少女九龍城 百合少女たちの不思議な女子寮生活

兎月竜之介

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第18話 人間やめますか、わんこになりますか?

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 その日、私――結城アキラ(ゆうき あきら)が食堂に顔を出すと、住人仲間の虎谷スバル(こたに すばる)さんがうつ伏せに倒れていた。床の上で大の字になって、両手両足をバタバタさせていた。ダダをこねる子供をひっくり返した感じだ。すごく可愛い。

 彼女を思わず抱え上げたくなったが……どうにか我慢した。私の身長は170センチを越えている。一方、虎谷さんは140センチそこそこ。体格的にはお姫様だっこも十分に可能で、その気になれば肩に担ぎ上げることも出来るだろう。

 だが、人前でそんなことをしたら怖がられるに違いない。勘違いの得意な竹原さんや、大絶叫の得意な木下さん辺りが「結城さんが虎谷さんを誘拐しようとしてる、ぎゃーっ!」とか叫ぶだろう。

 この不思議な女子寮――通称・少女九龍城にやってくるまで、私はすくすくと育ちすぎた身長と、尋常ではない目つきの悪さで誤解を招いてばかりだった。少女九龍城に来てからは誤解される頻度もマシになったけれど、今度は幽霊が見えるようになるという有様である。

 ここ最近、私は徹底して自分の怖いイメージを変えようとしてきた。虎谷さんの友達とも積極的に仲良くしている。チズちゃん……こと加納千鶴さんの知恵を借りて、目つきの悪さをごまかすために伊達眼鏡も掛けてみた。

 というわけで、虎谷さんの可愛さに暴走することなく、私はあくまで冷静に問いかける。

「……一体なにが?」

 ジタバタしている虎谷さんに変わって、答えてくれたのは近くにいた千鶴さんだった。

「虎谷さんがアルバイトするって言ってましたよね?」
「そういえば……」

 テーブルの影にしゃがみ込んでいるせいで見えなかったが、虎谷さんのすぐそばにはカイがしゃがみ込んでいた。

 カイは自分を犬だと思いこんでいる少女である。虎谷さんに拾われて以来、彼女のお世話になり続けている。そして、虎谷さんはカイの身元が分かるまで面倒を見るつもりなのだ。そのためにアルバイトを始めるという話だったが……。

「虎谷さんは中学生だから、アルバイトが出来なかったというわけです」
「それは……無理もない話か」

 実際、私も千鶴さんに言われるまで気が付かなかった。

 少女九龍城にはワケの分からない方法で稼いでいる少女が結構多い。遊んで暮らしている椿さんが良い例だ。そもそも、ちゃんと食事を取っているのかも怪しいくらいである。そんな不思議なメンツに囲まれていると、中学生だからアルバイトが出来ない――なんていう常識を忘れてしまうのである。

 私は自称・犬のカイに目を向ける。
 彼女は虎谷さんに始終べったりしておきながら、出来ることは吠えること、ビビること、漏らすことくらいである。虎谷さんに負けず劣らずの小柄な体格なので、番犬として役に立つとも思えない。全くのタダ飯喰らいである。

 カイが慰めるように、うつぶせになっている虎谷さんに寄り添う。
 一瞬、彼女が私に「私はスバルと毎日一緒のベッドで眠ってるもん!」という顔を向けた。

 私はこめかみの辺りがピクピクするのを感じる。
 こいつ、やはり保健所に送るしか――

「……結城さん、目つきがまた怖くなってる」
「ぐむむ」

 唸る私。
 カイに慰められて元気が出たのか、虎谷さんがむっくりと起きあがる。
 それから、彼女は急に千鶴さんに向かって問いかけた。

「チズちゃん、使われてないキッチンってどこかにある?」
「え、あ……うん。メインストリートの突き当たりを右に行って、消化器が置いてある角を左にずーっと歩いて行くと、」
「ありがとう、チズちゃん! カイ、行くよっ!」
「スバル! スバル!」

