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第二章「王国を目指して」
第六十六話「大広間の先」
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室内に入ると、心地良い魔力と空気が充満していた。暖かい魔力が蔓延しており、大広間とは雰囲気が大きく異る。広い室内には墓があり、まるで何かを封印するかの様に墓の前には剣が刺さっている。黒い金属から出来た大剣は俺を呼ぶかの様に魔力を放っている。
今日はこの場所で野営をする事にしよう。この先、ダンジョンがどれだけ長く続いているか分からない。休める場所で休んだ方が良いだろう。俺はアースウォールの魔法で小さな家を作った。
「師匠! 私は夕食の支度を始めますね!」
「ああ。頼むよ、クリスタル」
「お任せ下さい!」
クリスタルは夕食の支度を始めた。アイリーンとルナは剣の稽古をし、ゲルストナーとキングは墓を調べている。クーデルカは俺と共に室内の探索。
「サシャ、この墓は人間の物ではない。おそらく強い力を持った魔物の墓だろう」
「ゲルストナー。この魔力の感じは、私達魔族のものだと思うわ」
「確かに、クーデルカの魔力と良く似ているが、なぜこの様な場所に魔族の墓があるのだ……?」
「それは分からないけど、うかつに近づかない方が良いと思うの。墓からは強い魔力を感じるから」
「それが良さそうだな。今は体を休めよう」
ゲルストナーはひどく疲れた表情で言った。魔族の墓か。まるで俺を呼ぶように魔力を放ち続けているが、暫く様子を見る事にした。今の疲れ切った状態で、招待不明の墓に近づくのは危険だからな。
今日はブラックドラゴンとの戦闘に、大広間での戦闘。皆よく頑張った。すぐにでも体を休ませ、体力と魔力を回復させなければならないだろう。俺は大広間の戦闘で自分の弱さを思い知った。閉鎖的な空間ではアースランサーとアイアンメイデンしか攻撃の手段がない。二刀流で戦う事も出来るが、剣の技術や威力ならルナやアイリーンの方が勝る。早めに俺だけの戦い方を編み出さなければならないな……。
野外ではワイバーンと連携して、メテオやメテオストームを落とす事が出来るが、自分だけの力ではない。ワイバーンが居なくても、最高の威力の攻撃手段があれば良いのだが。
新しい魔法剣を開発するか。今は土のエンチャントを掛けた魔法剣を使っているが、土のエンチャントはあまり強力ではない。攻撃力だけを考えるなら、炎や雷が良いだろう。この機会にキングから魔法を教わってみようか。俺はキングに炎と雷の作り方を教えてもある事した。炎が出せるようになったら、一人でもメテオやメテオストームが撃てるからだ。
「キング。新しいエンチャントを作るために、雷と炎の出し方を教えてくれないかな?」
「ワカッタ……」
キングは静かに頷くと、両手に魔力を込めて、左手には炎を、右手には雷を作り出した。魔法の属性には波長がある。果たして人間の俺が、幻魔獣の固有魔法を習得出来るかは分からないが、試してみる価値はあるだろう。
今日はこの場所で野営をする事にしよう。この先、ダンジョンがどれだけ長く続いているか分からない。休める場所で休んだ方が良いだろう。俺はアースウォールの魔法で小さな家を作った。
「師匠! 私は夕食の支度を始めますね!」
「ああ。頼むよ、クリスタル」
「お任せ下さい!」
クリスタルは夕食の支度を始めた。アイリーンとルナは剣の稽古をし、ゲルストナーとキングは墓を調べている。クーデルカは俺と共に室内の探索。
「サシャ、この墓は人間の物ではない。おそらく強い力を持った魔物の墓だろう」
「ゲルストナー。この魔力の感じは、私達魔族のものだと思うわ」
「確かに、クーデルカの魔力と良く似ているが、なぜこの様な場所に魔族の墓があるのだ……?」
「それは分からないけど、うかつに近づかない方が良いと思うの。墓からは強い魔力を感じるから」
「それが良さそうだな。今は体を休めよう」
ゲルストナーはひどく疲れた表情で言った。魔族の墓か。まるで俺を呼ぶように魔力を放ち続けているが、暫く様子を見る事にした。今の疲れ切った状態で、招待不明の墓に近づくのは危険だからな。
今日はブラックドラゴンとの戦闘に、大広間での戦闘。皆よく頑張った。すぐにでも体を休ませ、体力と魔力を回復させなければならないだろう。俺は大広間の戦闘で自分の弱さを思い知った。閉鎖的な空間ではアースランサーとアイアンメイデンしか攻撃の手段がない。二刀流で戦う事も出来るが、剣の技術や威力ならルナやアイリーンの方が勝る。早めに俺だけの戦い方を編み出さなければならないな……。
野外ではワイバーンと連携して、メテオやメテオストームを落とす事が出来るが、自分だけの力ではない。ワイバーンが居なくても、最高の威力の攻撃手段があれば良いのだが。
新しい魔法剣を開発するか。今は土のエンチャントを掛けた魔法剣を使っているが、土のエンチャントはあまり強力ではない。攻撃力だけを考えるなら、炎や雷が良いだろう。この機会にキングから魔法を教わってみようか。俺はキングに炎と雷の作り方を教えてもある事した。炎が出せるようになったら、一人でもメテオやメテオストームが撃てるからだ。
「キング。新しいエンチャントを作るために、雷と炎の出し方を教えてくれないかな?」
「ワカッタ……」
キングは静かに頷くと、両手に魔力を込めて、左手には炎を、右手には雷を作り出した。魔法の属性には波長がある。果たして人間の俺が、幻魔獣の固有魔法を習得出来るかは分からないが、試してみる価値はあるだろう。
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