透明の「扉」を開けて

美黎

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25の扉 発光

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   暫く スペースを空っぽにして。

 両手にすっぽりとカップを嵌めて、
 「すっきりとした グリーンの香り」を嗅ぎつつ
  「中に映る 自分の眼」を 観る。


     
    「せかい」  「わたし」

    「私」    「世界景色」。



「   ふむ  「眼」か。 「眼」、なのか 」

 やはり 「新しい軸」は 
  予想もつかないことなんかじゃ なくて。

 最も基本的で
  だがしかし忘れがちなこと
 そして単純で簡単であり
  だからこそ 「大きなこと」として見られていないことだと 思う。


何故かと言えば
 「ほんとうのこと」はいつだって 至極単純シンプルであるし
 「誰でもできること」で
 「だからこそ見逃していること」だ。


   小さな子だって
   お年寄りだって
 すべての人が「やろうと思えばできること」、
  そして
 「それをやり続けていれば 必ず「自分がなんなのか」、気付く「こと」」。


「   あ~。 だから。 「観る」、なのか。」

 その、「中に浮かぶ眼」と「自分の矛先」が ここでピタリと一致して
 「自分の成り立ちを追うという あの夢との繋がり」もピタリと嵌り、
 最終的に「成る程になった自分」が、に ここで気付く。


 そう、私は
 この色々を手繰り寄せる前に「いろんな繋がりに感心しながら こたえを得る自分」を観ていたんだ。

 それに、考えてみれば「子供達の新しい軸」は「私が矛先をきちんと指していれば通りすがる道」で
やはり「ゴール」へのだ。

 「その道」は「私の目的に」と言ってもいいし。
 「結局同じ同質だから そうなる」、とも言える。


      なるほどね。


だから これまた「まるっとぜんぶがお見通しの自分わたし」に、クスリと笑い
 そろそろかな、と奥のテーブルに視線を移す。

 すると
 「やっぱり「眼」だ」と スペースが「沢山の眼」を展開してアピールしてくるから。
難しいことは考えずに、丁度話が終わった向こう側のテーブルへと カップを持って移動することにした。


「   よいしょ、と 失礼しま~す 。」

そうして
 「丁度いいところに来た」、という眼鏡の奥の瞳に迎えられながら
 あまり考えずに
 「自分なりのこたえ」を 披露したのだけど。


「   シンプルで、わかりやすくて、「強力なやつ」って。 やっぱり、「眼」「観ること」かなぁって、思うんですよ。 先ずは「自分自身をよく観ること」、そして「世界からの視線を意識すること」。 勿論、世界からの視線って、「人から」だけじゃないですよ? 寧ろ「人以外」の方がメインで、そもそも誰もいなくとも 私達は見られている。 う~ん、「見られてる」っていうか「世界は生きてる」んだけど  だから、残念ながら私達はやったことを無かったことには出来ないし、そのすべてはせかいに記録されていて 「積んだもので出来た世界を生きていて」。 だからとどのつまり、「全部」を、把握すること?   「やったことがすべて返ってくる」、その自覚を持つってことなんですよ。   だから、「眼」。 「観ることとと見られることの眼」、なのかな。」

 今日の「食堂の男達面子」は いつものメンバーにプラス、レシフェがいる。

彼がいること自体は珍しくないが、いつもは書斎で話している事が多いからか 私と直接顔を合わせる事は そう多くない。

 だけど「相変わらずだな」的な顔をして
  ニヤリとしているから
 彼も久しぶりだとは思っていないのだろうし、
何より金色に会っているならば「変化している私のいろ」も馴染んだものとして感じられるだろう。

だから みんなの反応を眺めながら、とりあえず安心してそのまま「自分の空気」を 垂れ流しておく。
  

       ふむ ?


 静かになったテーブルの真ん中には
 微妙な顔の玉虫色がいて、
 極彩色はただニヤニヤし、
 本部長は「マークを作るか」と自分のやることを考え始めていて
 「なんだか散らかっている状態」になっているのは わかる。

 がここにきていきなり「新テーマ」を投げたから。
 
 各人、それぞれがそれぞれに「その色」を受け取り自分の中で消化する最中であって、少しだけ「場」が乱れているのが わかるのだ。


だけどは別に 「手取り足取り説明する気」はないし
 「する必要もない」と思っている。

だから
ニヤニヤしている紫の瞳に向け、再び「イーッ」という顔だけして、手に持ったカップからお茶をちびちびと飲んでいた。



「て、言うか。ヨル。それだと、やはり以前とそう変わらなくないか?」

 最初に口火を切ったのは
 そう言って心配そうな動きをしている 玉虫色だ。

忙しなくテーブルの上を回りながらなにやらぶつぶつ言っているけど、私の言う事に 反対ではないのだろう。
 だが確かにラピスでは「まじないが弱くなる」、という抑止力があっても事件を起こす者はいるから その辺りが心配なのに違いない。


 しかし
 「昔から言い聞かせられていること」や
 「本当かどうかわからない古い言い伝え」とは一線を画すのが「今回の眼」である。


  まあ 「見ないと決めれば 見えない」から
 そういう人には「同じ効果」なんだろうけど。

 世界に「眼だ観る」と公言するからには
 そこに強い強制力が働く。

  
   そう、これは「ある意味まじない」で。

   「呪」に近い「使い方」で、
  
   "せかいがそれに応える"という、新しい使い方だ。


「  ことばは同じ様でも、ポイントは全く違います。 ある意味これは、すべての人に「全責任を負わせる眼」でもあって 今回宣言することで多分、少なからず強制力が働きます。 それが、どう、出るかはわかんないけど。」

  私がキッパリとそう言った瞬間から
 世界この場の空気が変わり始めたのが わかる。


「世界は既に、別れましたからね。 それはそれで置いておいて、方向性が違う者は各々の世界に行かせましょう。 本題は、「せかいは確実に視ている」、ということだけで その有効範囲に入った者は  恩恵が受けられるってことなんだろうな。 まあ、その「せかい」は「自分」なんだけど。 」

「………「信じる者は救われる」?」

「  うん、それに近いですけど、「信じる者」って言うか「やればそうなるだけ」なんですけどね。 「有効範囲に入る」っていうのは、そういうことで。 結局、聞いてもやらない人は「自分から外れていく」ってことなんですよ。  結局やっぱり自由意志で、そこがポイントなんだよなぁ。 本来は「自分と眼を合わせること」が目的だから。 眼を合わせたいか合わせたくないか。 その 事実真理だけ。 」


 みんなが 「眼」ということばに対し、方々散らかっていたポイントが
 玉虫色の言葉で少しずつ焦点が定まっていくのがわかる。

 だから「この雰囲気」を そのまんまにして。


 暫く「なる様に なるまで」、
  せかいに形成を任せることにして
 は「その言霊の意味」を 遊んでいたので ある。






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