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第二章「王都への旅」
第五十八話「勝者達の宴」
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ティファニーとヴィルヘルムさんに挟まれる様に席に座り、エールを飲みながらレッドドラゴンのステーキを頂く。食感は牛肉に近いだろうか、濃厚なソースが掛けられたステーキを大きく切って口に放り込み、敵の肉を噛みながらエールで流し込む。
ララは料理を終えたのか、俺の膝の上に乗ると、肉を切って欲しいと言ったので、彼女のために肉を小さく切った。それから彼女は小さな銀のフォークに肉を刺すと、豪快に食事を始めた。
「ララ、ヴェルナーに駆け付けてくれてありがとう。バラックさんと共にブラックウルフを狩ってくれたんでしょう?」
「私もラサラスの一員なのだから当たり前の事よ。それに、ブラックウルフ程度の魔物なら杖一振りで仕留められるからね。ヴェルナーの防衛は然程大変ではなかったわ」
「これからも頼りにしているからね。ララ」
「任せて頂戴。私に居場所をくれたマスターは、私が守るから……」
ララは恥ずかしそうに俯くと、小さなゴブレットに入ったエールを飲んだ。どうやらこの食器は彼女専用の物らしく、自分のお皿やナイフ、フォークも持っているらしい。アドルフィーネさんがララの十五歳の誕生日に贈ってくれた物なのだとか。人間サイズの食器ではフェアリーのララには大きすぎるから、自分用の物を持ち歩いているらしい。
「クラウス、遂にデーモンを仕留めたな。今、どんな気分だ?」
「最高ですよ。レーヴェを襲ったデーモンを仕留められたのですから」
「俺も、ゴブリンロードが死んだ時は最高の気分だったが、復讐をしてもゴブリンロードに殺されたローゼは蘇らない。だが、彼女の仇は討てたから、前向きに生きる事にしたんだ……」
「そうですね。デーモンを仕留めたとしても、殺された村人が蘇る訳ではありませんし、エルザの呪いが解ける訳でもありません。まずは国家魔術師試験を一位で合格しなければなりません。それからは魔王を探すために旅をするのも良いかもしれません」
「そうだな。来年の二月一日。国家魔術師試験が楽しみだ」
ヴィルヘルムさんは愉快そうにエールを飲むと、隣の席に座っているリーゼロッテさんと談笑を始めた。ティファニーは俺が贈ったグラディウスを何度も見つめている。
「グラーフェ会長がこの武器を渡してくれた時、クラウスが私の力を求めていると思ったの。グラーフェ会長がデーモンとレッドドラゴンがヴェルナーに向かって進行していると仲間達に告げた時、レベッカさんとフェリックスさんはためらいもなく出発の支度をした。だけど私は恐ろしくて動けなくなってしまったの。何度もクラウスに守られてきたこの命が惜しかったのかもしれない。レッドドラゴンの炎に燃やされるかもしれないし、デーモンに切り裂かれて命を落とすかもしれない。本当に恐ろしかったけど、クラウスが私を求めていると思ったから、動き出す事が出来た……」
「その武器があればティファニーは更に強くなれると思ったんだ。レベッカさんとフェリックスさんは国家魔術師だから、王国の命令で出動する義務があるけど、ヴィルヘルムさんとリーゼロッテさん、ティファニーとクラウディウスさんは国家魔術師ではないから、俺と共に戦う義理はないからね。勿論、俺自身も一介の冒険者だから、ヴェルナーのために命を掛ける義務はなかった。だけど、俺にはヴェルナーを守る力がある。冒険者は民を守る力だから、たとえ義務じゃなくても魔物の群れが進行していると知れば、俺は何が何でも喰い止めるよ」
「本当にクラウスは偉大な冒険者ね。どんな敵が現れても恐れずに敵を仕留める事が出来るのだから」
「戦う力を持つ俺達冒険者が魔物との戦闘を恐れたら、市民達を守る事は難しいからね。ヴェルナーは俺を認めてくれた。レーヴェを出て一人で生きていた俺を歓迎してくれた町だから、絶対に守り抜きたいと思ったんだ」
