
私は颯爽と部屋を後にし、結婚の儀が行われる、会場に向かう。
会場は1000人はゆうに入りそうな広さで、円卓がならび、その周りに貴族たちが座っている。
奥に皇帝陛下と、真っ白なドレスに身を包んだクレアが待っている。
私はゆっくりとクレアのもとに向かう。
クレアの顔がどんどん近くなっていく、その顔は美しく、これから結婚をするという不安と希望がいりまじった、本当に美しい表情をしている。
私がクレアの隣に座ろうしたとき、会場のドアが開く。
割れんばかりの拍手が巻き起こり、堂々と一人の男が歩いてきている。
それはエイルだった、エイルはまっすぐに歩き、私を押しのけて、私が座ろうとしていた椅子に深々と腰を下ろす。
クレアはエイルをみて、私には見せたこともない表情をエイルに見せている、これが恋する女性の表情だといわんばかりで、私は事態が飲み込めず、ただオロオロとしている。
それをみてエイルが一言
「ああ、兄上そんなところにいたのか」
「エイル…いつから、クレアと…」
「いつからってずっと前から婚約がきまってたろ?」
「クレアは私と結婚するはずだ、そうだろクレア」
私は、クレアの両肩をつかもうとする、すると、目の前に鈍く光る剣を突き付けられる。
「兄上がクレアと結婚?そんな馬鹿な話があるか、だいたいなんで私の制服を着ているんだ。」
「え、私は騎士学校を主席で卒業し皇国親衛隊に前代未聞で入った千年に一人の逸材だったはず…」
エイルは肩をすくめ
「兄上寝言はねていってくれないか、だいたい俺が騎士学校を主席で卒業し皇国親衛隊に入ったのだ、出来の悪い兄上は、どこかのギルドに収まっただろ?」
私は誰?
私は誰なんだ?
「私はアレクシア・ノーベル、千年に一人の逸材と言われた男」
「そうだ私はアレクシアだ」
「目の前にいる男は、エイル、エイルだ私を破滅に追い込んだ…」
「うおおおおおおおおおおおおおお、エイルお前だけは殺す!!絶対に許さない!!お前だけは!!!」
私の心の中から湧き上がる衝動。
私は剣を抜き、エイルの体を一刀両断する。
それはエイルではなくクレアだった、私は剣を捨てクレアの体を抱きしめる、純白のドレスが真っ赤に染まり
「なんで…」
たったその一言を残しクレアの体は消えていく
「うああああああああああ」
私は絶望し、叫びながらうずくまった。
すると後ろから拍手をしながら、パパリモが現れる。
周りの風景は真っ白になった。
「パパリモ!!」
「はい、どうしました?」
「クレアを、クレアを返せ!!」
「そんな返せってさっき自分で切り殺したじゃないですか」
「ふざけるな!!!あれはエイルだ、私はエイルを斬ったんだ」
「ほうほう、あなた、本来の目的を忘れてませんでした?」
「本来の目的?」
…思い出した、私は思い出した!
エイルに真相を聞き出し、復讐を成し遂げるただそれだけのために私は、今生きているということを
「ほら覚悟ってやつができたんじゃないですか?」
「…ああ」
そうして私はゆっくりと眼を開く。
遠くの方から声が聞こえる。
「レク」
「レクシア」
「レクシア、早く起きて!!」」
私の目の前に山のように大きな大男が剣の形をした鉄塊を振り下ろしている。
体は…動く
足は…動く
ならばかわせる!
ドーンという音ともに闘技場の壁が鉄塊によって大穴があいている。
私は走って、地面に置いてあった剣を手にする。
そうだ、私の覚悟は決まった!、それまでは死ぬわけにはいかない、そう私の覚悟とはエイルを殺すことだ!!!
すーーっと気持ちが落ち着く。
メーガスがこちらの方へ歩いてきている。
私は剣を抜き、鞘を放り投げる。
そのまま、水平に剣を構え、眼を閉じる。
波一つない鏡のような湖の上に私とメーガスが立っている。
メーガスがその距離を徐々に詰めてくる。
私に残された力は1回だけ、あと1回しか両手で剣を振ることはできない。
ならばこの一撃にすべてを賭ける。
私は剣を持つ両手を右肩にひきよせ振りかぶる。
メーガスがの動きが止まる、メーガスの鉄塊の射程内に入ったということだ。
今ならメーガスの筋肉の繊維一つ一つの動きすら感じられる。
くる!
私に狙いを定めた、鉄塊が大蛇のように滑らかに動く。
眼を閉じていもその動きは手に取るようにわかる。
パッと眼を開き、前へ飛ぶと同時に剣を振り下ろす。
私の体はメーガスの横を抜け後ろ側に突き抜ける。
最初に鉄塊が二つになり、地面に転がる。
そのあとメーガスはこちらを振り返り、胸から血を吹き出しそのまま前のめり倒れこんだ。
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