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8の扉 デヴァイ 再々
両面性
しおりを挟むみんな
「ヨルだからできる」とか
「私はできない」「無理だ」と 言うけれど。
私はずっとずっと「みんなできる」と 思っていたし、今も勿論思っている。
しかし。
それは ある意味 「事実」で
今の時点では 「私だからできる」それはあるんだ。
何故 わからない
なんで できない
どうしてだろう
こうすればいい
やってみないと
色々試してきて 色々なパターンが あって
それは確かにみんなの練習にもなって
そうして成長していくんだろう。
でも そう 確かに。
「今の 私だから わかる」
「できる」
「知っている」 それも。
おざなりにしては いけないし
他人に無理矢理押し付けるものではない。
だから
全てに対する「期待」は 流して捨てて。
私は「ただ 在らなければならない」
それも はっきりと解ったんだ。
物事はやはり どんな事にも「両面」が あって。
「今の私」は 「光の女神」でも あるけれど
それが 「良く出るのか」「悪く出るのか」
「良い悪い」では ないのだけれど
それもまた 両面性で。
「女神と言えども どちらの面も 併せ持つ」
即ち
どう 影響を与えるのか
それもまた 「私次第ということ」なんだ。
この部屋の 雰囲気そのまま
落ち着いた声
「鎮静作用」がありそうな
そのトーンと ハーブの 香り。
「まあ、それはお前さん。仕方の無い事だろうね。」
今日は私のモヤモヤ相談がてら、久しぶりに本家魔女部屋へ 遊びに来ている。
勿論、「その気は無かったのに どうやら突っ走っていたかも知れない自分に気付いた反省会」を兼ねてのお茶会である。
まあ そのネーミングは 私の中だけでの
事だけれど。
「今の私」でここへ来るのは初めてだからか、なんだか全てが新鮮だ。
辺りをキョロキョロと見回しながらも とりあえずの近況報告をした、私は。
小さな息を吐きながら 優しく相槌を打ってくれるフリジアに甘えたくなって、早速テーブルでデロデロして いた。
「 でも。 私。なんか、自分でそれに気付いてなかったのが、なんかショック? ショックでも ないんですけど なんて言うか。」
「まあね。お前さんが押し付けようとしているのじゃない事は、みんな解っているさ。だが、それが気付いてみると気になってきたんだろう?まあ、例えそう思っていたとしても。それは相手の問題さ。お前さんはいつも通りで、いいんだ。いつも通りで。」
「 相手の 問題 。」
「そうさね。どんな良い薬、例えば神にだって。依存してしまえば、それは毒にも、なる。まあ結局どれも学びさね。」
「 確かに 。それに、やっぱり無意識にやってる事って いっぱいあるんだろうなぁと 思って。この頃、このカードがよく出るんですよね。フリジアさんに貰った、あの。」
数少ない 私がこちらに持ってきたものの 中にフリジアのカードは ある。
その中で この頃私によく「アピール」してきている
あのカード
あれは「まる」なのだけど きっと「太陽」ではなく
「月」が 静かに光り輝いている
そんなカードだ。
私の怪しげな説明でも、流石に作者には分かったのだろう。
なんだか、ニヤリとした抹茶の瞳が。
意味ありげに 細まって 話しながらも立ち上がり、奥へと歩き出した。
「それは、無意識のアレだからね。お前さんは自分の領域が広いんだろう、その方まで。」
その 方 ?
「そう。ああ、お菓子もあるよ。」
そう言って、奥へ入って行った白髪の後ろ姿
魔女部屋の奥は殆ど暗闇に近くて、蝋燭の側に居ると 闇に紛れていく様にしか 見えない。
その 様子が面白くて。
途中でプツリと途切れたカケラの色が、くるくると回る様と共に 闇をも見る。
「経験 」
「無意識」
「分析力」
「客観性」
「先を見るチカラ」
「見抜く目」
「情報処理」
「スピード」
「続けるチカラ」
「コミット力」
「バランス」
「自分を知ること」
「選択」
「おもう チカラ」
「信念」
「信仰」
「潜在意識」
「自分の 真ん中」 。
うーん やはり 成る程
後ろが 黒いと カケラが キラキラ
うん
なんか そうね。
確かに「持ってないと 感じない」から。
もし
私の言葉で「そんな事言われても」「無理」
「なんで 押し付けるの」と 思ったと しても
それは ある意味 仕方の無いこと
私が対処する問題では ないのだ。
この 闇に浮く 光るカケラの様に。
澱みの「なかみ」の中に 混じるには
もう少し 浮上が必要なんだ。
ベースが 基盤が もっと その光 自身が。
「自分で上がらないと」わからないこと
ふとした時にやってくる「気付き」がないと
それは「まだ」だということ。
私ができるのは。
「圧倒的なスタンスで そうあること」
やはりそれしか ない。
「 ふむ。」
いつの間にか、目の前に置かれていたお菓子は 新作だろうか。
優しい抹茶の瞳に頷いて、言葉のない返事を返しながら 一つ摘んで頂く。
