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8の扉 デヴァイ 再々
本当に 欲しいもの
しおりを挟む「ねぇ、朝 私 気付いちゃったんだけど。」
「えっ、なに?止めてよ。」
「聞いてくれる?」
「いやよ。」
「あのね、ずっと考えてたんだけど。」
「あんた結局、喋るんじゃない。」
私達が いつもの様に漫才になっているのは
あれから少しして。
私が 気付いたから
思い付いたから
ずっとエローラに言われてから考えていた
「金の蜜代金問題」のこと
「癒し石」のこと
そもそも「癒し」という事に 対しての
「対価問題」それである。
「あのさ、ずっと考えてたんだけど、「なんでなのか」、わかんなくて。でも理由なんて無いのかもとか、要らないとか 思ってたんだけど。」
「うん。」
どうやら聞く気にはなってくれた様だ。
そのまま青い瞳を正面に据えて、しかし じっとしていられない私は。
狭い魔女部屋の中をウロウロ ぐるぐると周りながら
その「なんでなのか」の説明を 始めたんだ。
「あのさ、そもそも。「足りない」、若しくは「空っぽ」の人から何かを貰うこと自体が、嫌なのかと思ってたのね。でも、それだとちょっと違って。」
「ほら、「対価を貰うこと」自体が、駄目な訳じゃないじゃん。私は貰わないけど、貰う貰わないは、その人と相手の自由だし。」
「うん、まあ、そうね。」
「で、さあ?なにが嫌なのかなって思ったんだけど、やっぱり。私、ちぐはぐなのが嫌なんだなあって。」
「 ?ちぐはぐ?」
「そう。だって、私 その人が本当に欲しいものが、それじゃないって知ってるから。その癒しとか、金の蜜に対して対価は貰えないんだよ。でもね、もし。その人がそれが助けになって、後々自分で 「気付き」を得て。それで自分の光を見つけたならば。」
「ああ、うん。」
「そう、その時にならなんか、なんでもいいけど貰ってもいいとは思うんだ。私はその為にやってるし、だからこそそうなったなら。それって「等価交換」じゃない?」
「なるほど、ねぇ。まあ、言ってる事は解る。」
でも ホントは 「もの」や「お金」じゃ
なくて。
「やっぱり。その人自身が、「自分の光で輝いている姿」、それで私に会いに来てくれて。「反応」できて、「等価交換」できて、なにか新しいものが生まれたならば。それが一番、いいよね 。」
「まあ、そうね。」
それきり、朝は喋らなかったけど。
でも それがちょっと 難しいことは
時間がかかることは
解ってるんだ
でも 「不可能じゃない」ことも。
朝は 知ってるから、寝たフリを決め込んでいるのだろう。
どうせ きっと
「あの子なら やり得る」
それをわかって くれてるから
敢えてツッコまない
そう 思いたい。
うん そうだろう きっと。
とりあえず、自分の中でずっとモヤモヤしていた部分が解決して、スッキリした。
ずっと 私の「細かさセンサー」に
引っ掛かっていた それ
これまでは掴めなかった それは
一段上がった「細か過ぎるセンサー」に
分析され
角度を 変え 色を 変えて。
こうして「その時」がきたから
降りて来たのだろう。
「なんか、とりあえず。スッキリした。私の道は、そうって ことだ。」
ずっと感じていた 違和感
しかし 周りは「それで良い」としていること
でも「自分の道」は やはり特異で。
他にあまり見ない いろ かたち
凡そ「ここを歩けはしない」と見える
道
しかし それを歩むのが 私の道なのだ。
「癒しが得意で、それをやりたい人はそれをして。空っぽのコップに少し水が入ったならばそれから だよね。私は そうあるだけ 私のやりたい事を、思う様に する。」
そう 何事も 適材適所
私の求める もの 場所 ゴールは
「癒し」の その先
そこから歩き始める 道
「光の触媒」 「道標」
「不思議と 未知への 仲介者」
その「道を敷き 先頭を歩くもの」。
そうして創られる先は
みんながありたい様に ある 光の場に
違いなくて。
そこからズレなければ それでいいんだ。
「ま、とりあえず そういうことで。」
暖かな日差しが有り難い 魔女部屋のバーガンディー
今日はコソコソ話しているハーブ達
澄ましている調度
賑やかなガラスと石
奥には聴こえない寝息を立てている 朝。
あ。 フォーレストにも 会いに行かなきゃ。
そう、思い付いて しかし。
柔らかな日差しと、「のんびりしていきなよ」というこの部屋のみんな
全力でこの瞬間を悦ぼうとしているみんなの チカラに。
抗えなかったのは 言うまでもないので あった。
うむ。
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