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第四章「騎士団編」
第百五十七話「復興のために」
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ルナとの試合が終わった後、ギルド区に向かうと、仲間達が力を合わせて崩壊した建物を立て直していた。ギルドの集会に使われる建物なども、かなりの割合で崩壊しており、修復にはしばらく時間がかかりそうだ。俺とシルフとシャーロットとガーディアンが現場に着くと、先に作業していた仲間は驚いて駆けつけてきた。
「サシャ! 後ろに居るの誰なの?」
「師匠! もしかしてガーディアンですか? ついに師匠もガーディアンの召喚に成功したのですね!」
「ガーディアン? 召喚獣なの? あたしは知らないの……」
「アイリーン、ガーディアンは魔力で作り上げる召喚獣なんだよ」
「師匠が無から召喚に成功するとは! しかも人型って、かなり難しいはずですよ……」
キングはガーディアンをまじまじと見ている。クリスタルの肩の上に乗っていたガーゴイルは、クリスタルから飛び立ってガーディアンの肩の上に乗った。ガーゴイルはガーディアンの事を気に入ったようだ。召喚獣同士、仲が良いのは良い事だな。
さて、早速ギルド区の修復を手伝うとしよう。現場を指揮しているのはゲルストナーだ。ゲルストナーは、魔王軍との戦いで指揮を執って以来、率先して兵士や市民に指示をするようになった。それだけアルテミシアの人々からゲルストナーが信頼されているのだろう。今のゲルストナーは聖戦士としての地位もあり、兵士には直接命令できる権利がある。
「ゲルストナー! 俺達は何をしたら良いかな?」
「そうだな……サシャは瓦礫を撤去してくれないかな。撤去といってもヘルファイアで燃やしてくれればいい。大量に散乱する瓦礫を運び出して町の外に捨てるのはかなり大変だからな」
「分かったよ! 瓦礫を片っ端から燃やせばいいんだね」
「ああ、そうだ。町の人に声を掛けて燃やしてほしい物が無いか聞いて回ってくれないかな。一応許可は貰わなければならない」
今日はギルド区で崩壊した建物の撤去をする事にした。どうやら破壊された建物は一度全て燃やしてしまってから立て直した方が早いらしい。損壊の個所が少ない建物は修復の魔法で簡単に直す事が出来るらしいが、ひどく建物が損壊している建物は、一度更地にしてから再度作り直すのが普通らしい。
俺とシルフとシャーロット、それからガーディアンはギルド区を回って損壊が激しい建物を燃やして歩いた。といっても燃やすのは俺の役目だが。建物を燃やすには、必要な物を運び出してから燃やさなければならない。これが結構手間だ。全て魔法で片づけてしまえるなら簡単だろうが、必要な物を運び出す作業は基本的に手作業だ。俺はガーディアンと共に、建物内に残る貴重な物を運び出したり、町の人の話を聞いて自分達が出来る事を手伝った。
シルフとシャーロットは基本的にはする事は無いが、ギルド区を回って住民に対して励ましの言葉を掛けた。今日も俺達は日が暮れるまでひたすら作業をし続けた。長い時間、ガーディアンと共に作業をしていて分かったが、知能は結構高い様だ。簡単な命令ならすぐに理解し、素早く行動してくれる。剣士として召喚したからか、力も強くフットワークも軽い。便利な仲間が出来たな……。
「サシャ! そろそろ戻ろうよ!」
俺達が瓦礫や建物を燃やして回っていると、先に作業を終えた仲間達が俺達を迎えに来た。
「そうだね、そろそろ戻ろうか」
今日の作業はここまでにした。日が暮れてから火を扱うのは危険だからな。それに働きすぎるのは良くない。明日からのエミリアの魔法の授業のためにも、魔力を使いすぎてはいけないだろう。俺は当分の間は、町の復興を手伝うよりもエミリアの魔法授業に力を入れる事にした。なぜならこれは俺にしか出来ない事だと思ったからだ。
そもそも、俺達は復興を手伝う義務も義理もない。だが、人としてこの町を見捨てて、そそくさと自分達の本拠地を作り始める事は出来ない。エミリアの魔法の授業と並行して、時間が余った時にのみ復興を手伝うとしよう。
今の俺の優先順位はエミリアを育てる事。魔法を教えるだけではなく、人に心を開く事の出来ないエミリアにはもう少し精神的な面で教えなければならない事もありそうだ。陛下からもエミリアの事を任されているからな……。
「サシャ! 帰ろう!」
ルナが久しぶりに俺の背中に飛び乗ってきた。
「ルナ! こうするのも久しぶりだね。小さい頃よく俺の肩の上に乗ってたよね」
「うん! 大人になってからは乗るなって言われてたけど……今日は久しぶりにね……」
「そうだね、帰って美味しいご飯でも食べようか!」
