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第三章「魔王討伐編」
第百二十三話「魔王城の闇」
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私達は魔王城前で体力と魔力を完璧に回復させた。
「よし、そろそろ魔王城に入るか。だが、全滅を防ぐためにも、全員では入らない方がいいな。ワイバーンは体が大きすぎて入れないだろう。外で待ってもらうしかねぇ」
エドガーは装備の点検をしながら魔王城の方を向いた。
「そうですね。全滅の可能性を考えると、半数は城の前で待機してた方がいいでしょう……」
全滅。そんな事あり得るのかしら。私はただ待っているつもりはないわ。
「私は行くわよ」
「私も!」
私とルナは一刻でも早くサシャに会いたい。待っていられる訳がないでしょう……。
「そうだな。二人には来てもらおうか。俺と三人で行こう。アルベルトとシャルロッテはワイバーンと一緒に魔王城近辺の安全を確保してくれ、俺達が戻ってきた時、魔王城の前で敵に待ち伏せされたら面倒だからな」
私とルナ、それにエドガーがサシャ達と合流するために魔王城に入る事が決まった。合流する前に魔王と鉢合わせなければいいけど。
「わかりました。ルナもクーデルカも気をつけて」
私達はすぐに魔王に入城した。
〈魔王城内〉
魔王城は暗くて陰湿な雰囲気がする。こんな場所に私のサシャが転送されたのね……。腹が立つわ。エドガーとルナは魔王城に入った瞬間に武器を抜いた。私は右手で「アイスロッド」を構えている。杖には予め魔力を溜めておいた。狭い室内ではアイシクルレインは使えない。私の役割は、ヒールで仲間を回復させて、マジックドレインで敵の魔力を吸収して弱らせる事。
攻撃に関してはアイスフューリーが使い勝手は良いけれど、敵と仲間が乱戦している状況では使いづらい範囲魔法。勿論、単発でアイスフューリーを飛ばす事も出来るけれど、威力は下がってしまう。アイスフューリーは本来、複数の圧縮された円盤状の氷を飛ばして一度で莫大なダメージを叩き込むま魔法。この魔法が真価を発揮するのは、魔力を最大限までに込めて無数の氷の円盤を作り出した時。
「クーデルカ……気をつけるんだぞ。敵はどこから現れるかわからない」
「ええ、わかっているわ」
それにしても、城の中の不気味な魔力は、外に居た時とは比べ物にならない程強い。魔王の魔力が強すぎて城の中に居るサシャの魔力が伝わってこない。困ったわね……。
「城の中を隅々まで探すしかないだろう。だが、転送された場所はある程度見当が付く。この城の中で一番劣悪な場所に飛ばされたに違いない」
私達は手始めに城の一階部の探索を始めた。城に入ってすぐに大きな広間があって、広間には不気味な鎧が置かれている。魔王の装備かしら。広間の中には人間の死体が放置されている。魔王討伐に来た人間かしら。それとも魔王の手下かしら。死体からは魔力が流れ出ている。私は放置されている死体から流れ出る魔力をマジックドレインで回収した。
「それにしても、クーデルカのその魔法は便利だよな……羨ましいぜ!」
エドガーは一部始終を見て唸った。
「この魔法は魔族しか使えない技、サシャも使えるのよ」
「そうだな。サシャはデュラハンの力を授かった男だ。魔族のデュラハンが使える技なら全て使えるだろう。それから、二人とも、サシャの事は心配しなくても良いぞ。あいつは簡単にやられるような男ではない」
そうね。私のサシャが負ける訳ないわ。サシャが私を残して死ぬ訳がない……。私は早く魔王を倒してサシャとの生活を再開させたい。それが人生の目標。サシャさえ居れば私は幸せだわ。私のサシャ……。私達がしばらく城の一階部を探索していると、地下へ続く階段を見つけた。地下……。私が殺された砦を思い出すわ。
「クーデルカ、ルナ。俺の推理ではサシャは地下の中でも一番強力な魔物が守っている場所に転移されたに違いない。上の階を探索する前に地下に潜るぞ」
エドガーは先頭に立って地下へ続く階段を下りた。陣形はエドガーとルナが前列で私が後列。後ろからの奇襲に気をつける必要がありそうね。
階段を下りると、そこは大きく開けた空間になっていた。地下なのに随分立派に作られているみたい。石で造られた祭壇が置かれており、祭壇の周りにはミイラ化した人間が祭壇に両手を向けた状態で椅子に座っている。
この場所で魔王が召喚されたのかもしれない。祭壇の周りにはミイラ化した人間が十人以上座っている。複数人で魔力を注いで召喚したのね。死体からは魔力の欠片も感じられない。全ての魔力を魔王のために注げて死んだ様ね……。
「ここで魔王が召喚されたみたいだな」
「そうみたいね」
エドガーはミイラ化した死体を調べている。だけど……これだけの人数で魔王を召喚したのかしら、いえ、そんな事は無いはず。どこかに召喚士が隠れているんじゃないかしら。私達が祭壇の付近を調べていると、大広間に繋がる扉が静かに開いた……。
「ルナ! クーデルカ! 構えろ!」
