終末のSSR ―最強おじさんの戦闘アイドル育成プロジェクト―

白猫商工会

文字の大きさ
17 / 72
第01章

第16話 新しい日常

しおりを挟む
梨々花がSSR宣言をしたその日から、俺は寮の一室をあてがわれた。

アパートにはもう帰らなくていい――荷物はすべて業者が運んでくれる、という学院長の“ありがたい”申し出を、丁重に断ろうとしたが。
……あの目の奥が笑っていない微笑みを前に、俺は黙るしかなかった。

早朝は寮夫。朝から昼すぎまでは学食勤務。
午後は部活コーチ。
夜はまた寮父。
そしてダンジョン攻略時は付き添い。

──もはや、逃げ場なし。

学院長は穏やかな眼差しのまま、にこりと告げた。

「いやあ、佐伯くんがいればSSRの子たちも安心。
まったく、勲章ものだねぇ。
……欲しいなら、口をきいてあげるよ?」

そんなものはいらない。

営業職時代は、夜に適当に飲んでテレビ観てゴロゴロしていた。
かわりばえも刺激もなかったが、少なくとも“自由”はあった。

失って初めてわかる――それがどれほど尊いものだったのか。

ちなみに、土日は三人娘の付き添いという形であれば外出許可も出るらしい。ありがたくて涙が出る。

麗良は、表面上だけ申し訳なさそうな顔を崩さずに言った。

「一年に一日くらいなら、休日の付き添いを代わってあげますよ」

……もう、好きにしてくれ。

俺はフラフラと学院長室を出ると、沈んだ気分のまま寮へ向かった。

そこにいたのは――学食の小林リーダー。
エプロン姿で、相変わらずのニコニコ顔だ。

「あらー。動画観たわよー。あの子たちと佐伯さんの部屋、もう用意できてるから。
私は通いだけど、手伝ってくれるなら助かるわー。人手、全然足りないの。
じゃあ、さっそく夕飯の準備やっちゃいましょうか」

……タスク積み上げの鬼。
にこやかに仕事を振ってくる姿は、ここでも健在だった。

***

この学院は、昔は全寮制だったが、いまは通学がほとんど。
地方から上京してきた生徒、五十名ほどが寮生活を送っている。

俺の時代の寮は――戦前に建てられた木造建築。
隙間風は容赦なく入り込み、土壁は崩れ、畳には謎のキノコが自生。
六畳一間に二段ベッドを三つ押し込み、六人で寝起きしていた。

それがどうだ。
いまや鉄筋コンクリート造のピカピカの新築。
ひとり一室あてがわれ、そこには最新式の家電設備。シャワールームとトイレも完備。
見た目はちょっとした高級ホテル。

……正直、俺のアパートよりグレードが上だ。

卒業して二十年。
この待遇の差はいったい何だ。
何がどうなれば、こうなるんだ。

そんなボヤキを胸に、食堂へ向かっていたそのとき――。

背後から元気な声が飛んできた。

「兄さーーーん!!」

魔戦部キャプテンの高坂。
キラッキラの瞳を輝かせながら、勢いよく駆け寄ってくる。

「聞きました!! 兄さんと一緒に寮生活できるなんて!!
夜は語り合いましょう! どうすればそんなに強くなれるのか、全部教えてください!!
あっ、自分、朝五時から自主練してるんですけど、兄さんもどうですか!? 一緒に汗をかきましょう!!」

……こいつ。

魔法使いランクRでも強くなれる――そう知った途端、憧れの感情が完全に暴走している。

俺は生返事で高坂を振り切ると、食堂に入る。
既に小林リーダーが待ち構えていた。
それと、学食の同僚も。

何しろ、寮生だけで五十人分の食事。
手がいくらあっても足りないらしく、みんな総出で立ち働いていた。

しかし……なぜか、落ち着く。
俺のホームは学食メンバーなのかもしれない。

デーモンロード・改とのバトルなんて最初からなかったかのような、穏やかな時間が流れていた。

***

食事の支度ができると、SSRの三人が食堂へ入ってきた。

ここは基本的にセルフサービス。
料理の準備まではこちらの仕事だが、配膳も片付けも洗い物も各自でやる。
何しろ人手が足りないし、寮生活なのだから上げ膳据え膳ではいけない。
生活力を鍛えるのも教育の一環――という建前だ。

