魔☆かるちゃ～魔王はこたつで茶をすする～

１３３１．気になる部分

　モトバの手によって乳袋付きの全身タイツは完成したが、継ぎ目が目立つのは避けられなかった。

「取って付けたようにしか出来ないのが残念です」
「仕方ないわ。取って付けてるんだもの」

　自分の仕事に納得できてなそうなモトバの台詞を魔法使いは特に肯定も否定もしなかった。

「そうですね。他に気になる部分もありますし」
「それは？」
「伺ったお話からすると、腕や脚の布地は始めから無い方が良くありませんか？」

　魔法使いは目をパチクリさせてからポンと手を叩いた。

「確かにそうだわ。『絶対防御』なんて全裸推奨なのだから無理に肌を隠す必要ないわね」

　別に推奨はされてない。

「でしょう？　では早速」

　モトバはハサミを手にとってシャキシャキ言わせつつヒーラーに向けて微笑み、ヒーラーは口元を引き攣らせた。