好感度が100%超えた魔物を人間化&武器化する加護がチートすぎるので、魔物娘を集めてハーレムパーティーを作ろうと思う

花京院 光

文字の大きさ
44 / 71
第一章「冒険者編」

第四十四話「酒呑童子と共にゴブリンロードとの戦いに勝利を収め、王都までの旅を再開しようと思う」

しおりを挟む
 遂にゴブリンロードとの決戦の時が来た。
 体長三メートルを超える、黒い鎧に身を包んだゴブリンの支配者。
 手にはクレイモアを持っており、通常のゴブリンよりも遥かに筋肉が発達している。
 緑色の肌には切り傷がいくつも付いており、酒呑童子と俺を交互に睨みつけている。

「酒呑童子、この戦いに勝利を収め、イステルでの生活を取り戻すんだ!」
「そうだな……ラインハルトが居れば今日はこいつに勝てそうな気がするぞ」

 巨大な棍棒を担いだ酒呑童子とゴブリンロードの対面に戦場が緊張に包まれた。
 オーガ達は冒険者と共にゴブリンを駆逐している。
 グレートゴブリンは衛兵を蹴散らし、イステルに向かって進行を続けている。
 イステルの市民も戦闘を支えるため、大量のポーションを配り歩いている。
 フローラは魔力が尽きたのか、マナポーションを貰って魔力を回復させている。

 まずは風の弓の武器化を解除しよう。

「レーネ・封印解除」

 レーネをウィンドホースの姿に戻し、フローラと合流して貰う。
 フローラはレーネの背に乗り、傷付いた者達を癒すために回復魔法を放った。
 金色の眩い魔力が夜の闇を晴らし、戦場を美しく照らし上げる。

「ではゆくぞ」

 ゴブリンロードが呟くと、俺は黒竜刀を引き抜いて炎を纏わせた。
 Bランクの魔物と戦うのはミノタウロス以来だ。
 あれから俺は魔法の練習を続け、魔力も鍛えて強くなっている筈。
 Bランクの魔物相手にどこまで俺の力が通用するか試したい。

 ゴブリンロードがクレイモアで垂直切りを放つと、俺は瞬時に敵の攻撃を受けた。
 流石に人間の俺ではゴブリンロードの一撃を受け切る事は出来ないのだろう。
 圧倒的に筋力が不足しているのだ。

 ゴブリンロードが力ずくでクレイモアを振り下ろすと、敵の剣が黒竜刀を押した。
 クレイモアが妖狐の魔装を切り裂くと、全身から汗が噴き出した。

「よくもラインハルトを……!」

 酒呑童子が棍棒でゴブリンロードの背中を打つ。
 ゴブリンロードの鎧が肉体を守り、酒呑童子の一撃は殆ど効果が無かった様だ。
 なんと防御力の高い鎧だろうか。

 俺の魔装は魔力回復速度と魔法防御力を上昇させる効果がある。
 クレイモアの一撃に耐え切れず、肩の部分が破壊されている。

 しかし、妖狐の魔装はまるで生き物の様に再び俺の肉体を覆った。
 破壊されても自動的に再生する力を持っているのだろう。

『ラインハルトや、わらわは防御力が高い方じゃが、そう何度も攻撃を受けてやれぬ。魔装の再生にも限界がある様じゃ。一度再生しただけでわらわは大幅に魔力を失ってしもうたぞ』
『なるべく攻撃を直撃しない様に気を付けるよ』

 酒呑童子がゴブリンロードの顔面を殴りつけた。
 強烈な一撃を喰らったゴブリンロードが膝を着くと、俺はすかさず敵の間合いに入った。

 黒竜刀を握り締め、水平に刀を走らせる。
 炎を纏った黒い刃がゴブリンロードの足を切り裂いた。
 まるでバターでも切ったかの様な手ごたえだ。
 驚異的な切れ味に感動を覚えながらも、左手をゴブリンロードに向ける。

「ソーンバインド!」

 瞬時にゴブリンロードの両足に茨を絡みつける。
 やはりアナスタシアの得意魔法は使い勝手が良い。
 そして左手を上空に掲げる。

「ロックストライク!」

 上空に大岩を作り上げ、ゴブリンロードの頭上から降らせる。
 一体のグレートゴブリンが大岩に対し、ファイアボールを放った。
 炎の球が大岩を吹き飛ばし、ゴブリンロードは直撃を回避した。

 生き残ったグレートゴブリンの数は九体程だろうか。
 ゴブリンは既に五十体を下回っている。

 今回の戦闘で重傷を負った冒険者も居る様だ。
 大量の血を流しながら地面に倒れる者も居る。

 死者がまだ出ていないのは、人間の代わりにオーガが攻撃を受けているからだろう。
 体の丈夫なオーガが率先して敵の攻撃を受け、冒険者がサポートしている。
 人間と魔物の友情に心を打たれながらも、目の前の死闘に意識を集中させる。

 酒呑童子が右手を上空に掲げると、雷雲が発生した。
 サンダーボルトの魔法を使用するつもりなのだろう。

 ゴブリンロードも固有魔法を放つために、左手に魔力を溜めた。
 慌ててゴブリンロードの背後に回り、アキレス腱を切る。

「サンダーボルト!」

 俺の攻撃に合わせ、酒呑童子が雷撃を落とした。
 同時にゴブリンロードも炎の嵐を作り上げた。

「ファイアストーム!」

 雷撃がゴブリンロードの右肩に落ち、ゴブリンロードはクレイモアを落とした。
 ゴブリンロードが放った炎が酒呑童子の肉体を包み込む。
 酒呑童子は炎の包まれながらも、棍棒を振り回してゴブリンロードの腹部を強打。