エドガーとルナは扉に向けて剣を構えてた。ついに敵のお出ましね。私は右手に持っている杖に魔力を溜めた。
「よし、そろそろ魔王城に入るか。だが、全滅を防ぐためにも、全員では入らない方がいいな。ワイバーンは体が大きすぎて入れないだろう。外で待ってもらうしかねぇ」
エドガーは装備の点検をしながら魔王城の方を向いた。
「そうですね。全滅の可能性を考えると、半数は城の前で待機してた方がいいでしょう……」
全滅。そんな事あり得るのかしら。私はただ待っているつもりはないわ。
「私は行くわよ」
「私も!」
私とルナは一刻でも早くサシャに会いたい。待っていられる訳がないでしょう……。
「そうだな。二人には来てもらおうか。俺と三人で行こう。アルベルトとシャルロッテはワイバーンと一緒に魔王城近辺の安全を確保してくれ、俺達が戻ってきた時、魔王城の前で敵に待ち伏せされたら面倒だからな」
私とルナ、それにエドガーがサシャ達と合流するために魔王城に入る事が決まった。合流する前に魔王と鉢合わせなければいいけど。
「わかりました。ルナもクーデルカも気をつけて」
私達はすぐに魔王に入城した。
〈魔王城内〉
魔王城は暗くて陰湿な雰囲気がする。こんな場所に私のサシャが転送されたのね……。腹が立つわ。エドガーとルナは魔王城に入った瞬間に武器を抜いた。私は右手で「アイスロッド」を構えている。杖には予め魔力を溜めておいた。狭い室内ではアイシクルレインは使えない。私の役割は、ヒールで仲間を回復させて、マジックドレインで敵の魔力を吸収して弱らせる事。
攻撃に関してはアイスフューリーが使い勝手は良いけれど、敵と仲間が乱戦している状況では使いづらい範囲魔法。勿論、単発でアイスフューリーを飛ばす事も出来るけれど、威力は下がってしまう。アイスフューリーは本来、複数の圧縮された円盤状の氷を飛ばして一度で莫大なダメージを叩き込むま魔法。この魔法が真価を発揮するのは、魔力を最大限までに込めて無数の氷の円盤を作り出した時。
「クーデルカ……気をつけるんだぞ。敵はどこから現れるかわからない」
「ええ、わかっているわ」
それにしても、城の中の不気味な魔力は、外に居た時とは比べ物にならない程強い。魔王の魔力が強すぎて城の中に居るサシャの魔力が伝わってこない。困ったわね……。
「城の中を隅々まで探すしかないだろう。だが、転送された場所はある程度見当が付く。この城の中で一番劣悪な場所に飛ばされたに違いない」
私達は手始めに城の一階部の探索を始めた。城に入ってすぐに大きな広間があって、広間には不気味な鎧が置かれている。魔王の装備かしら。広間の中には人間の死体が放置されている。魔王討伐に来た人間かしら。それとも魔王の手下かしら。死体からは魔力が流れ出ている。私は放置されている死体から流れ出る魔力をマジックドレインで回収した。
「それにしても、クーデルカのその魔法は便利だよな……羨ましいぜ!」
エドガーは一部始終を見て唸った。
「この魔法は魔族しか使えない技、サシャも使えるのよ」
「そうだな。サシャはデュラハンの力を授かった男だ。魔族のデュラハンが使える技なら全て使えるだろう。それから、二人とも、サシャの事は心配しなくても良いぞ。あいつは簡単にやられるような男ではない」
そうね。私のサシャが負ける訳ないわ。サシャが私を残して死ぬ訳がない……。私は早く魔王を倒してサシャとの生活を再開させたい。それが人生の目標。サシャさえ居れば私は幸せだわ。私のサシャ……。私達がしばらく城の一階部を探索していると、地下へ続く階段を見つけた。地下……。私が殺された砦を思い出すわ。
「クーデルカ、ルナ。俺の推理ではサシャは地下の中でも一番強力な魔物が守っている場所に転移されたに違いない。上の階を探索する前に地下に潜るぞ」
エドガーは先頭に立って地下へ続く階段を下りた。陣形はエドガーとルナが前列で私が後列。後ろからの奇襲に気をつける必要がありそうね。
階段を下りると、そこは大きく開けた空間になっていた。地下なのに随分立派に作られているみたい。石で造られた祭壇が置かれており、祭壇の周りにはミイラ化した人間が祭壇に両手を向けた状態で椅子に座っている。
この場所で魔王が召喚されたのかもしれない。祭壇の周りにはミイラ化した人間が十人以上座っている。複数人で魔力を注いで召喚したのね。死体からは魔力の欠片も感じられない。全ての魔力を魔王のために注げて死んだ様ね……。
「ここで魔王が召喚されたみたいだな」
「そうみたいね」
エドガーはミイラ化した死体を調べている。だけど……これだけの人数で魔王を召喚したのかしら、いえ、そんな事は無いはず。どこかに召喚士が隠れているんじゃないかしら。私達が祭壇の付近を調べていると、大広間に繋がる扉が静かに開いた……。
「ルナ! クーデルカ! 構えろ!」
エドガーとルナは扉に向けて剣を構えてた。ついに敵のお出ましね。私は右手に持っている杖に魔力を溜めた。
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