召喚物語 - 召喚魔法を極めた村人の成り上がり -

花京院 光

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第一章「冒険者編」

第四十二話「クーデルカとの時間」

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「そろそろ宿に戻りましょうか」
「そうだね。魔力を使いすぎて疲れたよ。明日の朝にはワイバーンも召喚しなければならないのに」
「上手く召喚出来たら良いね。もし召喚に失敗したら、素材は消えて無くなるのでしょう?」
「そうみたいだね。まだ失敗した事がないから分からないけど、幻獣の素材は高価だから、絶対に失敗は出来ないな……」
「今日は魔力を回復させながら、ゆっくり休んでね」
「分かったよ、クーデルカ」

 店主にお礼を言ってから、俺達は直ぐに宿に戻る事にした。


 〈レイリス町・宿〉

 部屋に戻ると、ルナがラドフォード姉妹と楽しそうに遊んでいた。

「ただいま帰ったの」
「疲れたわ。お風呂にでも入ろうかしら」
「サシャ! おかえり!」
「ただいま、ルナ」

 ルナは俺を見るや否や、翼を開いて飛びついてきた。ルナが雛の頃は、頭や肩の上に乗っていたよな……と言っても、卵から生まれて直ぐに大人の体に成長してしまったが。何だかフィッツ町での生活が懐かしいな……。

「ボリンガー様、お帰りなさいませ!」
「ただいま。アリス、セシリア」

 ラドフォード姉妹は元気に挨拶した。奴隷市に居た時は人生を諦めきった表情をしていたが、今ではすっかり明るさを取り戻している。これが本来のラドフォード姉妹なのだろう。これからも俺が彼女達を支えなければならないな。

「ボリンガー様! 今日の夕飯は何ですか?」
「アリスは何が食べたいんだい?」
「私は昨日のレストランでステーキが食べたいです!」
「そうか。それじゃ今日も宴をしよう!」
「やった! ボリンガー様、ありがとうございます!」
「どういたしまして」
「サシャ、食事の前に私の背中を流してくれないかしら……?」

 部屋には幼い姉妹も居るのに、魔族は随分大胆なんだな。アリスとセシリアは恥ずかしそうにルナに抱きつくと、ルナは天使の様な笑みを浮かべて二人の頭を撫でた。やはりルナは誰よりも美しい。俺はルナが好きなんだ……。

 クーデルカと共に浴室に入り、石鹸を付けたタオルで彼女の体を丁寧に洗う。クーデルカは俺の首に手を回し、俺の頬に何度も接吻をした。恥ずかしすぎて彼女の顔を見る事すら出来ない。

「サシャ。他の女ばかり見ていたらだめよ。サシャは私のものなんだから」
「クーデルカ……」

 クーデルカは俺の顔を自分の胸に引き寄せると、俺の顔は彼女の豊かな谷間に埋まった。信じられない程柔らかくて暖かい。ずっとこうしていたいが、女性経験がない俺には恥ずかしすぎる。それからクーデルカの体を丁寧に洗い流すと、彼女は満足そうに俺の頭を撫でた。俺はルナの事も好きだが、クーデルカの事も好きなんだ。仲間として好きなのだろうか。それとも異性として好きなのだろうか……?

「私はあたなのもの。サシャの好きにしていいのよ」

 クーデルカは俺の手を握ると、自分の胸に押し当てた。手に余る程の豊かな触れると、俺は恥ずかしさのあまり、手を振りほどいてしまった。女性から体を許してくれているのに、相手の体に触れないのは失礼になるのではないだろうか。一度も女性と交際した事も無い俺には、こういう時にどうすれば良いのかわからない。

「クーデルカ……俺は先に出ているからね」
「馬鹿……」

 逃げるように浴室から出ると、ルナは俺の胸に飛び込んできた。ルナと遊ぶ時間も作った方が良さそうだな。彼女はまだ生まれたばかりなんだし、魔物討伐をするだけではなく、この世界の事や常識を教える時間も必要だ。それに、ルナは魔物と戦うために生まれて来た訳ではない。もっと仲間を大切にしなければ……。
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