透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ

今の私の 色 2

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あの色も、綺麗。

あの色も。ああ、あれも。

あれも?  美しい、な。

 うーん   あれは  に 似て


いやいやいやいや

 話が  ズレ  うん。


えっと。

 「私 の  いろ」


そうして再び、ぐるりと空間を見渡して。

どの、色が。
自分の「なか」に、あるのかとぐるりと浚ってゆく。


 赤  青   紅  緑  翠

    蒼    灰青  白  黄

  銀灰   金   茶  臙脂   黒


沢山の色、揺めき薄い光もあるが、そのどれもが知った色の気がして一つ一つをしっかりと確かめていた。

あれは。
「人」であった、筈の光。

その、どれもを?

 知って  いる の?


 ああ


             か



そう   そうね


   みんな そう  確かに。


 全部 は  同じで   ひとつ で。



 そう  私達  は。



きっと  同じところ から 来て

 同じところ へ   還る



  どこ で?  そう

  思ったんだ  っけ ??



まあ、それは いい。

なにしろ。


 「私」は。


 「  何色に  なりたい んだ  」?



きっと沢山の色が在るであろう、私の「なかみ」、その、中でも。

「何色」に。

なりたいんだ、ろうか。






 ……………えー。


  でも。

      そんなの、 決まってる。



  「そう」   「ぜんぶ」 だ



 「あたり」   よく分かったね?


また自分の「真ん中」が応えてくれて、嬉しく思うと共に、「自分」も。

間違っていなかったのだと。
いいや、間違いなど、無いのだけれど。

しかし自分の「真ん中」と一致したならば。


 「より 一層  高まる」 


 それは、いて。


ああ、これが。

 「純度が高い」って、ことかな………。



そう   それで

  「ぜんぶ」だけど。


 そうね………  あの  小瓶みたいに。

透明の  液体の中に

  それぞれの 色 が  独立して 在る


そんな 状態で。

 それぞれが それぞれに  干渉し合わず

 煌めき  光り  合う



「ああ、星の謳にも、似てるな………。」


そう、私のあの謳は。

「小さな星の謳」だ。

それぞれが  美しいビロードの 空で。

 光り合って   

      「 ひとつに なる 」


そう、いつも。

、謳ってるんだ。


だから。



あの謳は、その時その時の直感で考えずに口から出てくる、ものだから。

やはり、私の「真ん中」が謳っているのだろう。


「成る、程…………。それならとりあえず。透明な空の中に、「ぜんぶ」が在る、って事でいきましょうか。」


「ククッ」

なんか。
笑ってる人、いるんだけど………?


多分、私はまだあの白い空間に一人、真ん中で座り込んでいる筈だ。

この、私の中の空間は。

とても広くて、自由で、沢山の「色」が揺れる、光の美しい空間だけれど。

実際は、…………うん?

なんも?
見え、ない、よね…………???


急に実在が気になって、自分の意識をぐっと集中する。

あの極彩色は、私の石だから。
ある程度、私の中にも干渉できる筈なのだ。

ダーダネルスは?
大丈夫、かな…?


そのまま揺ら揺らと自分の中で揺れる色達を回収し、目に意識を集中して「パッ」と。

開いた。


「ん?」

凡そ、変わった所は、無い…………?

ぐるりと空間を見渡した。

確かに、場所は移動してないけれど。

「ありゃ?うん………??」

頭の中で見た光は、蝶になって白い空間を舞っていたし。

ダーダネルスは、銀灰に。

光り輝いて、いたのだ。


「姫…………。」

「えっ、ごめ、ん?大丈夫、ダーダネルス…………」

しかし立ち上がりよろめいた所をフワフワに支えられ、ふと顔を上げると。

「えっ。勿体無い。」

銀灰に光っていた彼は、いつもの白ローブに戻っていたのだ。


「………しかし、は。」

「誰にも言うなよ。」
「勿論です。………しかし。」

自分の手をじっと見て、握ったり開いたりと、何かを確かめているダーダネルス。

「誰にも言うな」と止めた千里を、見る。

あー、なんだ………。


その、チラリと見た目つきで。

多分、あの時ハーゼルが言った様なことになったのだろうと、分かる。

「いつもより力がもらえる」

そう、言っていた筈だ。


ここは、祈りの場で。
祈れば。力が、貰えるのはある意味普通の事なのだろうけど。

でも「今」多分、祈ってないしね………。

じっと見つめていた私と目が合って、薄茶の瞳がフッと細まった。

「大丈夫ですよ」そう言っている気がする、その目は私を気遣っているのだろう。
確かにダーダネルスが「このこと」を、バラすとは思えない。

うーーーむ?

まあ、いっか?
別に、問題無い、よね??


「とりあえずは、な。とりあえずだ。」

私の一人ぐるぐるに返事が来て、頷いておいた。

なにしろ力が降りたならば。

「光を繋ぐ」という、私の目的はこの空間でも果たされたと見ていいだろう。


そうして、まだ自分の彼方此方を確かめているダーダネルスを横目に。
再びこの空間を味わうべく、ゆっくりと白い床を歩き始めたのだった。

















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