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1章
出会い
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ある日のこと…
黄昏ながら田んぼに囲まれた道を歩いていた僕は…突然、誰かに声をかけられた。
僕達の言葉で。
「随分と、つまらなそうな顔してるね。何かあったのかい?」
と尋ねてきた。
当然、僕にはどこから声が聞こえているのか、分からない。
声からして、おそらくは男だろう。でも、今僕の近くにいるのは、幼なじみの女の子だけである。
「………」
「そうか、何も無かったのか。だから逆に、つまらないんだね?」
何が起きているのかわからず、黙り込んで周りを見回す僕に、猫は次々と声をかける。
「さっきからどこを見ているんだい?私はここだよ。足元だよ。」
「えっ?」
何を驚いているんだい?という顔で僕を見つめている…この猫が話しかけて来た。ということはもう確実だが…何にしろありえるはずがない。
「ついておいで。君たちに面白いものを見せてあげるよ。」
そう言って歩き出す猫を、僕達は顔を見合わせ、追いかけ始めた。
これが、僕達の変化へと繋がることなんて、わかるはずがなかった。
黄昏ながら田んぼに囲まれた道を歩いていた僕は…突然、誰かに声をかけられた。
僕達の言葉で。
「随分と、つまらなそうな顔してるね。何かあったのかい?」
と尋ねてきた。
当然、僕にはどこから声が聞こえているのか、分からない。
声からして、おそらくは男だろう。でも、今僕の近くにいるのは、幼なじみの女の子だけである。
「………」
「そうか、何も無かったのか。だから逆に、つまらないんだね?」
何が起きているのかわからず、黙り込んで周りを見回す僕に、猫は次々と声をかける。
「さっきからどこを見ているんだい?私はここだよ。足元だよ。」
「えっ?」
何を驚いているんだい?という顔で僕を見つめている…この猫が話しかけて来た。ということはもう確実だが…何にしろありえるはずがない。
「ついておいで。君たちに面白いものを見せてあげるよ。」
そう言って歩き出す猫を、僕達は顔を見合わせ、追いかけ始めた。
これが、僕達の変化へと繋がることなんて、わかるはずがなかった。
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