 ご主人様の名前を呼んで、四つんばいで追いかけていくカイ。
 彼女は最近、なぜかは知らないが虎谷さんの名前だけは呼べるようになったのだ。オオカミ少女が少しずつ人間に近づくようにして、幼児退行(というか先祖返り?)したカイも、徐々に人間らしさを取り戻しているのかもしれない。

 虎谷さんは愛犬を連れて、軽やかな足取りで食堂から出て行ってしまう。
 先ほどまで落ち込んでいたのに、復活した途端にこのテンションなのだから感心だ。

 ×

 それから、三日ほどした昼のことである。
 朝食を終えて戻ってくると、自室のドアに一枚のチラシが挟んであるのを見つけた。

 少女九龍城はセールスお断りなので、怪しげな人は十中八九が玄関前で追い返される。だとしたら、玄関をくぐり抜けた幸運な一名が配ったものだろうか? 以前、ピロウトークスというバンドでライブをやったときは、住人たちにチラシを配布した覚えがあるが……。

 私はチラシを拾い上げて裏返す。
 瞬間、手書きポップのような可愛い文字に目を奪われた。

 そして――気づいたときには財布を握りしめて、私はメインストリートの奥に向かって走り出していた。突き当たりを右に行って、消化器が置いてある角を左に……体育の時間でもしないような全力疾走である。

 息が切れた頃になって、私はようやく目的の場所にたどり着いた。チラシに書いてある地図は分かりやすいものだったが、いかんせん縮尺が分かりづらかった。女子寮の中で三〇〇メートルを猛ダッシュすることになるとは思わない。

「さて、この場所か……」

 私が顔を上げると、廊下の壁には一枚の看板が引っかけられていた。
 そこには『メイド喫茶こたにゃん』と書かれている。
 ごくり、と私は生唾を飲んだ。

 看板の脇では古びたドアが開け放たれている。そして、どこで調達してきたのだろうか……老舗和菓子屋のように立派な暖簾が引っかけられていた。部屋の奥からはクッキーのように甘い香りが漂ってくる。

 メイド喫茶を称しているはずなのに、入り口は『和』の雰囲気で、内部からは洋菓子の匂いがするだなんてミスマッチだ。ただ、そのメチャクチャなセンスが虎谷さんらしいと言えば、そんな気がしないでもない。

 暖簾をくぐる。
 私の目に飛び込んできたのは――メイド服を着ている虎谷さんだった。

「お帰りなさいませ、お嬢様!」

 頭にちょこんと乗っているヘッドドレス、ふわりとしたエプロン、くるぶしの辺りまである長いスカート、コスプレ的ではないクラシカルなデザイン――リアルなメイド具合に私はめまいを覚えていた。

「……た、ただいま」

 反射的に答える。

 虎谷さんがメイド喫茶に使っているのは、一軒家のダイニングといった雰囲気の一室だ。部屋の奥にキッチンがあって、中央には二人掛けサイズのテーブルが三つほど置いてある。本棚や観葉植物、絵画などが飾られ、窓にはしゃれたカーテンが掛けてあった。

 彼女に誘われて、とりあえず私はテーブル席に着く。
 虎谷さんがメモ帳を片手に質問した。

「お嬢様、ご注文はいかがなさいますか?」

 目の前にいる可愛らしい虎谷さんをテイクアウトで。

「……こ、こうちゃを」

 危なかった。自制心が崩壊するところだった。

「一千万円になります!」

 私は財布の中身を覗いた。
 千円札が一枚きりしか入っていないではないか。こういう非常事態が発生したときのため、財布の中身には余裕を持たせておくものだと常日頃から……。

「というのは冗談で、五百円になります。手作りのクッキーは焼いてるところです。少々お待ちください、お嬢様!」
「は、はい!」

 虎谷さんが狭い歩幅でキッチンに向かう。
 彼女はメイド服の内側にコルセットを付けているようで、体のライン……特に腰のくびれがよく見えるようになっていた。スカートがふわりと広がっているのも要因だろうけれど、同時におしりのシルエットも強調されている。

