透明の「扉」を開けて

美黎

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8の扉 デヴァイ 再々

みんなとの再会 4

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  うーーーーーーーん 。

 てか  確かに。

 「癒し」は 必要

  「癒し石」も いい 「ガラス」でもいいし
 「金の蜜」でも いいんだ けど 。

多分 みんなの言いたい事は わかるんだ。


 そう どんなに 深く 他人の事を

  考えてくれる人でも  癒しに長けた 人であっても。

 「他の人」で あるならば
 それ 即ち「他の世界」「視点」であるからして
 完全に 他人をなどとは。


  思えないし あり得ない
  
 きっかけ  チャージ  力付け

   動機付け 背中を押しては くれるかもだけど

  結局  ホントの 本当

  さいごの ところは 。


       「自分」


 みんなは を解ってるんだろう。

 言葉にできるか 説明できるかは別として
 「本能的に」「知ってる」んだ。


     この目で 私を 見る。


「自分の言いたい事 ヨルなら 解るよね?」

そう そんな瞳で。

三人は今 私の事を見つめてるんだ。

だから私は分かりやすい言葉で、きちんと。
自分の思っている事を、みんなに伝えなければ ならない。

そう思って少し、目を閉じた。



  「安心」  「安全」

  「心からの」「魂からの」

 「信頼」  「浸る」   「揺り籠」

    「護られている 空間」。


 そこで 「自分の澱を 流す」。


でも 私は少し いや大分? いて

 自分のやり方が 全てに通用する訳ではない

 それも知っているのだ。


「ふむ。」

目を瞑って一人、頷き始めた私を不思議がる者は一人もいないだろう。

よって、このまま自分の答えが見つかるまで
ぐるり 潜って行く事と する。


  うーん   でも な ??


 そう なんか 「癒し」って 言うか

 「きっかけ」までは いい

 ある程度癒して貰って から

  自分の道を 自分で探す。
 それはアリだ。

 なにしろ私達には「器の水」が 足りないのだ。

 先ずは 「動き出すための水」は 必要。


 それはわかる。


 して?  その後 よね?

 問題は。


 でもきっと 多分 「なにが」「問題」なのかって 。

 それはきっと「目的」と「自分」が ズレること

 始めはきっと しっかり「自分を見つける」
 事だった筈の 道

 しかしそれが何処からか 少しずつズレて。

 「居心地」「楽」「安心」
 「楽しい」「喜び」「気持ちいい」
 「美味しい」「良い香り」「良い気分」

 は いい
 は 良いのだけれど

 「目的」が「快楽」になると。

 途端に 道を逸れるんだ 多分。


実際 ぶっちゃけ 朝がいつも 言う様に
「本当のこと」は甘くはない。

 寧ろ からい。

でも「気持ち良さ」とか「心地良さ」に浸かってしまうと
それに慣れてしまうと。

 「辛いこと」「嫌なこと」と
 「本当のこと」の区別がつかなくなって
 結局 迷路に嵌り込んでゆく。

 でも まあ も。

 「楽しい」んだろうけど
 「遊んで」るんだけど

 それを どうやって 「伝える」か ???


「ふぅむ。」


「えっ、ごめん。質問、なんだったけ?」

尤もらしく、息を吐いて頷いた割にそんな事を訊いたものだから ガリアがズッコケた。

「えっ、とりあえず。癒しの、方法?ヨル頼みじゃなくて。なんか、良い方法がないかと思って。それをヨルに訊くのもどうかと思うけど、なにかあれば聞きたい。」

真っ直ぐらしい、ガリアの言い分が面白くて笑う。

「うーん、成る程。「癒しの方法」?うん、でもそれでみんなは本質的な事は結局、他人には言えないって。解って、るんだもんね?」

ゆっくりと頷く三人
それは個々の瞳の色を見ても わかること
 個人的なこと
 心の問題 体の問題
 自分の狡さ 嫌なところ 深い部分
 私も沢山持っている 自分のどす黒い 部分のこと。


確かにそれは 他人に言って 解決する事ではないし
自分でなんとかするしかない、自分の一部だ。

「ふむ。」

でも。
とりあえず一足先に、グレースクアッドへ潜った身としては。

「でも。とりあえず覚悟を決めたら、決めた他人を見たら。そっとしといてあげる事かな??そして見守る。みんな、。大丈夫、って 見守るだけ。それで出来れば、周りの事を手伝う?家のこととか、手が回らない部分。それくらいかなぁ。いいんだよ、他人に話さなくても。ただそれを解って、見守る態勢かなぁ。」

