2 / 63
創作とは作者の手を離れることである
しおりを挟む
創作するときには複雑さをいつも意識している。複雑とは、ごちゃごちゃと込み入っていることではない。始まりは、ごく小さなことだが、複数の要素が相互に影響し合い、相互作用が無限に拡大していくさまである。
始めからストーリーの流れが明確に言語化できていると、とても淡白なものができてしまう。また流行りの小説の真似をしようとして、同じような展開を考えると、表現力が至らず空中分解する。
クリエイティブに創作することは作者自身にも感動をもたらすものだ。登場人物が思いがけずに死んでしまうと落ち込むし後悔する。また楽しいことを書くと自分も楽しくなる。これを予測してやっていたら感情の起伏は起こらない。読者はもっと白けるだろう。
作品は、あるとき作者の手を離れて自己増殖を始める。文字が勝手に手から紡ぎ出され、ワープロの音が自分のものではないかのように甲高く響くとき、言語の宇宙を漂うような気分になっていく。
ストーリーは予想を超え、山場が必然的に生まれ人間の本質に一瞬触れたときに作者は満足感を得る。
複雑で無限の広がりをもつ空間を一本のストーリーが輝く道筋となってほとばしると、気が付いた時には数万字書き上げている。変換ミス、脱字は後で修正すればよい。肝心なことは創造の言語空間を漂う快感を途切れさせず、解放し散逸する未来をずっと眺めていることである。
詩的な表現や比喩を用いるとき、言葉を文字通りちりばめて思いもかけない情感を生み出す。文字は磁石か、重力を持った天体のように道筋を引っつぱり、ゆるやかに彼方へと向けていく。
その文字の配置と、強さ、大きさが作者と読者が通るであろう道筋を微調整していくのだ。論理的に欠陥があっても、情感という生命があればよい。
1か月かけて推敲する人もいるし、自分もそうすることもありえるが、いつでもそれが功を奏するとは思えない。1発で書いた勢いが大事なときもあるだろうし、感情の昂りが欠かせない創作物もあるからだ。
創作をするということは、散逸する未来と向き合うことである。どのような展開をするのかは書いてみないとわからない。また読者を獲得できるかは、もっと深い謎の彼方にある。そんなイメージをもって創作する行為と向き合うとき、倦怠という最大の障害はやってこない。
始めからストーリーの流れが明確に言語化できていると、とても淡白なものができてしまう。また流行りの小説の真似をしようとして、同じような展開を考えると、表現力が至らず空中分解する。
クリエイティブに創作することは作者自身にも感動をもたらすものだ。登場人物が思いがけずに死んでしまうと落ち込むし後悔する。また楽しいことを書くと自分も楽しくなる。これを予測してやっていたら感情の起伏は起こらない。読者はもっと白けるだろう。
作品は、あるとき作者の手を離れて自己増殖を始める。文字が勝手に手から紡ぎ出され、ワープロの音が自分のものではないかのように甲高く響くとき、言語の宇宙を漂うような気分になっていく。
ストーリーは予想を超え、山場が必然的に生まれ人間の本質に一瞬触れたときに作者は満足感を得る。
複雑で無限の広がりをもつ空間を一本のストーリーが輝く道筋となってほとばしると、気が付いた時には数万字書き上げている。変換ミス、脱字は後で修正すればよい。肝心なことは創造の言語空間を漂う快感を途切れさせず、解放し散逸する未来をずっと眺めていることである。
詩的な表現や比喩を用いるとき、言葉を文字通りちりばめて思いもかけない情感を生み出す。文字は磁石か、重力を持った天体のように道筋を引っつぱり、ゆるやかに彼方へと向けていく。
その文字の配置と、強さ、大きさが作者と読者が通るであろう道筋を微調整していくのだ。論理的に欠陥があっても、情感という生命があればよい。
1か月かけて推敲する人もいるし、自分もそうすることもありえるが、いつでもそれが功を奏するとは思えない。1発で書いた勢いが大事なときもあるだろうし、感情の昂りが欠かせない創作物もあるからだ。
創作をするということは、散逸する未来と向き合うことである。どのような展開をするのかは書いてみないとわからない。また読者を獲得できるかは、もっと深い謎の彼方にある。そんなイメージをもって創作する行為と向き合うとき、倦怠という最大の障害はやってこない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる