魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１１２８．可能

　ヒーラーは首を傾げた。

「『化粧箱（呪い付き）』を使った人がここに集まるのは、やはり裸では町で暮らせないからでしょうか？」
「あたしが奥を目指した時はそうだったな」

　ロリ巨乳女は過去を思い出しつつ言った。
　だがモトバは言う。

「最近はそうでもありませんことよ？」

　断言できるのはダンジョン企画社長の存在だ。

「不埒な殿方に襲われる危険さえ防げれば良いのですから、『絶対防御』を使えば全裸生活も可能ですわ」

　ダンジョン企画社長以外にも全裸同然で街を歩く女がちらほら現れている。
　絡まる視線は防ぎようが無いので、これを嫌わない女に限られるが。

「『絶対防御』？　そんなものがいつの間に？」
「とある女性に相談を受けたものですから、魔王さまに創っていただいたのです」
「なんと……」

　ヒーラーは冒険者ギルドの交換リストをスクロールさせた。