勿論、俺の力を求める人が居れば、どんな都市でも防衛するつもりだ。たとえレマルクの様に、闇属性を持つ者を認めない都市でも、城壁をよじ登ってでも市民達を助ける。
きっと俺は心の底から魔物が嫌いなのだろう。人間を襲う魔物を全て狩る事が出来たら良いのだが、この広い大陸中の魔物を狩り尽くす事は到底不可能。だから自分が暮らすアドリオンや、ファステンバーグ王国内の村や町が襲われたと分かれば、直ちに急行して地域を守るつもりだ。
俺には冒険者という仕事が天性の職業だと確信している。悪魔の血を飲んで自己再生と魔力強奪の力を得た。魔物と戦う事すら出来ない村人の俺を変えたのは、忌々しいデーモンの力だった。仇の血が俺を悪魔に変え、悪魔の力が俺をここまで育ててくれた事は事実。これからもこの力を活用し、冒険者として民を守りながらこの地で暮らす……。
目指すは国家魔術師試験一位合格。これから更にレベッカさんの訓練は激しいものになるだろう。ラミアの集団に囲まれて命を落としかけたのだ、まだまだ俺は未熟。大型の魔物の集団を一人で殲滅する力が欲しい。
敵の数が多かったから、敵が強かったから負けましたという言い訳はしたくない。俺は将来、地域を守る国家魔術師になるのだから。敗北は許されないのだ。
「レベッカさんなら、無数のラミアに囲まれた時、どうやって対処しますか?」
「ラミア……? そうね、私なら氷漬けにするかな。大型の魔物の群れに対して剣で切りかかっても一度の攻撃で倒せるのは一体。物理攻撃に頼るよりも、広範囲の攻撃魔法を使用してラミアを殲滅するのが正解だと思う」
「おいおい、レベッカ。それはレベル百三十を超えるお前だから出来る戦い方だろう? 今のアドバイスは誰の参考にもならないぞ」
「広範囲の攻撃魔法ですか、ファイアストームを使用すれば、何とか切り抜けられたかもしれませんね」
「クラウスのファイアストームは魔力の消費が激しいから、ラミアを討伐した後にレッドドラゴンと戦わなければならない状況では、ファイアストームの使用はかえって不利になったかもしれないわ。魔力が大幅に低下した状態で幻獣と戦う事になっていたから」
「そうですね。魔力の消費も少なく、広範囲に攻撃が出来る魔法があれば良かったのですが」
俺がもっと強かったら、ラミアの群れだって倒せたかもしれない。ヴィルヘルムさんが咄嗟にアイシクルレインを使用していなかったら、俺はラミアの巨大な斧で首を切り落とされていただろう。
「何にせよ、クラウスはよくやったわ。私達の到着を待ってから三人で魔物討伐に乗り出す事も出来たのに、国家魔術師よりも先に戦場に出て、敵の数を大幅に減らしてくれたのだから。もしかしたら私とフェリックスだけでは魔物群れを狩り尽くす事は難しかったかもしれない」
「そうだな。あれだけの数をたった二人で狩るのは不可能だったかもしれん。俺達は国家魔術師、強力な魔力を持っているが、クラウスの様に敵から魔力を強奪出来る訳ではないから、魔力を失えば物理攻撃を行うしかなくなる。敵の数が多いと、たとえ雑魚でも魔力を消費して狩る事になるから、レッドドラゴンやデーモンを相手にする頃には魔力が枯渇していたかもしれん」
「今度からは皆さんの到着を待って敵に挑みますね」
「状況に応じて自分が正しいと思った事をすれば良い。俺もレベッカも、クラウスを援護出来る力がある。それに、ヴィルヘルムもリーゼロッテも、ティファニーもララも。剣聖クラウディウスもクラウスの味方なのだ。剣鬼として存分に戦場で暴れろ。お前が窮地に陥っても、俺達の誰かが必ずお前を助ける」
フェリックスさんは片目を瞑ってエールを一気に飲んだ。何と素晴らしい仲間に出会えたのだろう。彼らが居ればどんな敵にも勝てるのではないかと錯覚している自分が居る。しかし、慢心せずに更に強さを求めなければならない。目標は、幻獣を一撃で倒せる様になる事だ。