すでに寮生活を送っている来奈は、すっかり慣れたものだった。
トレイを手に、ヒョイヒョイとご飯や味噌汁をよそい、手際よくテーブルにつく。

たちまち周囲の寮生たちが群がり、質問攻めと写真攻め。
来奈は得意満面の笑みでそれに応じていた。

一方で、新入りの由利衣は所在なげに立ち、小さく会釈を繰り返している。

しばらくは、この騒ぎが収まりそうにない。

そんな中、梨々花が俺のところへやってきた。

「まあまあの部屋ね……。ところで、ダージリンティーをいただけるかしら? もちろん、一番摘みで」

そんなものはないし、ここではSSRだろうが何だろうが、自分のことは自分でやる。
俺がそう伝えると、梨々花は信じられないといった様子で目を丸くした。

「そんな……。セバスチャンは私専属の家政夫じゃなかったの?」

誰がセバスチャンだ。
さっきの発言は本気だったのか。

梨々花は、仕方なさそうにご飯を茶碗によそう。
だが、ふと思いついたようにこちらを振り返った。

「そうだ。あとで部屋に行っていいですか?
今後のダンジョン攻略の打ち合わせしたいので」

冗談じゃない。
三十八歳が自室に女子高生を連れ込んだなんて話が広まったら、事案どころの騒ぎじゃない。

「あのなあ。この上、俺の社会的立場まで破滅させる気か。
そういう話は部活の時間でいいだろう?」

「先生、冷たいんですね……。やっぱり怒ってるんだ」

フッと目を伏せる梨々花。
その仕草に一瞬、胸がざわつく――が、二度は通じない。

「俺の時代は夜九時に消灯だったからな。さっさと寝て明日に備えるんだ」

そう言うと、梨々花は肩をすくめてテーブルへ歩いて行った。

やる気があるのはいいんだけどな……。
扱いづらい年頃だ。

***

寮生たちの食事が終わると、学食メンバーは後片付けを済ませ、それぞれ帰宅していった。

残された食堂で、俺はひとり遅い夕飯にありついていた。

……食費は全額学院持ち。おかわり自由。
それが学院長からの温情――いや、慰労金みたいなもの。
これくらいかと思うと泣けてくる。

湯気の立つ味噌汁をすすりながら、俺は思考を切り替えた。

――次は第二層。

第一層なんて、こう言っちゃなんだがレジャー施設みたいなものだ。
各国の冒険者の共用ゾーンにすぎない。

まだまだ、これから。

最初の壁は、モンスターの強化が一気に跳ね上がる第四層。
多くのRランク冒険者が、そこで足止めを食う。

さらに五層以降は、ダンジョン内での縄張り争いと資源奪取が激化する。
上位冒険者の主戦場に、不用意に踏み込めば命はない。

来奈と梨々花の“魔眼”の力も、まだ短時間しか維持できない。
ここ一番の切り札としては期待できるが、安定して使えなければ攻略はおぼつかない。

……それに、SSRを狙う勢力も確実に現れる。
Rの平凡な魔法使いのままでいてくれた方が、どれほど動きやすかったか。
まあ、仕方ないことだ。

俺は懐から冒険者カードを取り出す。

★5・Lv.99の記念――精霊からの特典。
これを使う事態だけは、できれば避けたい。

そんなことを考えていると、正面の椅子が静かに引かれた。
由利衣が腰を下ろしていた。

「コーチ、今日はありがとうございました」

ふわりと微笑むその顔に、思わずこちらも頬が緩む。

「今日は俺は何もしていないだろう。
全部、お前たちがやり遂げたことだ」

由利衣は、静かに首を横に振った。

「ううん。コーチが後ろにいてくれたから戦えたんです。
来奈も梨々花も……。
梨々花、あんな強気なこと言ってたけど、コーチが来るまでは自信持てなくて。
前だったら、きっと諦めてたよ。
わたしだって……」

SSRという規格外の力を授かった瞬間、きっと“バラ色の人生”を夢見たはずだ。
だが、現実は最弱スタート。
誰も、力の使い方なんて教えてくれない。

……そう考えれば、自信をなくすのも当然だ。

「梨々花、ボスを倒せたら、きっと変われるって……。そしたらSSRとして堂々と宣言してやるんだって。
来奈はあのノリなんだけど、私はちょっと怖くて。
SSRだってバレたら何されるか分からないから、許可が出るまでは絶対に話すなって言われてたから」

由利衣は小さく息を吐き、視線を落とす。
確かに――彼女の懸念のとおりだ。

だが、次の瞬間には顔を上げ、俺をまっすぐに見据えた。
その瞳には、もう迷いも曇りもなかった。

「そしたら、梨々花ってば。
“先生がいるのに、何が怖いの?”だって。
あんなにアッサリ言われちゃうと、わたしも力抜けちゃった」

くすくすと笑いながら、テーブルに頬杖をつく。
笑みの奥に、年相応の無邪気さがあった。

俺もつられて笑顔になる。

……ほんと、まいったな。
こうまで頼りにされたんじゃ、嫌とは言えないだろう。

静まり返った食堂に、二人分の笑い声が小さく響いた。

そこに、来奈の元気な声。

「おっ、何か楽しそうじゃん。あたしも入れてよ!
いやー、配信見返したら、パッと消えてボス倒しちゃってるじゃん! 超びっくりでさー!
あれが、あたしの魔眼? 最強じゃね!?
でー、それよりも!! 生リスティア!! 握手しちゃったなんて信じらんない!
部屋で五回石化してきたんだー! あれクセになるかも!」

ワーッとまくしたてる来奈に、俺と由利衣は顔を見合わせて苦笑した。

そこに、不満そうな声が重なる。

「ミーティングなら、私にも声かけて欲しいんだけど」

梨々花が俺の隣に腰を下ろす。

「配信視聴者だって、今日は物珍しさできてくれたけど、飽きさせないようにしなくちゃ……。
登録者一億超えの“プラチナダイヤモンド勲章”、狙っていくわよ」

スマホを操作しながら、政臣のカメラワークをチェックしている。

……ほんと、休む暇もない。

こうして、静かな夕食の時間すら許されずに、俺の“新しい日常”が動き出していくのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜

涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。 ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。 しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。 奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。 そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

俺の家に異世界ファンタジーガチャが来た結果→現実世界で最強に ~極大に増えていくスキルの数が膨大になったので現実世界で無双します~

仮実谷 望
ファンタジー
ガチャを廻したいからそんな理由で謎の異世界ガチャを買った主人公はガチャを廻して自分を鍛えて、最強に至る。現実世界で最強になった主人公は難事件やトラブルを解決する。敵の襲来から世界を守るたった一人の最強が誕生した。そしてガチャの真の仕組みに気付く主人公はさらに仲間と共に最強へと至る物語。ダンジョンに挑戦して仲間たちと共に最強へと至る道。 ガチャを廻しまくり次第に世界最強の人物になっていた。 ガチャ好きすぎて書いてしまった。

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

処理中です...