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王都エルメニスト編
第53話 アモンベルネーゼヴの力
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ギムはプラッセの方を向いて無表情で言う。
「お前がプラッセか。」
「なんだよお前、人の賞品奪いやがって!」
フィッシュが青ざめた顔でプラッセに言う。
「お前、この人はレーボルト・ギムだぞ!」
「ああ十戒辞めてった火属性のやつか。たしか闇属性も持ってるんだったよな。」
ギムは言う。
「ああ。この闇属性の大剣を握るだけで力がみなぎってくるよ。」
ギムはアモンベルネーゼヴを舐めるように見ている。
そしてプラッセの方に向き直ったとたん、
ひゅっとその大剣を振る。
すると闇属性の魔素を大量にまとった大きな斬撃が飛んでくる。
さすがにプラッセも反応できず、射程内にいたプラッセ、ゼネセスト、フィッシュ、アレス、ジュンなどが飛ばされて、闘技場の壁に衝突する。
被害はそれだけでは収まらず、本来闘技場内の攻撃は通らないとされている観客席にまでもその斬撃が届き、何人かの客は血まみれになって倒れている。
そしてついに闘技場の壁が完全に破壊された。
「はっはっは!なんだこの力は!さすが四大魔聖器だ!」
ゼネセストが驚きを隠せないというように言う。
「国王はとんでもない武器渡してきやがったな。久しぶりの再会だったがどのように潰してやろうかギム。」
「潰す、か。火属性と闇属性の二属性を持ち合わせ、四大魔聖器だって手に入れたこの俺を潰すってか?お前らが全員でかかってきたって負ける気がしねぇな。っ!ウェルムとウェルスもいるのか。それに炎の精霊アレスだと!?なかなかやる気にさせてくれるじゃねーか!」
ギムは自身の体長よりも少し大きいぐらいのアモンベルネーゼヴに闇属性の魔素と火属性の魔素をまとわせて水平に振る。
するとまた大きな斬撃が飛んで行った。
ゼネセストが呪文を唱える。
「神光!」
そう言ってタイミングよく斬撃に触れるとその斬撃が光属性に変わって跳ね返る...
予定だったのだが実際その斬撃は強すぎてこの程度の魔法ではビクともせず、
先ほど同様に全員飛ばされた。
そこをウェルスが飛び出して来てギムの足元に入ろうとしたが、
ギムも足元に斬撃を放ってきたのでウェルスは仕方なく後退させられた。
そしてウェルムが手のひらをギムの方に向けて呪文を唱えようとするが、
唱え終わる前に斬撃が放たれて呪文を唱えられない。
「ちっ!せこいなその剣!」
「ふはははは!もう怖いものなどない!プラッセ、お前は殺しちゃいけないと言われている。俺たちの仲間にならねーか?」
「なるかよお前らなんかの仲間なんてよ!」
するとギムは血管を浮き立たせ、大剣を構える。
「馬鹿が。」
ギムがまた斬撃を放つとそこに炎の精霊アレスが立ちはだかった。
「お前がプラッセか。」
「なんだよお前、人の賞品奪いやがって!」
フィッシュが青ざめた顔でプラッセに言う。
「お前、この人はレーボルト・ギムだぞ!」
「ああ十戒辞めてった火属性のやつか。たしか闇属性も持ってるんだったよな。」
ギムは言う。
「ああ。この闇属性の大剣を握るだけで力がみなぎってくるよ。」
ギムはアモンベルネーゼヴを舐めるように見ている。
そしてプラッセの方に向き直ったとたん、
ひゅっとその大剣を振る。
すると闇属性の魔素を大量にまとった大きな斬撃が飛んでくる。
さすがにプラッセも反応できず、射程内にいたプラッセ、ゼネセスト、フィッシュ、アレス、ジュンなどが飛ばされて、闘技場の壁に衝突する。
被害はそれだけでは収まらず、本来闘技場内の攻撃は通らないとされている観客席にまでもその斬撃が届き、何人かの客は血まみれになって倒れている。
そしてついに闘技場の壁が完全に破壊された。
「はっはっは!なんだこの力は!さすが四大魔聖器だ!」
ゼネセストが驚きを隠せないというように言う。
「国王はとんでもない武器渡してきやがったな。久しぶりの再会だったがどのように潰してやろうかギム。」
「潰す、か。火属性と闇属性の二属性を持ち合わせ、四大魔聖器だって手に入れたこの俺を潰すってか?お前らが全員でかかってきたって負ける気がしねぇな。っ!ウェルムとウェルスもいるのか。それに炎の精霊アレスだと!?なかなかやる気にさせてくれるじゃねーか!」
ギムは自身の体長よりも少し大きいぐらいのアモンベルネーゼヴに闇属性の魔素と火属性の魔素をまとわせて水平に振る。
するとまた大きな斬撃が飛んで行った。
ゼネセストが呪文を唱える。
「神光!」
そう言ってタイミングよく斬撃に触れるとその斬撃が光属性に変わって跳ね返る...
予定だったのだが実際その斬撃は強すぎてこの程度の魔法ではビクともせず、
先ほど同様に全員飛ばされた。
そこをウェルスが飛び出して来てギムの足元に入ろうとしたが、
ギムも足元に斬撃を放ってきたのでウェルスは仕方なく後退させられた。
そしてウェルムが手のひらをギムの方に向けて呪文を唱えようとするが、
唱え終わる前に斬撃が放たれて呪文を唱えられない。
「ちっ!せこいなその剣!」
「ふはははは!もう怖いものなどない!プラッセ、お前は殺しちゃいけないと言われている。俺たちの仲間にならねーか?」
「なるかよお前らなんかの仲間なんてよ!」
するとギムは血管を浮き立たせ、大剣を構える。
「馬鹿が。」
ギムがまた斬撃を放つとそこに炎の精霊アレスが立ちはだかった。
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