透明の「扉」を開けて

美黎

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23の扉 新世紀

創造者

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   ボーッとしながら できること
  何も考えずに 集中してしまうもの。


 狭間を歩きながら「自分で設定した そのいろ」は
 今 に「やりかけの縫い物」を表していて
  「それを細密に仕上げながら」
  「同じ様にを仕上げろ」

 そんな感じのことを 言っている。


そう、実際 私がまた灰色の島でボーッとしたならば
 「なんだかんだ」と想像が廻りに巡るだろうし
 なんだか今は「何も考えずに何かに集中したい」のだ。

 そして それにピッタリなのが
  「森の小屋に残してある 縫いかけの刺繍」で
 そう思い浮かんだからには「終わらせろ」と言っているに違いない。


「   なんだろ、確かにずっと気分じゃなかったんだけど。 中途半端は 駄目なんだよね。」

 同じ様に「なにかをやり始めて飽きること」は
 勿論沢山あったけれど。

それもまた、その都度学習してきたことで
 最近は「自分がやり切れるものしか やり始めない」し
その感覚は冴えて「それを完遂できることが殆どである」。

 だから それ刺繍は決して「放っておいている」訳では無いのだけれど
 なにしろ「今の集中したい状況」と「中途半端を片付けたいタイミング」は わたしの采配に違いない。


「   ま、それは いいとして。 どこにしまったかな。」

 そうして無事、
「纏めている間にドアの前に辿り着く自分」を観たならば
 クスリと笑って 「ただいま」と 玄関に挨拶をして。

 こないだぶりの森の小屋を確かめながら
 ボーッと縫い物ができる環境を 整えることにした。





「 うん、「飲み物」、よし 「ティーコゼ」よし、 「糸」も準備したし 「鋏」「クッション」   あとは ないかな。」

 "ボーッと縫い物を始める"のに忘れ物をしていちいち立ち上がっていては 気が削がれる。

「 よし、 オッケー」

 念入りに 準備をして
 これまた「自作のクッション」を腰に当て
 万全の体制を取るけれど
、やはり「行動のキモ」で「大事な部分」
 「自分がいつでも真剣であるという瞬間であること」に気付く。


      なるほど   ふむ

   やっぱり 「そういうこと」 だよね


 そして 
 この間、パミール達に話した時のいろが浮かんでくるけれど
 「すべては そういうこと」で
 「結果は瞬間の積み重ねだ」。

 だからこそ「なりたいものになる」とか
      「こういう体型がいい」とか
  「理想のを思い浮かべる」のではなく
  「を思い浮かべながら
   」。

多分 ずれがちな部分は「そこ」で
 「理想形」を思い浮かべていても「」、そうは成らない。

まあ、そこが視えて終えば至極当然のことなのだけど
 なんだかんだわかったつもりで、「自分を置き去りにしがち」なのだ。


「     確かに ねぇ。 ま、それはいいとして。 とりあえずは やるか。」

 そして「何故 刺繍の方がいいのか」

 それは「やれば視えてくるものである」。

まあ
 なにも
  視えないかも知れないけれど
 「それ」にすら意味があって はきっと辿り着ける筈だ。

 だから「刺しかけの花びら」を どうグラデーションしようか
  吟味しながら。

 「その他すべて」をポイと捨てて 真剣に取り組み始めた。






「    黄色   いや もっとベージュ クリームっぽいやつ  」

「 もう少し「青い」な 」

「  あっ また捻れた  くっ」

「    」

「   もう少し   ここに締まりある色を入れれば」

「  う~ん   なんか。 足りないな」

「   これか? いや、 こっちだな  いやもっと か。」

「   よしよし」

「  ふふふ  」

「    ふぅ  いかん、温くなってる 」

「   あーーー    」

「  いや、ここまで来たら仕上げよう」

「    」

「       ふぅ」

「   よし」

「     うん、 オッケー」

「   はー、完成~  」


 途中、カップに注いだ並々とした紅茶が冷めているのに苦笑したり
思う通りに刺せなくて 解いてやり直したり
全体を観て 差し色を検討したり
纏まりを創る為に 周りに装飾を足していったり。

 沢山の 修正を経て「完成」まで持っていったこの刺繍は
 この部屋の「物足りないスペース」に飾ろうとして始めた「森の花達の刺繍」で ある。


「   うん、 これなら。 部屋の中でも「森を感じられる」な。」

 全体の丸いデザインは 植物達が円環している事実を表したもので
 緑を基調に差し色の赤、青 黄、紫が踊る様子は
  我ながら イケてるデザインをしたと思う。
  
「   ふむ 」


  いつもの様に「自分のなかをじっくり探って」
  「観たいもの」を起こしていくこと

  「全体のイメージを練って」
  「主要な「色」を決め」
  「バランスを観て配置し」
  「作り込んでいって」
  「引いて観て」
  「整え」
  「核を入れながら」
  「すべてを仕上げてゆくこと」。


「   そう、ね。 「核」を「呼吸」を。 「息吹」、うーん 「いのち」ってか「光のエネルギーを」入れる、んだな。」

 そう、今ここで観れば。

が 「創る時」にやっている
 正に 「光を編む」
    「降ろす」
    「彼方と此方を紡ぐ」、
 姿
 「この状態で創られたものだから」
 「それは神聖さを帯び チカラを持つ」のだ。


「    うん? 」

 「ことば」にすれば。

 「そういうかたち」に なるのだけれど
 「どれもこれも」、自分が自然とやっていたことだから

  「それが」「神聖さになる」道が視えても
   なんだか不思議な感じが する。


 例えば「有名な芸術家」が
 「そうしているところ」を観れば
 「そうなるだろうな」、って 素直に思えるけれど。

 「」となると なんだか信じられない様な気がするのは
 やはり「自分がだかわかっていない」、これまでの刷り込みの結果なんだろう。


 だから これもひとつひとつ 受け止めて。

 糧にして、ただ進んで行けば いいのだ。


「    ? そゆこと、 だよね。」

 そして「日々の瞬間すべてに 明確なこたえがある訳ではない」。

ただ「今 視えたのがこれ」ということだけで
 世界は「その積み重ねで出来ている」し
 だから それはそれで いいのだ。

    
「  うん、 よし。   あ~ 肩が バッキバキ  」

 だから 集中し過ぎて固まった肩を
  ぐっと 解すと。
    
 目の前に忘れられていた「温いお茶」へ温かいお茶を継ぎ足して
  そこからティータイムに 切り替えたので ある。








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