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第1章 呪われました!
04
「どうだった?」
「お母さんが角刈りのゴリラになってた……う……」
講義室の机に伏せた逢崎は、さめざめと泣いていた。
「おまえのお母さんが角刈りのゴリラなわけないだろ、元気出せって逢崎」
「それはおまえの幻覚だ」
新沼と多川が肩を叩いて慰めてやっている。
「今の逢崎には人類全て男に見えてるんじゃなかったのか? ゴリラに見えてるのか?」
「やめろ、手嶋。傷を抉るな」
「可哀想だろ」
「お母さんがゴリラみたいな男になってたんだよぉ!」
ようやく顔をあげた逢崎は、ぐすぐす鼻を鳴らしながら拳で顔をぐいぐい拭った。
「俺の……俺のおっとり美人ママが……ゴリゴリのマッチョメンになってた……」
「お、おう……」
「あの、お母さんが……」
「なんか昨日からやたら普段見かけないゴリラ男がそこかしこにいると思ってたけど……全部、全部……麗しのレディ達の成れの果てだったんだ……」
「おまえ女全部ゴリラに見えてんの?」
「地獄だ…………」
「それはまじで地獄だな」
「ご愁傷さまです」
「今も?」
手嶋が聞くと、新沼と多川の視線がこっちを向いた。
「今も、ゴリラに見えてるのか? 呪い、解けなかったのか?」
「そ、そうだよ。呪いは? どうなった?」
「真実の愛は?」
逢崎はがくりと項垂れた。
「解けてない……」
憔悴しきった可哀想な男に、かける言葉が見つからなかった。
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※オメガバースではありません
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※イラストはChatGPTさん