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31.ザルビア観光、腫れ物に触っちまった!
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とうとうザルビアの観光も今日で最後となった。私等は明日の朝に出立する。
その前にあることをクロードにお願いした。
「トーカ!待たせたな」
『無理ゆうてすまんな。どうしても、気になってな・・。向うは大丈夫か?』
「大丈夫だが・・私は余り気が進まないがな。それにベルナール殿も会いたくないのでは?」
ベルさんにそう言うクロード。
「問題ない。私はトーカ殿の警護人だ」
「がぁー!モンキー娘。何で最終日に、わざわざ腫れ物に触りに行くんだよ!」
『聞いてしもた以上、気になるやん。さっぱりして帰りたい思うんは、私の性分や、諦め』
「それでいつも迷惑かけられるのは、俺なんだけどな!!」
ぶちぶち言うマルクスをスル―して、クロードに目的の場所に案内してもらう。
***
「そんな振りでは、剣が泣くぞ」
「ヤァー!!」
「まだまだ。力が甘い!」
案内される前方から段々と勇ましい声やカーン、キーンなどと剣がぶつかる音が聞こえ出した。
そう、私が案内をお願いしたのは、騎士達の訓練所だ。というより、そこにいるであろう目的の男なのだが。
私等が来てザワザワする訓練所内に、一等目立つその男がいた。
ギルスさんがそいつを呼びに行く。
「・・・」
ギルスさんに呼ばれて来た男はここの隊長だろう人間と一緒に来た。そして無言で私を睨む。
想定内の反応にニヤッと笑う。
『この前は悪かったな。そう睨まんといて』
「・・・俺に何の用だ、小娘」
「ガント!」
クロードが、諌めるようにその男の名を呼ぶ。
『あんた自身、小娘に遺恨が残ってるんちゃうかなと思って寄ってみた。案の定で笑うわ』
「くっ!」
他の騎士にも目をやる。うん、遺恨が残ってる顔やな。
昨日ババチビリと会話してると、初めて会った時の話になった。それによると、あの戦いでガントも含めこいつ等の隊は皆からかなり揶揄されたと…。だから、ガント達にとって汚点になったと説明を受けた。因みにあの戦いで指揮を取っていたババチビリも、その揶揄された中の一人なのだが、私と言う人物と接して、遺恨も薄れたと言ってくれた。実際は違う感情が芽生えたというべきだろうが…。
そこで、せっかくザルビアに来てるんやから、その遺恨を無くして帰ろうと思ったわけだ。
目の前のガントにビシッと言うてやる。
『私が此処に来た用事は、あんた・・嫌、あんた等と、戦いたいなと思ってな』
そう言って着ていたドレスをばさりと脱いだ。
「///!!」
「がぁー・・、やっぱりそう来たかー!!」
私のいで立ちを見て、頭を抱えるマルクス。
それ以外は、皆驚きの顔をしてた。
男物のシャツとズボン。完璧な喧嘩準備である。
「はっ、面白い!小娘、今すぐできるみたいだな!」
『勿論や。何人でも相手になるで。なんなら、睨んで見てるここ全員でかかって来てもええで』
「っく!その自信、木っ端みじんにしてくれるわ!!」
『但し、素手で頼むわ。幾ら何でも模擬剣で全員とやったら、骨折だけじゃすまなさそうやし、そっちがな』
「なめてやがる!」
ガントの後ろにいた男がそう言うと全員が、あぁと肯定の返事をしたのが分かった。
クロードとギルスさんが、目の前のガント達を諌めるも、煽った私に対してその怒りは収まらずで、収拾不可能な感じやった。
目の前の隊長が、怒りの目で私に聞いてくる。
「誰に喧嘩を売ったか分かっているのか?!」
『ババチビリから聞いて知ってる。首切りガント隊やろ。元傭兵上がりの隊で、容赦ない戦い方で敵、味方からビビられてるって聞いた。それが何か?』
「知っていて、喧嘩を売ったのだから俺は止めぬぞ」
『ええで、そや隊長も加わり。まとめてやった方が遺恨残らんでええし、1人や2人増えても同じや』
「あっ、バカ猿!その隊長1人や2人の範疇じゃねーぞ!?何誘ってんだよ!!」
『おっ、それはいいこと聞いた。逆に加わってくれ。私としてはその方が楽しいし。どうする?』
そこにいた全員が声を揃えてこう言った。
「上等だ!!!」
早速、格技場にいた全員が私を取り囲む。
「名を名乗っておこう。俺は、ザルビア第四騎士団隊長グランだ」
『もう知ってるとは思うけど、私はトーカ。戦う前に1つ提案があるんやけどええかな?』
「何だ?今更1人づつ対戦を頼むと言うなよ。我らは、傭兵上がりで騎士道には程遠い。勝てばいいという戦い方をしてきた人間たちだ。多勢に無勢だろうが、お前から言ってきたことだぞ」
『誤解しんといてくれるか。何もやらへんとは言うてない。この戦いで私が勝ったら、お前等私の子分になれ。ほんで、言うこと聞かれへん奴は、騎士止めろ』