 本物の虎が虎谷さんのことを見たら、まず間違いなく襲いかかるに違いない。骨まで残すことなく、頭のてっぺんからつま先までペロリと平らげてしまうことだろう――などということを考えていると、

「わんわん!」

 カイが視線の先に割り込んできた。
 彼女もメイド服を着せられてはいるが、所詮は犬が服を着ているだけである。私以外の人は「可愛い!」だの「飼いたい!」だのと騒ぐのだろう。でも、セレブが調子に乗って犬に服を着せちゃいました――みたいな感じになっていて、ひどく不格好に見える。

 私は体を左右に揺らしたり、背伸びをしたりして、どうにかカイのブロックをかいくぐろうとする。だが、カイも最近覚えた中腰(二足歩行の練習をさせられている)を駆使して、私が虎谷さんの肢体観察を防いでくる。

 朝から晩まで虎谷さんと一緒にいるくせして、なかなか会話も出来ない私を阻むとは……この犬畜生、許すまじ! ここ最近、虎谷さんはお前に付きっきりで、遊んでいる時間も減っているんだぞ! 少しは自重しろ!

 私は眼鏡の縁に手を掛ける。
 こうなったら止む終えまい……眼力で追い払う! 幽霊相手に効果的な私の目だが、人間や犬にも十分に効果がある。つい先日だって、新任の先生を気絶に追い込んだばかりである。カイを追い払うことなど造作もない。

 その途端、だ。
 私の眼光が危険であることを理解しているのだろう――殺られる前に殺るしかないと、カイが意を決して飛びかかってきたのである。

 椅子ごと押し倒されて、その弾みで手を掛けていた眼鏡が外れる。あとは眼光を叩きつけるだけだと思ったが……カイはなんと目をつぶっていた。頭の良い犬だ。これでは睨み付けも通用しない。仕方なく、力任せに彼女の体を引きはがす。

 そうやって、私とカイが取っ組み合いをしていると――

「……二人ともレッドカード。退場!」

 虎谷さんがすごい剣幕で私たちのことを睨んでいた。

 メイド喫茶の外に目を向けると、住人たちが震えているのが暖簾越しに見える。鋭い眼光で多くの人間(と幽霊)をビビらせてきた私だが、今日、生まれて初めて、他の誰かに睨み付けられてビビッた。涙腺が緩んで泣きそうになった。

 カイはメイド服に大きな染みを作っていた。
 私にマウントを取った状態では、流石に勘弁しておくれよ……。

 ×

 朝っぱらから情けない目に遭った私を待っていたのは、カイを風呂に入れる――というさらなる重労働だった。カイは大の風呂嫌いで、いつも虎谷さんに引きずられて風呂場に連れて行かれている。時には数人掛かりになることもあり、それでも風呂に週二回ペースで入れるのがやっと……という有様だ。

 とはいえ、カイは虎谷さんから喧嘩とお漏らしの件で怒られたばかりである。私に連れられていく最中も、流石に暴れたりはしなかった。それでも、私を睨む視線からは尋常ではない敵意を感じる。

「……お漏らしに巻き込まれてなかったら、私だってお前を風呂に入れたりしないっての」

 大浴場の脱衣所で、私はカイの服を脱がしていく。

 ちなみに……この罰則を私に言い渡したのは、メイド喫茶に客として並んでいた管理人さんである。虎谷さんの頑張りを邪魔したのだから、これくらいは当然だろうとのことだ。反論の余地、まったくナシである。

 私も服を脱いで、ともあれカイと一緒に浴場に向かった。
 彼女をどうにか座らせると、シャワーで体を流していく。石けんをたっぷり泡立て、この際だから隅から隅まで綺麗にしてやることにした。カイが逃げ出しそうになったら、体格差にものを言わせて捕まえる。

