ニューステージ〜始まれ、私の大きな一歩!〜

大井 芽茜

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想いを伝えるために

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 次の日
「――♪ ――!」

 私はまた学校の帰りに、レシアのもとで歌を歌っていた。


 昨日よりは上手く歌えている気がするし、自分がどんどん上手くなっていくのがわかって嬉しかった。
 もっとうまくなりたい!


「良い感じね。……でも、ツイ何か大切なことを忘れていない?」
「え?」

 大切なこと?
 音程が外れているとか?


「歌うって意味を忘れちゃダメよ。歌は想いがないと心にはひびかないの。うまくなることも大事。でも、心をこめるのはもっと大事」

 そっか。
 うまくなればいいってもんじゃないよね。
 想いをこめることが大事。


 がんばれって。前のわたしや、今がんばっているわたし……そして、みんなにもこの気持ちを伝えたい。

「やってみる。――♪!!!!!! ~――!」
「そう、そんな感じ。すごいわ」

 この自分の声に、自分の心がふるえるような気持ち。
 歌う、自分の想いを歌に乗せるってすっごく気持ちが良い。

「いい音ね」
 リンリン、リリリリン。

 ん?何この音?
 気づくと、周りにたくさんの光りが跳んでいた。

 絵の具みたいに色んな色がある。
 なんだろうこれ。


「ツイ。耳をすましてみて。」
 わたしはレシアのマネをした、
「いいこえ」
「つたわった」
「あなたのかがやき好き」

 なんか声が聞こえてくる。
 もしかして、この光りから?

 光りをよくみると、羽が生えた女の子がみえる。
 もしかして周りもかな。

「この子達は、昔わたしを手伝ってくれていた妖精よ。久しぶりにあなたのような人が来て、歌が聞けたのが嬉しかったようね。」

 その子達はわたしの周りを楽しそうに飛んだり、肩に乗ったりしていた。


「あーせっかく良いとことだったのにそろそろ帰ったほうがいいかも?まさか……この子達まで呼び寄せるとはビックリしたわ。」
「そうなの?すごい?」

「えぇ。これから、あなたの手伝いにもなってくれるはず。」

 嬉しいし、これからどうなるのかワクワクする。
 それにしても、この子達とわたしの歌やおどりになんの関係があるんだろう。

 かわいくて心が落ち着くとかかな?

 わたしはさみしがっている妖精をあとにしてさようならをつげた。

 明日はダンスをするっていってたし。
 楽しみだな。


「ただいま」
「おかえりツイ!」

「お父さん!!」
 ドアを開けるとお父さんが待っていた。

「ツイが最近元気だって聞いたからな。今日はすぐに仕事を終わらしたんだ。」

 お父さんは疲れているようにみえるけど、わたしを見て元気になったみたい。
「「いただきます」」
「はーい。ちゃんと噛んでね」
「「はーい」」
 みんなで久しぶりにご飯が食べられるなんて嬉しいな。


 なんか、レシアに会ってから一日一日が輝いて見える。
 今、自分の生活が楽しいからかな。


「歌っておどるって本当か」
「うん。友達と一緒にやっているの」
「いい友達に出会えたのね。」

 本当にレシアに出会えて良かった。
 きっと会えてなかったら、私はずっとこわくて何も出来なかった。

 でも、今はどんなこともやってみたいって思える。


「ちゃんと学校もがんばるんだぞ?」
「もちろん! 明日はサッカーするんだって。したことないから、不安だけど、がんばる!」
 そういうと、お父さんとお母さんは顔を見合わせて嬉しそうに頷いた。

「本当に楽しいのね」
「なんでもやってみなさい。時間はあるんだから」

「うん!」
 二人が嬉しいと、私も嬉しくなるな。


「明日はサッカーだから、体操服を入れなきゃ。」
 やった事ないけど、なんとかなりそうな気持ちになってくる。前の私なら不安でいっぱいで眠れなかったはずなのに。


『サッカーってなんだったかしら』
「ボールをけるんだよ。こうやって」

 私はボールをけるジェスチャーをした。

「あーあれね。聞いたことあるわ。」
「楽しいと思うよ。やったことないけど」
 スポーツって怖いし、チームプレーだから失敗したら怖い。

「きっと楽しいわ。楽しんでなんでもやってみるのがいいわ。」
「だね!」

 でも、なんでも楽しもうとやってみる。
 やってみないと楽しいも何も分からないんだし。
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