「うん。美味しいです。なんだろう ?あの、新しい果物入ってますか?」
フワリと感じる いろ 香り
それはイストリアの畑から香るアレに似ている。
つい最近嗅いだ香りだからか、強く私の中に香るそれは やはり新しく流通し始めたアレの様だ。
楽しそうに近況を話し始めたフリジアの表情を見ながら、私はカケラを背後に配置して。
とりあえずは久しぶりのティータイムを のんびりと楽しむ事に した。
そう とりあえず それは私が考えても
仕方の無い問題 だからだ。
でも きっと 「なんにもしない」訳じゃ
ないんだろうけど。
自分の事だから、流石にそれは わかっている。
なにしろ焦ってどうなるものでもないし、直接できる事はないのだ。
私は 「私の軸」に「バランス」と「両面性」を
プラスして また整えて しっかり進む
そう「良いとわかっている」けれど「それを他人に強いる」こと
「よかれと思って」は 余計なこと
「他人には他人の 色がある」
「それぞれ」「自由」
「同じ様にやりたい」と 言われれば教えればいいし
「みんなできる」はそうでもあるけれど
「やりたいかどうか」、それは別問題。
真ん中を ぐるぐると周りながら補強する
ズレがちな部分
そこをもう一度 ポンポンと整えくるりと切り替えると。
「 うん。」
そうしてとりあえず フワフワと浮いている
沢山のカケラ達は 無限に放り込んで。
先ずはしっかりとこの場に溶け込む事にしたので ある。
耳を澄まして みる。
ここは薄暗いし「見る」と言うより 「聴く」のが いい。
フリジアの魔女部屋は、重い。
と言うか 厚い が 近いか。
確かに「重く」もあるのだけれど、それは決して嫌な重さではなくここの歴史と彼女の想いが蓄積した重さで、どちらかと言えば重厚感に 近い。
決して 豪華 ではないのだけれど。
サワサワと 「古いもの達」が 囁く振動
それは「こえ」ではないのだけれど
きっと「聴こうとすれば」声にもなれる筈だ。
みっしりと しかし規則的に配置されたそれらの間
要所要所に設られた しっかりとした本棚
定位置にあるそれぞれの道具はしっかりと手入れされて 喜んでいるし
出番を待つ生地やハーブ達もここで迎える自分達の変化に。
ちょっぴりワクワクして待っているのが わかる。
物たちの もつ 微細な振動
持っている 「想い」は時折「こえ」にもなる。
どれも皆 訴え掛ける子は いないけれど
「ここにあること」それ自体を喜んでいるのは わかる。
みんな ここの主人が 好きなのだ。
ジワリ ジワリと「空間のいろ」が沁み込んできて、私の胸がフワリと暖かい。
こうも、人と物と 想いとの厚みの積み重ねが出す 重さの美しさが「実現する」ものなのかと。
「新しい目」で魔女部屋を観察していた私は、彼女の話を聞きながら 「別の私」はしっかりとこの場の観察を続けているのも わかっていた。
主要の私 は 話を聞いて 楽しんで
相槌を打っていて
側の私は この場を滑る様にスルスルと這い
奥まで観察をしているのだ。
中々に、面白い。
それも 左右にフワリと自分を薄く広げ
空間を探検する様に辿り面白いものを見つけていくこのやり方が気に入って、どんどんその場の「もの」に 話し掛けてゆく。
そう きっと 「私が 気付いている」
という事は 「この子達も 気付いている」
そういうこと
問い掛けたら 返事が来る とは
「相互関係」 それ即ち 向こうもわかっていると いうこと
てか それ って。
「すごく ない ?」
みんな と 響き合って 共鳴 して
お互いの存在を わかり
応え合うこと
この 燭台も。
私の心の問いに 応えて 「そうだよ」って
炎を揺らしているし 手の込んだ装飾を
これ見よがしに「ほら 好きでしょうこんなの」って
煌めかせてくるところ。
えっ なんだろうか これは。
「私が変化したから」?
でも そうなんだろう。
だってきっと この子達は ずっとずっとここで同じくきっと 私に話し掛けていたのだろう。
でも これまでは。
私がわからなかった んだ。
でも、私が「変容」して。
より 微細なものが 知覚できる様になって。
「えっ それってなんか。 うん、なんだ ろう?」
これまでずっと みんなの「声」は 聴こえていたけれど。
それが ずっと もっと「実感」を伴って
入ってくる この感じ。
奥の奥 深くから響いてくる おと こえ
ここから見ると「どの私」も。
「浅かった」のが わかる。
この
上滑りでない からだに 伝わる感覚
それはきっと。
私が あの 反対側と 繋がって。
そこから更に 森へ行って 「からだ」の感覚を
高め 研ぎ澄ませて 繋げて 帰って来たから で。
「 多分。そう だよね。」
あの色が 「肉感を持って帰ってきた」、それにも似ている。
「えっ 全然。わからない けど でも。」
きっと
それって 「わたしがせかい」とも 共通すること
それは わかる。
私は割と この空間に没頭していた。
そう すっかり溶け込んで いたのである。
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