 相手が自称・犬であるとはいえ、それなりの年齢をした少女を丸ごと洗うというのは実に奇妙な気分だ。カイは年齢的に虎谷さんと変わらないはず。そんな子が言葉もしゃべれず、漏らし癖も直らず、自分で体も洗えず……では可哀想だ。

 カイの体を洗い終えたら、今度は自分の体を丁寧に洗っていく。カイにしてやられた箇所は特に念入りに綺麗にする。私だって、お漏らしをした記憶なんてない。体を綺麗に洗ったあとは、二人一緒に大浴場の湯船に浸かった。

 瞬間、視界が真っ白になる。
 慣れきってしまったせいで、すっかり眼鏡を外すのを忘れていたのだ。

 曇ったレンズ越しにぼんやりとカイの姿が見える。暴れたり逃げ出したりする様子もないので、視界が曇っていても問題ないだろう。もしかしたら、眼鏡が曇ってよく見えていないおかげで、無意識のうちに睨み付けてしまう癖が予防されているのかもしれない。

 ……だとしたら、私にとってベストなのはサングラスを掛けることなのだろうか?

 女子高生でサングラス。
 これはひどい!
 不良少女を通り越して、今度は殺し屋に勘違いされそうだ。

「はぁー」

 私は盛大にため息をついて、お風呂のお湯に仰向けでぷかぷかと浮かんだ。

 誰かに見られているときは、絶対にこんなことはしないだろう。でも、今は贅沢なことに私とカイの二人きりである。カイが何かをしゃべることはないので、実質、私一人だけの朝風呂タイムと言うことになる。

 少女九龍城では数人ながら友達も出来て、普段の学校生活でもトラブルは少しずつ減ってきた。だけど、私の堅そうなイメージは全然抜けていない。私だって一人の少女だ。お風呂のお湯にぷかぷかと浮かぶことだってだる。

 もちろん、何が問題なのかは分かっているつもりだ。私自身が明るく振る舞えば良いだけの話である。でも、それがなかなか出来ない。トラブルを起こさないだけで精一杯なのに、それ以上のことなんて無理だ……と諦めてしまう。

 虎谷さんとだけ仲良くできれば、それでいい。
 彼女は私(というか、全ての住人)を受け入れてくれる。

 少女九龍城での日々を楽しく過ごすなら、確かにそれだけで十分かもしれない。けれど、私はいつか少女九龍城を出て行く。虎谷さんと常に一緒にいられるわけではない。そうなると、虎谷さんと離ればなれになるときが、私の『お終い』ということになる。

 熱いお湯に浸かっているのに、背筋がブルブルと震えた。
 この場所は一時的な避難所だ。人生全体からすれば、一瞬の通過点に過ぎないのである。少女九龍城を一生の居場所、ここでの関係を永遠の物として考えるのは安易的な発想なのではないだろうか。

「……いいよね、カイは」

 私は曇ったレンズ越しにカイのことを見た。

「カイは虎谷さんの飼い犬だから、虎谷さんとずっと一緒にいられる。他の誰かと仲良くなれなくたって問題ない。未来のことが不安になって、怖い気持ちになることだってない。私も虎谷さんに飼われる犬になりたかったなぁ……」

 膝を抱えて体育座り。
 すると、どこからともなく声が聞こえてきた。

「――じゃぁ、アキラも犬になればいい!」

 聞き慣れない声だった。
 心臓がビクッとする。

 え、まさか、カイがしゃべった!?
 いや、カイは虎谷さんの名前しか呼べないはずだ。単語を並べることすら出来ない。

 私は曇った眼鏡を外して、カイがいるはずの方に振り向いた。
 すると、日本人形のような黒髪の少女が目に入る。ホラー映画のような演出に驚いて、私は思わず飛び上がってしまった。振り向いた先に日本人形が突如出現だなんて、不意打ちにもほどがある。