「酒呑童子! まずは炎を消せ!」
「俺はここで死んでも構わない……! ラインハルト! もし俺が命を落とせば、その時はオーガ達を頼む!」
「馬鹿な事を言うな! すぐに正門に向かって水の魔法を受けるんだ!」

 ゴブリンロードが酒呑童子の足首に喰らい付いた。
 このままでは正門に向かうどころではない。
 酒呑童子はこのまま炎に焼かれて命を落とすのだろうか……。

 視界に酒呑童子のステータスが映っている。

『Lv.63 Bランク・酒呑童子 好感度:90%』

 共に酒を飲み、語り合い、心から信頼し合たからか、好感度が大幅に上昇している。
 爆発的な炎が酒呑童子の衣服を燃やす。

 酒呑童子の裸体があらわになると、彼は慌てて体を隠した。
 隠しきれない豊かな胸が露わになり、酒呑童子は炎に耐えながら俺を見降ろした。

「見ないでくれ……! 俺は……いや……あたしは女なんだ……!」
「え……? 酒呑童子が女?」
「醜いだろう? こんなに体が大きく、男よりも筋肉が発達したあたしの体が恐ろしいだろう? あたしは男として育てられた。ずっと自分の性別を隠してきた……女としての生き方なんて忘れていた……」
「俺は君が醜いなんて思わないよ。酒呑童子、俺の仲間になってくれ!」
「あたしを仲間に……?」

 不思議な事に、酒呑童子の皮膚は燃えてもすぐに再生を始める。
 オーガ系の魔物は自然回復速度が高いと聞いた事がある。

「そうだ! 君は今までオーガを守るためにゴブリンロードと戦い続けてきた……! この戦いに勝利を収め、俺達と共に旅をしよう! これからは人間の女として生きるんだ……!」

 手下のオーガは全て人間になる事を望んだが、酒呑童子だけは人間化を望まなかった。
 それは人間になれば隠していた性別がバレると分かっていたからだろう。

「人間とオーガの間に生まれた醜いあたしが……本物の人間に……?」
「そうだ! だから俺を信じてくれ! 人間になりたいと願ってくれ! 俺が君を封印する!」
「あたしは……こんな戦いを終わらせて人間になりたい!」

 瞬間、酒呑童子のステータスが強く輝いた。

『Lv.63 Bランク・酒呑童子 好感度:100%』

「君の名は……ギレーヌ!」

 命名した瞬間、酒呑童子の体が雷光のごとく輝きを放った。
 光の中から豊満な肉体をした褐色の女性が姿を現した。
 身長百七十センチ程、長く伸びた赤髪に、ルビー色の瞳。
 外見の年齢は二十歳程だろう。

 ゴブリンロードがギレーヌの姿に見とれた瞬間、俺は彼女の手を握った。

「ギレーヌ・武装!」

 瞬間、ギレーヌの体が光り輝き、巨大なハンマーに変化した。
 これが武器化した酒呑童子か……。
 赤い金属から出来た、強い雷の魔力を秘める武器。

『ラインハルト! イステルを襲い続けたゴブリンロードにとどめを刺せ!』

 脳内にギレーヌの言葉が響くと、俺は巨大なハンマーを持ち上げた。
 不思議な事に重量は感じない。
 ゴブリンロードが恐れおののいた表情を浮かべた瞬間、全力でハンマーを振り下ろした。

 ゴブリンロードの顔面を強打した刹那、敵の体に雷が落ちた。
 この武器は攻撃した対象に雷撃を落とす効果があるのだろう。

 ゴブリンロードの肉体が爆発し、肉片が周囲に飛び散った。
 俺達の勝利だ……。

 敗北を悟ったグレートゴブリン達が一斉に退散を始めた。

『ラインハルト、私を元の姿に戻すのだ』
「わかった。エリカ・封印解除!」

 瞬間、体長五メートルを超えるブラックドラゴンが現れた。
 エリカは逃げ出すグレートゴブリンをおもむろに掴み、敵の体に喰らい付いた。

 可哀そうに……。
 これではグレートゴブリンが逃げ切れる訳もない。

 冒険者と衛兵はブラックドラゴンの登場に狼狽しながらも、歓喜の声を上げた。

「シュヴァルツ様がゴブリンロードを仕留めたぞ!」

 誰かが叫ぶと、俺は戦いの終わりを実感した。
 イステルに戻って宴でも開こう。
 酒呑童子とオーガをイステルに招き入れ、盛大に勝利を祝おう……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』

チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。 その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。 「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」 そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!? のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

辻ヒーラー、謎のもふもふを拾う。社畜俺、ダンジョンから出てきたソレに懐かれたので配信をはじめます。

月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
 ブラック企業で働く社畜の辻風ハヤテは、ある日超人気ダンジョン配信者のひかるんがイレギュラーモンスターに襲われているところに遭遇する。  ひかるんに辻ヒールをして助けたハヤテは、偶然にもひかるんの配信に顔が映り込んでしまう。  ひかるんを助けた英雄であるハヤテは、辻ヒールのおじさんとして有名になってしまう。  ダンジョンから帰宅したハヤテは、後ろから謎のもふもふがついてきていることに気づく。  なんと、謎のもふもふの正体はダンジョンから出てきたモンスターだった。  もふもふは怪我をしていて、ハヤテに助けを求めてきた。  もふもふの怪我を治すと、懐いてきたので飼うことに。  モンスターをペットにしている動画を配信するハヤテ。  なんとペット動画に自分の顔が映り込んでしまう。  顔バレしたことで、世間に辻ヒールのおじさんだとバレてしまい……。  辻ヒールのおじさんがペット動画を出しているということで、またたくまに動画はバズっていくのだった。 他のサイトにも掲載 なろう日間1位 カクヨムブクマ7000  

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

処理中です...