魔☆かるちゃ~魔王はこたつで茶をすする~

浜柔

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1816.島

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 独りでまた異世界に来てしまった警官は比加礼太を訪ねた。
 経緯説明をした後、今暫く分譲地に寝泊まりする許可を貰おうと言うのだ。

『いや、帰れよ』
『そこを何とか!』
『帰りたくない理由でもあるのか?』
『この世界には夢がある。あなたもそうじゃないのか?』
『俺には俺の事情があってのことだ』

 比加礼太は真夜維人や警官のコピー世界とは違うオリジナルの日本からの転移者だからコピー世界に転移しても帰還にはならない。
 あまつさえコピー世界の比加礼太と遭遇する可能性もある。
 しかしそんな事情を警官にまで話すつもりはなかった。

『そうか?』
『そうだ』
『そうなのか……』

 警官は取りつく島もない比加礼太に頼るのを諦め、その場を後にした。
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