「いやいや、驚くでないよ。わっちじゃ」
「……え、椿さん?」

 そこにいたのは少女九龍城で一番の遊び人たる椿さんだった。

 なんだ、さっきの声は彼女のイタズラだったのか……。
 椿さんが入ってきたことに気づかないだなんて、完全に油断してしまったようだ。あまつさえ独り言を聞かれて、からかわれるだなんて不覚である。

 まぁ、今のは確かに私が悪い。少女九龍城は一時的な居場所なのに、犬になれば全ての悩みから解放されるのだと勘違いしてしまった。ただ、すぐさま「犬になればいい!」などと行ってくる椿さんは実に鬼畜だ。

 彼女は何事もなかったかのように、胸元まで熱いお湯に浸かっている。

「わっち、朝風呂が大好きじゃ。生まれ変わるような気持ちよさを感じる」
「あの、椿さん……」
「なんじゃ?」
「さっきのことは是非とも内緒にしておいて欲しいんですけど……」

 すると、椿さんはニヤニヤとした笑みを浮かべた。

「ほほぅ……アキラちゃんも自分のイメージを大事にするタイプなんじゃのう? 自分の全てをさらけ出すことで、新しい道が開かれる場合もあると思われるがの。どうじゃな、わっちと一緒にノーパン健康法を、」
「それは結構です」

 開かれる道があるとすれば、それは地獄への一本道だろう。

 私は堕落するつもりはない。私には幽霊を退治できる眼力があって、人間で、だからこそ出来ることがある。何もしなくて良いから……だなんて、カイをうらやましく思うこともたまにはあるけれど、そこで全てを投げ出すわけにはいかない。

 というか、その考えはカイにだって失礼だろう。彼女は言葉を失って、お漏らし癖だって直らなくて、自分で体を洗うことも出来ないのだ。カイに将来の不安があるかは分からないけれど、きっと悩みはあるのだろう……。

 アキラも犬になればいい。
 むしろ、その一言で気づくことが出来た。

 若干のぼせてきて、私は湯船から上がることにする。それから、周囲を見回してカイの姿を探した。カイも熱さに参ってしまったのか、丸太につかまるかのごとく浴槽の縁でうつぶせになっていた。

 私はカイをお姫様だっこする。
 犬になるのは止めたけれど、抱きかかえるなら虎谷さんの方が良かったなぁ……。

 ×

「第十三回、お金を儲けよう会議を始めるよーっ!」
「もう十三回目か……」
「わんわん!」

 ちなみに『メイド喫茶こたにゃん』だが、立地の悪さが祟って一ヶ月で閉店になった。

 最初の一週間は盛況だった。だが、気軽に会いに行くには微妙に遠い。メイド服の虎谷さんは可愛くて、手作りのお菓子も美味しいけれど、流石に中学生一人で経営を成り立たせるのは難しかったようである。

 閉店間際になると、メイド喫茶を訪れるのは私とカイだけになってしまった。虎谷さんも無料で紅茶とお菓子を振る舞うようになり、完全に喫茶店の経営は崩壊していた。三人で一つのテーブルを囲んで、どうやってお金を稼ごうかと話し合うのだ。

 議長の虎谷さんが会議を進行させる。

「お金を稼ぐ方法、思いついた人は挙手!」
「そういえば、少女九龍城には埋蔵金が埋まっているという噂が……」

 会議は私の独壇場だ。

「スバル! スバル!」

 結局、カイは虎谷さんの名前しか呼ぶことができなくて、どうしても作戦会議に参加できないのである。彼女は私のことをうらやましがって、遠吠えをしたり、虎谷さんにまとわりついたりするしかない。

 椿さんのイタズラのように、私は「カイも人間になればいいじゃないか?」と言ってみたい気分だった。
 でも、それは度が過ぎるというものか。

「カイ、アキラ、キライ!」


(おしまい)
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