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第二章
148「世界ランカー降臨」
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:オメガ様、初めまして
わたくし、ソフィア・ナイトレイと申します
:ヨウ・リンファと申します
——————————————————
突然、櫻子たん以外の人がコメント欄に出てきて挨拶された俺。
「え、え~と⋯⋯どちら様でしょうか?」
と、一人困惑していると、
「ソ、ソフィア・ナイトレイ様っ!?」
「ヨ、ヨウ・リンファ⋯⋯様!?」
越智さんと及川さんがなんか真っ青な顔をして呆然としている。どうやら、また何やら『大物降臨』のようである。すると、
——————————————————
:うおおおおおおおおおおおおお
:ソフィア・ナイトレイ様、ヨウ・リンファ様降臨キタァァァァ!!!!
:二柱の神の降臨キタァァァ~~~!!!!
:探索者世界ランカー⋯⋯
それも四天王No.2『キング』と
第6位の『ナンバーズ』筆頭キタタタタァァァ!!!!
:え? え? どうしてこうなった?!
:何が起こってるのん?!
:ああああああああ⋯⋯! とりあえず記念カキコ
:んなこたぁどうでもいいんだよ!
:祭りじゃ、祭りじゃぁぁぁ!!!!
:ヒャッハー!
:ウェルカムトゥようこそジャ◯リパァァァァーーーーーク!!!!!
:↑ 唐突なけもフレ民www
:なついww
⋯⋯
⋯⋯
⋯⋯
⋯⋯
——————————————————
さっきまで空気を読んでコメントを控えていた視聴者だったが、二人の登場で一気に歓迎コメントを書き込んでいく。探索者世界ランカー? マジか⋯⋯すげー大物じゃん!
しかし、なぜ、そんなすごい人たちが俺の配信のコメント欄に書き込んでいるのだろう?
——————————————————
:すみません、オメガ様。少々お待ちを⋯⋯エレーナ?
:あ、ソフィア様だー! どうしたんですか?!
:おだまり、エレーナ
:え?
:ステイです、エレーナ
:あ⋯⋯⋯⋯はい(シュン)
——————————————————
ん? さっきまでのエレにゃんの勢いがいきなりピタリと止まった。どうやら意気消沈しているっぽい。自分でコメント欄で「シュン」て入れてるし。
流れ変わったな。
——————————————————
:あなた今どこなのかしら?
:日本の⋯⋯新宿御苑ギルド近くのホテルにいますぅ
:そうですか。私たちは今新宿御苑ギルドの
ギルマス部屋に櫻子様と共にいますので至急こちらに来なさい
:⋯⋯え? な、なんでですか?
:櫻子に直接謝罪させるためです
:そ、そんなぁ⋯⋯
:あなた少し勘違いをしているようだから
この際、櫻子の目の前で直接お話しして上げる
だからすぐに来なさい
:エレーナ。ソフィア様からのこれは『命令』ですからね?
:ではエレーナ⋯⋯待ってます
:ひぇ
——————————————————
うーむ、どうやらかなりソフィア・ナイトレイさんはエレにゃんにご立腹のようだ。あと、エレにゃん最後「ひぇ」とか言ってたな。相当恐れてるようだ。
ていうか、この二人って今新宿御苑ギルドで櫻子たんと一緒にいるのか。通りで⋯⋯さっきコメントが乱れたってわけか。
そんな俺が櫻子たんたちとやり取りをしている間、さっきまで隣にいた越智さんと及川さんがいなくなったのに気づいた俺は、Dビジョンから目を離して二人を探した。
すると、さっきからずっとうずくまって「殺シテクダサイ、殺シテクダサイ⋯⋯」とブツブツ連呼する試作100号改にちょうど止めを刺したところだった。
「オメガ⋯⋯すまん。あんたがDビジョンでやり取りしている間に試作100号改をやっておいたよ。いつ反撃されるかわからなかったからよ」
「ごめんなさい、勝手に止め刺して⋯⋯」
「あ、そうなんですね。別に問題ないです。ありがとうございます」
別に反撃されても、まっったく問題なかったんですけどね。
というわけで、試作100号改は二人にあっけなく始末された。
********************
「「えっ?! 二人と合流してたんですか!」」
試作100号改に止めを刺したあと、二人が仲間のことを気にしていたのでさっき自分が助けたことを含めてこれまでの経緯を説明した。すると、
「じゃ、じゃあ、りんなは⋯⋯りんなは生きてるんだな!」
「オメガ様! ありがとうございます! ありがとう⋯⋯ござい⋯⋯ます!」
二人が、おそらくあの片腕が斬り飛ばされていた幼女『りんなちゃん』のことを言っているのだろう。治療して元気になったことを伝えると涙を流して喜んでいた。
「じゃあ、りんなは今は病院に⋯⋯?」
「ん? いえいえ。俺のクランメンバーたちと一緒にここへ向かっていると思いますよ」
「「へ? ここに⋯⋯?」」
「ん? 何で驚いているんだ?」⋯⋯と思っていると、二人は俺の気持ちを察したようで、
「いや、だって⋯⋯りんなは腕が斬り飛ばされてたから⋯⋯いくら助かったといってもここに来るとか無理なんじゃ⋯⋯」
「そ、そうです! 実際、腕を斬られたとき血が大量に出てたから⋯⋯戦線復帰は無理⋯⋯」
「ははは、大丈夫大丈夫。心配には及びません。だって、りんなちゃんにも二人に使った『エリクサー』⋯⋯使いましたから」
「⋯⋯え?」
「⋯⋯は?」
タケルが『さも当然』のように、りんなにエリクサーを使ったという言葉に二人が呆然とする⋯⋯その時だった。
「あ、いた!」
「いたよ、ともちー!」
「リーダー、百合姫ぇぇぇ!!!!」
奥から人の叫ぶ声が聞こえた。そして、その声を聞いて、
「あ、あの声は⋯⋯!」
「ともちー! それにりんねと⋯⋯りんなぁぁ!!!!」
越智さんと及川さんがその声の方向へと走り出す。それと同時に、
「やっと追いついたぁぁ!!!!」
「もうーオメガさん、速すぎですぅぅ!!!!」
という戦乙女たちの声と一緒に、
「おーーーい、ちょっちゅねー(ちょっとー)!」
と、これまでかけられたことのない言葉も聞こえてきた。
あ、ちょっちゅねさんだ。
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