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命をかけて
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馬車が凄いスピードで駆け抜ける。目的地の王都、王城に。馬の駆ける音と息遣いが荒い。いつもの倍は揺れているがお構い無しだ。
馬車の中は静かだった。誰一人口を開いていない。それは口を開けば揺れで舌を噛むかもしれないという理由だけでは無かった。一様に青ざめた顔が揃っていた。外から声が掛かる。
「もうすぐ着きます」
目的地の王都が眼前に見え、関門も大きく開いている。ここを通ることが分かっていたようだ。王城までの道も空いており、遠巻きに縋るような視線を送る人々が見守っていた。
「着いたぞっ!」
随分頑張ってくれた馬達のおかげで予定より少し早く着いた。王城の前につけられた馬車を待ち構えていた騎士が取り囲み馬車のドアを開ける。
中から神々しいまでの雰囲気の使い様が現れる。その様子はやはり青ざめた顔だったが気丈な眼差しだった。彼の姿を一目見た騎士たちは一斉に膝を折り頭を下げた。
「お待ちしておりました」
「待たせたね、不安だったろう…すまなかった」
使い様から発せられる言葉に騎士達の顔から安堵の表情が見える。
「とんでも御座いません。お疲れのところ誠に申し訳御座いません」
「それで?現状は?」
「はっただいま蔵書館近辺一帯を立ち入り禁止にしております。広がりが緩やかな為、被害が最小限に抑えられています」
使い様の後からクラー・スンナがふらつきながら出てきた。馬車の揺れが酷かったのだ。
「使い様、まずは様子をご覧になりますか?」
「もちろん、その為に急いでもらったんだから。馬達をゆっくり休ませてやって」
使い様の優しい言葉にその場にいる者が尊敬の念を感じていた。こんな時までも、どんな相手に対しても気遣いが出来るなんて。
「発生場所は、蔵書館?」
「はっおそらく、結界内からではないかと」
足早に蔵書館に向かいながら騎士の1人に話を聞く。結界内と聞いた使い様、樹はピクリと反応をした。思案顔で何かを考えている。
(考え込んでいるお姿も神々しい…)
クラーは揺れによって多少頭の中までふらついているようだった。樹の後を必死に追いかける。
「被害が最小限って誰か靄に触れてしまったの?」
「はっ見回りの騎士が…しかしすぐさま気づいたので、全身を取り込まれてはいません」
「そう…急ぎでは無いのかな…大丈夫だと良いんだけど……」
(望の方はどうなっただろうか……本当は治癒の力が戻ってくれていると良いのだけど…それは難しいだろうな…あの様子では。靄に完全に取り込まれていなければ…今はそれだけで…)
望の治癒の力が使えなくなっているとは知らせていない。余計な不安を煽るだけだし、なにせ疑わしい王城の者に望の不利な情報をおいそれと伝える訳にはいかなかった。
「つ、使い様っ……はぁはぁ…あの、あまり近くではなく…少し離れた所から確認した方が…」
クラーはこの前の、あの街の森での一件が堪えていた。またあの様に目の前で使い様が倒れられるなど、我慢ができない。念には念を入れたかった。
騎士はクラーの言葉に首を傾げる。使い様がいらっしゃったら万事解決、黒い靄などすぐに浄化して貰えると、当たり前のように思っていた。この王城、王都に住まうもの達はそう思っていた。
「クラー、君は少し周りを見てご覧」
使い様の近くでいつでも控えているクラーの言葉は周りに伝わる言葉の重みが違う。少しでも不穏な種を感じさせてしまえば、それは波紋のように広がりかねない。
樹の顔を見ただけで安堵する騎士たちだ。一度不安に襲われてしまえばパニックが広がってしまう。
「大丈夫。旅の疲れは無い。クラーは心配症だね」
にこやかにそう告げれば、騎士はいつものクラーか、と思ってくれた。
「申し訳…ございません。急ぎ戻りまして…その何時もより馬車の揺れが…」
「ははっ…望がいなくて残念だね。馬車酔いに望有り、だからね」
内心、樹は焦っていた。このタイミングで王城内で黒い靄が発生。十中八九、例の日記からだろう。それしか考えられない。
(やはり望の存在が…悪い意味で黒い靄の力を増大させてしまったんだろう…。いや、きっと、いつこうなってもおかしくなかったはずだ。望はきっかけに過ぎない。虎視眈々と狙っていたんだ…この世界に復習する機会を…そして使い様という立場の人間にも…)
樹は蔵書館の前に到着し、その扉をキツく見据える。蔵書館から漏れ出た黒い靄を浄化しても大丈夫だろうか。また森でのようにならないか。自分が倒れればここは不安の渦に飲み込まれる。しかし、見ているだけとはいかない。
そっと浄化の力を使ってみる。蔵書館から漏れ出た黒い靄は浄化出来た。ほっと一息付きクラーを見る。彼も心底ほっとした顔をしていた。
「お、おぉ!流石です!こんなに近くでお力を拝見したのは初めてです」
興奮した様子の騎士が褒めたたえる。樹はそれを苦笑いで受け流す。
(どうだろうか…このまま続行しても大丈夫か?)