これからの仲間達との生活や、レベッカ師匠との訓練が楽しみだ。素晴らしい仲間と出会えて、デーモンに復讐を果たす事が出来て幸福を感じている。やっと自分が求めていた生活を手に入れる事が出来た。十五歳で居場所を失って冬の森を彷徨い、魔物を狩りながら暮らしていた頃が懐かしい……。
ギルドでお酒を飲んでいた市民がゴブレットを掲げて叫んだ。
「冒険者達に乾杯!」
レーヴェを出て冒険者になり、様々な仲間と出会った。これからも冒険者として地域を守りながら生きてゆこう……。
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「私もラサラスの一員なのだから当たり前の事よ。それに、ブラックウルフ程度の魔物なら杖一振りで仕留められるからね。ヴェルナーの防衛は然程大変ではなかったわ」
「これからも頼りにしているからね。ララ」
「任せて頂戴。私に居場所をくれたマスターは、私が守るから……」
ララは恥ずかしそうに俯くと、小さなゴブレットに入ったエールを飲んだ。どうやらこの食器は彼女専用の物らしく、自分のお皿やナイフ、フォークも持っているらしい。アドルフィーネさんがララの十五歳の誕生日に贈ってくれた物なのだとか。人間サイズの食器ではフェアリーのララには大きすぎるから、自分用の物を持ち歩いているらしい。
「クラウス、遂にデーモンを仕留めたな。今、どんな気分だ?」
「最高ですよ。レーヴェを襲ったデーモンを仕留められたのですから」
「俺も、ゴブリンロードが死んだ時は最高の気分だったが、復讐をしてもゴブリンロードに殺されたローゼは蘇らない。だが、彼女の仇は討てたから、前向きに生きる事にしたんだ……」
「そうですね。デーモンを仕留めたとしても、殺された村人が蘇る訳ではありませんし、エルザの呪いが解ける訳でもありません。まずは国家魔術師試験を一位で合格しなければなりません。それからは魔王を探すために旅をするのも良いかもしれません」
「そうだな。来年の二月一日。国家魔術師試験が楽しみだ」
ヴィルヘルムさんは愉快そうにエールを飲むと、隣の席に座っているリーゼロッテさんと談笑を始めた。ティファニーは俺が贈ったグラディウスを何度も見つめている。
「グラーフェ会長がこの武器を渡してくれた時、クラウスが私の力を求めていると思ったの。グラーフェ会長がデーモンとレッドドラゴンがヴェルナーに向かって進行していると仲間達に告げた時、レベッカさんとフェリックスさんはためらいもなく出発の支度をした。だけど私は恐ろしくて動けなくなってしまったの。何度もクラウスに守られてきたこの命が惜しかったのかもしれない。レッドドラゴンの炎に燃やされるかもしれないし、デーモンに切り裂かれて命を落とすかもしれない。本当に恐ろしかったけど、クラウスが私を求めていると思ったから、動き出す事が出来た……」
「その武器があればティファニーは更に強くなれると思ったんだ。レベッカさんとフェリックスさんは国家魔術師だから、王国の命令で出動する義務があるけど、ヴィルヘルムさんとリーゼロッテさん、ティファニーとクラウディウスさんは国家魔術師ではないから、俺と共に戦う義理はないからね。勿論、俺自身も一介の冒険者だから、ヴェルナーのために命を掛ける義務はなかった。だけど、俺にはヴェルナーを守る力がある。冒険者は民を守る力だから、たとえ義務じゃなくても魔物の群れが進行していると知れば、俺は何が何でも喰い止めるよ」
「本当にクラウスは偉大な冒険者ね。どんな敵が現れても恐れずに敵を仕留める事が出来るのだから」
「戦う力を持つ俺達冒険者が魔物との戦闘を恐れたら、市民達を守る事は難しいからね。ヴェルナーは俺を認めてくれた。レーヴェを出て一人で生きていた俺を歓迎してくれた町だから、絶対に守り抜きたいと思ったんだ」
勿論、俺の力を求める人が居れば、どんな都市でも防衛するつもりだ。たとえレマルクの様に、闇属性を持つ者を認めない都市でも、城壁をよじ登ってでも市民達を助ける。