 余計な手出しは 邪魔になるだけだし
 理解が無いと 辛い。


 ただ ただ 見守って  理解 しなくても良いけど
 責めず 付かず 離れず

 ただ 「光に戻れると」あること。

 
「信頼、かなぁ。結局、みんな同じだし、私達は光で。どの、色も美しいから。」

いつの間にか シンとした温室
男子二人もじっと 私の話を聞いていて。


暫くの沈黙の後、深く頷き始めたみんな
口を開いたのはランペトゥーザだ。

「ヨルが言うと。説得力があるな。」

「あの光を見たからね。」
「そうね。」「確かに。」

「あそこからよね。」
「うん。」

その、みんなの言葉が胸に沁みる。


「そう、話したい人は話せばいいし、話せない人は話さなくて、いいのよ。」
「そうそう、首を突っ込むからいけない。」
「それある。」
「だよな?」
「そもそも大人達が煩いのよ。」
「それもある。」
「まあ心配してくれてるんだけどね。」
「分かるけどさ…………。」

段々と、みんなの雰囲気が愚痴っぽくなってきたが それもまた面白い。

元々この面子ならば、愚痴もそう重くはないのだ。
 なんなら ちょっと面白いんだよね うん。


「ま、とりあえず。ありがとう、ヨル。」
「ああ、そうだな。まだ世話になる事も多いだろうが、俺達も頑張るから。」
「そうだな。」
「ベオグラードは違う事をヨルに協力して貰った方がいいんじゃない?」

「なに??!」
「いや、あるじゃない。あっちの方 」
「それは自分でやる事だろう。」
「出来てないから、言ってるのに。」
「違いない。」
「いや、お前もそろそろ婚約者の話が 」


いい感じに、みんなの話がわちゃわちゃしてきた。

私はレナの事がチラリと頭に浮かんだけれど
まさか「レナの好きな人は」なんて言う訳にもいかない。

 それは それ  これはこれ
 ベオ様が 告白して フラれるなら
 それはそれで うん。

 「いい経験」。


「なに一人で納得してるんだ?」

「うっ いや、なんでもないよ。 でも、そろそろお開きかも。」
「そうね。」

さり気なく、極彩色が呼びに行ったのだろう。

先程とは違うメイドが茶器の片付けと、新しい茶葉を用意しているのが見え リュディアが指示をしに立った。

どのくらい話していたのか 分からないけど。

しかし、私達のお喋りが短時間の訳がないのだ。

「さあ、じゃあそろそろ帰りましょうか。」

「ねえ、朝はどうなの?」
「まあ、ここも中々快適よ。」
「そう言えばこの間、廊下に羽根が落ちてたの!あれってヨルの所のスピリット?じゃない?」

「えっ 」 ホントに ?

目をキラキラさせて、ガリアがそう言っているのは ほぼ間違いなくそうだろう。

 そう 彼女が言った 瞬間。

私の中に、「スピリットが黒の廊下で遊ぶ景色」が 浮かんできたからだ。


「なんか、ね。」
「そうね。ここも、変わる。いや、変えるわ。」
「そうだな。」
「ああ。」

頼もしい言葉、ともすれば私も参加したい所だけれど
それはずっと以前から この世界のみんなに 言われていたこと

 「君は 君のことを」
 
そういつも私に伝えてくれる、薄茶の瞳が目に 浮かぶ。

「じゃあ、また。お茶会、呼んでね?」
「ああ。」
「うん、ありがとう。ヨルも。」
「うん。ありがとう。」


少し 心配だった再会
しかしみんなは相変わらず 私をそのまま迎え入れてくれて
懸念していた「家格の格差」も、感じられない。

チラリと 成長したであろうランペトゥーザを見た。

 あの まじないの畑で
 レナに向けていた視線

その重さが全く 感じられなかったから。

嬉しかったし、きっとベオグラードとの事も
もしかしたら応援しているのかも 知れない。

  フフ
  そうなら いいんだけど 。

 うん 確かに リュディアとシェランの話は
 気になるけど ね?

 まあ そのうち。

 良い報告が 聞けるでしょう。

  それに私が 「そう思ってる」事が 大事よ
  うん。


そうしてモヤモヤしていた初外出は 無事、終了して。

沢山の収穫 
自分の成長
まだ変わりたい部分
新しい視界

 外から世界を見ることの 大切さを
 身に染みてわかった 私は。


「うーん、でも ちょっと疲れた。」

「お疲れ様。大体良かったんじゃない?」

「えっ、良かった。朝がそう言うなら 安心。」

そうして辛口の姉から好評価を貰った私は
真っ直ぐに神域へ帰って。

 マシュマロへ 飛び込んだので あった。

 うむ。





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