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猛虎襲来

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 ワーワーキャーキャー。
 龍の入場で大いに盛り上がる観客席。
 龍はボクシンググラブをはめたその両手を挙げ、観客からの声援に応じる。
 「続いて赤コーナーより、虎一選手の入場です。どーぞっ」
 場内暗転。
 龍もグラブをはめた両手を下ろし、セコンド陣とともに虎が入ってくる赤コーナーの入場口をじっとにらみつける。
 赤コーナーの入場口にイルミネーションがともって入場曲「虎虎タイガー!」が流れる。
 歓声の中、虎がトラの被り物を被って入場。
 腰にWBAの世界スーパーライト級チャンプのベルト。
 セコンドを引きつれ、歓声の中、花道を龍陣営が待つリングに向かう。
 「虎・・・いよいよ決着のときなんだな・・・」
 
 控え室でもみんながモニターで見ていた。
 「虎・・・がんばれ、龍は強いぞ」
 米が言った。
 「そうか、米は以前龍と戦ったことがあるからね」
 田桑が言った。
 「うむ、あのころから確実にやつは強くなっている」

 モニターの中では四角いジャングルで龍神と猛虎が向かい合っているところだった。
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