きっと俺は心の底から魔物が嫌いなのだろう。人間を襲う魔物を全て狩る事が出来たら良いのだが、この広い大陸中の魔物を狩り尽くす事は到底不可能。だから自分が暮らすアドリオンや、ファステンバーグ王国内の村や町が襲われたと分かれば、直ちに急行して地域を守るつもりだ。
俺には冒険者という仕事が天性の職業だと確信している。悪魔の血を飲んで自己再生と魔力強奪の力を得た。魔物と戦う事すら出来ない村人の俺を変えたのは、忌々しいデーモンの力だった。仇の血が俺を悪魔に変え、悪魔の力が俺をここまで育ててくれた事は事実。これからもこの力を活用し、冒険者として民を守りながらこの地で暮らす……。
目指すは国家魔術師試験一位合格。これから更にレベッカさんの訓練は激しいものになるだろう。ラミアの集団に囲まれて命を落としかけたのだ、まだまだ俺は未熟。大型の魔物の集団を一人で殲滅する力が欲しい。
敵の数が多かったから、敵が強かったから負けましたという言い訳はしたくない。俺は将来、地域を守る国家魔術師になるのだから。敗北は許されないのだ。
「レベッカさんなら、無数のラミアに囲まれた時、どうやって対処しますか?」
「ラミア……? そうね、私なら氷漬けにするかな。大型の魔物の群れに対して剣で切りかかっても一度の攻撃で倒せるのは一体。物理攻撃に頼るよりも、広範囲の攻撃魔法を使用してラミアを殲滅するのが正解だと思う」
「おいおい、レベッカ。それはレベル百三十を超えるお前だから出来る戦い方だろう? 今のアドバイスは誰の参考にもならないぞ」
「広範囲の攻撃魔法ですか、ファイアストームを使用すれば、何とか切り抜けられたかもしれませんね」
「クラウスのファイアストームは魔力の消費が激しいから、ラミアを討伐した後にレッドドラゴンと戦わなければならない状況では、ファイアストームの使用はかえって不利になったかもしれないわ。魔力が大幅に低下した状態で幻獣と戦う事になっていたから」
「そうですね。魔力の消費も少なく、広範囲に攻撃が出来る魔法があれば良かったのですが」
俺がもっと強かったら、ラミアの群れだって倒せたかもしれない。ヴィルヘルムさんが咄嗟にアイシクルレインを使用していなかったら、俺はラミアの巨大な斧で首を切り落とされていただろう。
「何にせよ、クラウスはよくやったわ。私達の到着を待ってから三人で魔物討伐に乗り出す事も出来たのに、国家魔術師よりも先に戦場に出て、敵の数を大幅に減らしてくれたのだから。もしかしたら私とフェリックスだけでは魔物群れを狩り尽くす事は難しかったかもしれない」
「そうだな。あれだけの数をたった二人で狩るのは不可能だったかもしれん。俺達は国家魔術師、強力な魔力を持っているが、クラウスの様に敵から魔力を強奪出来る訳ではないから、魔力を失えば物理攻撃を行うしかなくなる。敵の数が多いと、たとえ雑魚でも魔力を消費して狩る事になるから、レッドドラゴンやデーモンを相手にする頃には魔力が枯渇していたかもしれん」
「今度からは皆さんの到着を待って敵に挑みますね」
「状況に応じて自分が正しいと思った事をすれば良い。俺もレベッカも、クラウスを援護出来る力がある。それに、ヴィルヘルムもリーゼロッテも、ティファニーもララも。剣聖クラウディウスもクラウスの味方なのだ。剣鬼として存分に戦場で暴れろ。お前が窮地に陥っても、俺達の誰かが必ずお前を助ける」
フェリックスさんは片目を瞑ってエールを一気に飲んだ。何と素晴らしい仲間に出会えたのだろう。彼らが居ればどんな敵にも勝てるのではないかと錯覚している自分が居る。しかし、慢心せずに更に強さを求めなければならない。目標は、幻獣を一撃で倒せる様になる事だ。
これからの仲間達との生活や、レベッカ師匠との訓練が楽しみだ。素晴らしい仲間と出会えて、デーモンに復讐を果たす事が出来て幸福を感じている。やっと自分が求めていた生活を手に入れる事が出来た。十五歳で居場所を失って冬の森を彷徨い、魔物を狩りながら暮らしていた頃が懐かしい……。
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