「「はあ?」」
全員間抜けな声が出た。
その前にあることをクロードにお願いした。
「トーカ!待たせたな」
『無理ゆうてすまんな。どうしても、気になってな・・。向うは大丈夫か?』
「大丈夫だが・・私は余り気が進まないがな。それにベルナール殿も会いたくないのでは?」
ベルさんにそう言うクロード。
「問題ない。私はトーカ殿の警護人だ」
「がぁー!モンキー娘。何で最終日に、わざわざ腫れ物に触りに行くんだよ!」
『聞いてしもた以上、気になるやん。さっぱりして帰りたい思うんは、私の性分や、諦め』
「それでいつも迷惑かけられるのは、俺なんだけどな!!」
ぶちぶち言うマルクスをスル―して、クロードに目的の場所に案内してもらう。
***
「そんな振りでは、剣が泣くぞ」
「ヤァー!!」
「まだまだ。力が甘い!」
案内される前方から段々と勇ましい声やカーン、キーンなどと剣がぶつかる音が聞こえ出した。
そう、私が案内をお願いしたのは、騎士達の訓練所だ。というより、そこにいるであろう目的の男なのだが。
私等が来てザワザワする訓練所内に、一等目立つその男がいた。
ギルスさんがそいつを呼びに行く。
「・・・」
ギルスさんに呼ばれて来た男はここの隊長だろう人間と一緒に来た。そして無言で私を睨む。
想定内の反応にニヤッと笑う。
『この前は悪かったな。そう睨まんといて』
「・・・俺に何の用だ、小娘」
「ガント!」
クロードが、諌めるようにその男の名を呼ぶ。
『あんた自身、小娘に遺恨が残ってるんちゃうかなと思って寄ってみた。案の定で笑うわ』
「くっ!」
他の騎士にも目をやる。うん、遺恨が残ってる顔やな。
昨日ババチビリと会話してると、初めて会った時の話になった。それによると、あの戦いでガントも含めこいつ等の隊は皆からかなり揶揄されたと…。だから、ガント達にとって汚点になったと説明を受けた。因みにあの戦いで指揮を取っていたババチビリも、その揶揄された中の一人なのだが、私と言う人物と接して、遺恨も薄れたと言ってくれた。実際は違う感情が芽生えたというべきだろうが…。
そこで、せっかくザルビアに来てるんやから、その遺恨を無くして帰ろうと思ったわけだ。
目の前のガントにビシッと言うてやる。
『私が此処に来た用事は、あんた・・嫌、あんた等と、戦いたいなと思ってな』
そう言って着ていたドレスをばさりと脱いだ。
「///!!」
「がぁー・・、やっぱりそう来たかー!!」
私のいで立ちを見て、頭を抱えるマルクス。
それ以外は、皆驚きの顔をしてた。
男物のシャツとズボン。完璧な喧嘩準備である。
「はっ、面白い!小娘、今すぐできるみたいだな!」
『勿論や。何人でも相手になるで。なんなら、睨んで見てるここ全員でかかって来てもええで』
「っく!その自信、木っ端みじんにしてくれるわ!!」
『但し、素手で頼むわ。幾ら何でも模擬剣で全員とやったら、骨折だけじゃすまなさそうやし、そっちがな』
「なめてやがる!」
ガントの後ろにいた男がそう言うと全員が、あぁと肯定の返事をしたのが分かった。
クロードとギルスさんが、目の前のガント達を諌めるも、煽った私に対してその怒りは収まらずで、収拾不可能な感じやった。
目の前の隊長が、怒りの目で私に聞いてくる。
「誰に喧嘩を売ったか分かっているのか?!」
『ババチビリから聞いて知ってる。首切りガント隊やろ。元傭兵上がりの隊で、容赦ない戦い方で敵、味方からビビられてるって聞いた。それが何か?』
「知っていて、喧嘩を売ったのだから俺は止めぬぞ」
『ええで、そや隊長も加わり。まとめてやった方が遺恨残らんでええし、1人や2人増えても同じや』
「あっ、バカ猿!その隊長1人や2人の範疇じゃねーぞ!?何誘ってんだよ!!」
『おっ、それはいいこと聞いた。逆に加わってくれ。私としてはその方が楽しいし。どうする?』
そこにいた全員が声を揃えてこう言った。
「上等だ!!!」
早速、格技場にいた全員が私を取り囲む。
「名を名乗っておこう。俺は、ザルビア第四騎士団隊長グランだ」
『もう知ってるとは思うけど、私はトーカ。戦う前に1つ提案があるんやけどええかな?』
「何だ?今更1人づつ対戦を頼むと言うなよ。我らは、傭兵上がりで騎士道には程遠い。勝てばいいという戦い方をしてきた人間たちだ。多勢に無勢だろうが、お前から言ってきたことだぞ」
『誤解しんといてくれるか。何もやらへんとは言うてない。この戦いで私が勝ったら、お前等私の子分になれ。ほんで、言うこと聞かれへん奴は、騎士止めろ』
「「はあ?」」
全員間抜けな声が出た。
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