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第1章 呪われました!
03
「おまえらの俺への愛が試される時がきたな」
逢崎が腕を組んで頷いている。
「なんでだよ」
「俺らが試されてんのか?」
「まじで?」
「っていうか、真実の愛ってなんだ」
手嶋が問うと、皆一様に難しい顔になる。
「深い……深い質問だ」
「これが哲学ってやつか……?」
「愛って……なんだろう……」
アホばっかりだということがわかった。早々に見限って、手嶋は自分のスマホを取り出した。『真実の愛』で検索してみる。ざっと目を通したところ、概ね『相手のために心から尽くすこと』といった感じだ。『無償の愛』と言い換えることもできる。
愛について浅い言葉で議論しているアホ三人を見やる。
こいつらに、そんなものがあるか……?
「逢崎のことをこの世で一番愛してるのは誰か? そう! お母さんである」
「お父さんは?」
「父さんだって俺のこと愛してるし!」
「ああそうかい。なら父親でもいいよそれは。とにかく! 呪いを解くには、俺らじゃなくて、まず親からの愛を試すべきだと俺は言いたい」
「いいんじゃないか」
手嶋が同意すると、多川は得意げに胸を張った。
「親からの愛って、無償の愛だろ。真実の愛ってそれじゃないか?」
「そうなの?」
「まじで?」
「俺もそう思ったんだ。やっぱ、愛と言えば親だろ」
お互いの顔を見合わせ、最終的に、逢崎に視線が集まった。
「……じゃあこの後、実家寄って浴びてくるわ。真実の愛……って、やつを……よ」
キメ顔がまあ、腹立つほど無駄にかっこいいのだった。
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