魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

７６５．男型のゴーレムも

「男型のゴーレムも栽培できるようにしてくれない？」

　……と魔法使い。男が喜ぶ品物だけなんて狡いと言うのだ。

　判らんでもないが……。

　魔王は悩んだ。ゴーレムキャベツは猟師を農夫に誘うために用意したものなのだ。男型のゴーレムだと女を誘うことになる。
　しかし数少ない女を釣ってもしょうがない。
　魔王は魔法使いの様子を窺った。
　気合いの入った表情をしている。
　魔王にはメリットは無いが、拒む理由も特に無い。

「まあ、よかろう」
「そうこなくっちゃ！」

　魔法使いは跳ねるように喜んだ。