俺達は皆で仲良く城に戻った。サイクロプスとワイバーンは町の外で自由に休んでいる。ワイバーンは基本的に自然の中に居るのが好きだ。隠れている魔物を見つけ出して食べるのがワイバーンの趣味だからな。まぁ、生き物として当然か。俺はユニコーンを中庭に戻してから大広間に向かった……。
「サシャ! 後ろに居るの誰なの?」
「師匠! もしかしてガーディアンですか? ついに師匠もガーディアンの召喚に成功したのですね!」
「ガーディアン? 召喚獣なの? あたしは知らないの……」
「アイリーン、ガーディアンは魔力で作り上げる召喚獣なんだよ」
「師匠が無から召喚に成功するとは! しかも人型って、かなり難しいはずですよ……」
キングはガーディアンをまじまじと見ている。クリスタルの肩の上に乗っていたガーゴイルは、クリスタルから飛び立ってガーディアンの肩の上に乗った。ガーゴイルはガーディアンの事を気に入ったようだ。召喚獣同士、仲が良いのは良い事だな。
さて、早速ギルド区の修復を手伝うとしよう。現場を指揮しているのはゲルストナーだ。ゲルストナーは、魔王軍との戦いで指揮を執って以来、率先して兵士や市民に指示をするようになった。それだけアルテミシアの人々からゲルストナーが信頼されているのだろう。今のゲルストナーは聖戦士としての地位もあり、兵士には直接命令できる権利がある。
「ゲルストナー! 俺達は何をしたら良いかな?」
「そうだな……サシャは瓦礫を撤去してくれないかな。撤去といってもヘルファイアで燃やしてくれればいい。大量に散乱する瓦礫を運び出して町の外に捨てるのはかなり大変だからな」
「分かったよ! 瓦礫を片っ端から燃やせばいいんだね」
「ああ、そうだ。町の人に声を掛けて燃やしてほしい物が無いか聞いて回ってくれないかな。一応許可は貰わなければならない」
今日はギルド区で崩壊した建物の撤去をする事にした。どうやら破壊された建物は一度全て燃やしてしまってから立て直した方が早いらしい。損壊の個所が少ない建物は修復の魔法で簡単に直す事が出来るらしいが、ひどく建物が損壊している建物は、一度更地にしてから再度作り直すのが普通らしい。
俺とシルフとシャーロット、それからガーディアンはギルド区を回って損壊が激しい建物を燃やして歩いた。といっても燃やすのは俺の役目だが。建物を燃やすには、必要な物を運び出してから燃やさなければならない。これが結構手間だ。全て魔法で片づけてしまえるなら簡単だろうが、必要な物を運び出す作業は基本的に手作業だ。俺はガーディアンと共に、建物内に残る貴重な物を運び出したり、町の人の話を聞いて自分達が出来る事を手伝った。
シルフとシャーロットは基本的にはする事は無いが、ギルド区を回って住民に対して励ましの言葉を掛けた。今日も俺達は日が暮れるまでひたすら作業をし続けた。長い時間、ガーディアンと共に作業をしていて分かったが、知能は結構高い様だ。簡単な命令ならすぐに理解し、素早く行動してくれる。剣士として召喚したからか、力も強くフットワークも軽い。便利な仲間が出来たな……。
「サシャ! そろそろ戻ろうよ!」
俺達が瓦礫や建物を燃やして回っていると、先に作業を終えた仲間達が俺達を迎えに来た。
「そうだね、そろそろ戻ろうか」
今日の作業はここまでにした。日が暮れてから火を扱うのは危険だからな。それに働きすぎるのは良くない。明日からのエミリアの魔法の授業のためにも、魔力を使いすぎてはいけないだろう。俺は当分の間は、町の復興を手伝うよりもエミリアの魔法授業に力を入れる事にした。なぜならこれは俺にしか出来ない事だと思ったからだ。
そもそも、俺達は復興を手伝う義務も義理もない。だが、人としてこの町を見捨てて、そそくさと自分達の本拠地を作り始める事は出来ない。エミリアの魔法の授業と並行して、時間が余った時にのみ復興を手伝うとしよう。
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「サシャ! 帰ろう!」
ルナが久しぶりに俺の背中に飛び乗ってきた。
「ルナ! こうするのも久しぶりだね。小さい頃よく俺の肩の上に乗ってたよね」
「うん! 大人になってからは乗るなって言われてたけど……今日は久しぶりにね……」
「そうだね、帰って美味しいご飯でも食べようか!」
俺達は皆で仲良く城に戻った。サイクロプスとワイバーンは町の外で自由に休んでいる。ワイバーンは基本的に自然の中に居るのが好きだ。隠れている魔物を見つけ出して食べるのがワイバーンの趣味だからな。まぁ、生き物として当然か。俺はユニコーンを中庭に戻してから大広間に向かった……。
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