期待の目を背に感じ、腕を上げる。今度は強めに浄化の力を使ってみる。蔵書館の周りが仄かに光る。通常ならこのまま力を使い続ければ蔵書館内の靄も綺麗さっぱり無くなるはず、だが…
建物が揺れた気がした。波打つように一瞬揺れたのだ。クラーは目撃した瞬間、樹に手を伸ばし後ろに引っ張った。
「うわあぁぁ!!」
騎士が腰を抜かしその場に尻もちを着く。
あの森の時のように、爆発的に黒い靄が蔵書館から溢れ出した。
馬車の中は静かだった。誰一人口を開いていない。それは口を開けば揺れで舌を噛むかもしれないという理由だけでは無かった。一様に青ざめた顔が揃っていた。外から声が掛かる。
「もうすぐ着きます」
目的地の王都が眼前に見え、関門も大きく開いている。ここを通ることが分かっていたようだ。王城までの道も空いており、遠巻きに縋るような視線を送る人々が見守っていた。
「着いたぞっ!」
随分頑張ってくれた馬達のおかげで予定より少し早く着いた。王城の前につけられた馬車を待ち構えていた騎士が取り囲み馬車のドアを開ける。
中から神々しいまでの雰囲気の使い様が現れる。その様子はやはり青ざめた顔だったが気丈な眼差しだった。彼の姿を一目見た騎士たちは一斉に膝を折り頭を下げた。
「お待ちしておりました」
「待たせたね、不安だったろう…すまなかった」
使い様から発せられる言葉に騎士達の顔から安堵の表情が見える。
「とんでも御座いません。お疲れのところ誠に申し訳御座いません」
「それで?現状は?」
「はっただいま蔵書館近辺一帯を立ち入り禁止にしております。広がりが緩やかな為、被害が最小限に抑えられています」
使い様の後からクラー・スンナがふらつきながら出てきた。馬車の揺れが酷かったのだ。
「使い様、まずは様子をご覧になりますか?」
「もちろん、その為に急いでもらったんだから。馬達をゆっくり休ませてやって」
使い様の優しい言葉にその場にいる者が尊敬の念を感じていた。こんな時までも、どんな相手に対しても気遣いが出来るなんて。
「発生場所は、蔵書館?」
「はっおそらく、結界内からではないかと」
足早に蔵書館に向かいながら騎士の1人に話を聞く。結界内と聞いた使い様、樹はピクリと反応をした。思案顔で何かを考えている。
(考え込んでいるお姿も神々しい…)
クラーは揺れによって多少頭の中までふらついているようだった。樹の後を必死に追いかける。
「被害が最小限って誰か靄に触れてしまったの?」
「はっ見回りの騎士が…しかしすぐさま気づいたので、全身を取り込まれてはいません」
「そう…急ぎでは無いのかな…大丈夫だと良いんだけど……」
(望の方はどうなっただろうか……本当は治癒の力が戻ってくれていると良いのだけど…それは難しいだろうな…あの様子では。靄に完全に取り込まれていなければ…今はそれだけで…)
望の治癒の力が使えなくなっているとは知らせていない。余計な不安を煽るだけだし、なにせ疑わしい王城の者に望の不利な情報をおいそれと伝える訳にはいかなかった。
「つ、使い様っ……はぁはぁ…あの、あまり近くではなく…少し離れた所から確認した方が…」
クラーはこの前の、あの街の森での一件が堪えていた。またあの様に目の前で使い様が倒れられるなど、我慢ができない。念には念を入れたかった。
騎士はクラーの言葉に首を傾げる。使い様がいらっしゃったら万事解決、黒い靄などすぐに浄化して貰えると、当たり前のように思っていた。この王城、王都に住まうもの達はそう思っていた。
「クラー、君は少し周りを見てご覧」
使い様の近くでいつでも控えているクラーの言葉は周りに伝わる言葉の重みが違う。少しでも不穏な種を感じさせてしまえば、それは波紋のように広がりかねない。
樹の顔を見ただけで安堵する騎士たちだ。一度不安に襲われてしまえばパニックが広がってしまう。
「大丈夫。旅の疲れは無い。クラーは心配症だね」
にこやかにそう告げれば、騎士はいつものクラーか、と思ってくれた。
「申し訳…ございません。急ぎ戻りまして…その何時もより馬車の揺れが…」
「ははっ…望がいなくて残念だね。馬車酔いに望有り、だからね」
内心、樹は焦っていた。このタイミングで王城内で黒い靄が発生。十中八九、例の日記からだろう。それしか考えられない。
(やはり望の存在が…悪い意味で黒い靄の力を増大させてしまったんだろう…。いや、きっと、いつこうなってもおかしくなかったはずだ。望はきっかけに過ぎない。虎視眈々と狙っていたんだ…この世界に復習する機会を…そして使い様という立場の人間にも…)
樹は蔵書館の前に到着し、その扉をキツく見据える。蔵書館から漏れ出た黒い靄を浄化しても大丈夫だろうか。また森でのようにならないか。自分が倒れればここは不安の渦に飲み込まれる。しかし、見ているだけとはいかない。
そっと浄化の力を使ってみる。蔵書館から漏れ出た黒い靄は浄化出来た。ほっと一息付きクラーを見る。彼も心底ほっとした顔をしていた。
「お、おぉ!流石です!こんなに近くでお力を拝見したのは初めてです」
興奮した様子の騎士が褒めたたえる。樹はそれを苦笑いで受け流す。
(どうだろうか…このまま続行しても大丈夫か?)
期待の目を背に感じ、腕を上げる。今度は強めに浄化の力を使ってみる。蔵書館の周りが仄かに光る。通常ならこのまま力を使い続ければ蔵書館内の靄も綺麗さっぱり無くなるはず、だが…
建物が揺れた気がした。波打つように一瞬揺れたのだ。クラーは目撃した瞬間、樹に手を伸ばし後ろに引っ張った。
「うわあぁぁ!!」
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あの森の時のように、爆発的に黒い靄が蔵書館から溢れ出した。
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