ヤンキー・モンキー・ベイビー!

卯月うさぎ

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109.木で出来たち○この使い方

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「///ト・・トーカ殿っ!」
パン、パン、パン、パン・・・←行為中

「///バ、バ・・バカ猿っ!」
パン、パン、パン、パン・・・←行為中

「っつ、嬢ちゃんっ!」
パン、パン、パン、パン・・・←行為中

「///ト・・トーカっ!」
パン、パン、パン、パン・・・←行為中



誤解の無いよう言っておこう。



"安心て下さい。ヤってませんよ!"


沢山の部屋の扉を開けては、行為中の男女を確認する警護人達。恥も外聞もなく何故こんな事になっているかというと、それは30分程前に遡る・・・。


***


『うっひゃー!面白そうやな所やな!ウズウズするわっ!!』


機嫌が直ったバカ猿を連れて、"アトラクションエリア"に到着。

此処は、ベルナール達がバカ猿に男を見せつけようと思って、連れて来た場所だ。

だが思惑通りに行かないのが、このあんぽんたんだ。

そのエリアに入った途端、アトラクションを制覇しまくった。最初にやったパンチ力のアトラクションからアームレスリングのアトラクション・・・。男顔負けの腕力と俊敏性に、ベルナール達の眉間に皺が寄った。アトラクションの選定を間違えれば、自分達はアピールではなく自爆になると分かったのだ。必死にアピールできるアトラクションを探しまくるベルナール達。

此処で、ベルナール達は失敗する。


バカ猿は此処に入った瞬間こう言った。


"うっひゃー!面白そうやな所やな!ウズウズ・・・・するわっ!!"


最初からこいつは参加やる側に立って居た。決して観客みる側では無かった。

この食い違いで、警護する側と守られる側に隙が出来た。

バカ猿が、突然どっと歓声が上がったアトラクションに足が向く。慌ててグラン達と俺がバカ猿の後を追った。

その時、本当にほんの少しだ…自分の出来るアトラクション選定に気が行っていた番認定者達と俺達の間に隙間が出来たのは。その隙間に人の波が押し寄せて、ベルナール達と分断される。

そして、俺達も此処で判断を間違う。

人込みで思うように前に進めないベルナール達に気を取られ、俺等とバカ猿の間にも隙間が出来た。そこにまた人の波が押し寄せ、今度はバカ猿とも分断されるはめになった。

バカ猿の名を必死に呼ぶが雑踏の中に掻き消され、見る見る間にその姿は人込みに消えてしまった。


「やべぇ!グラン、そっちから見えるかっ?!!」
「こっちからは見えない。ガントはどうだ!」
「無理だ。あいつ、下から潜り込んで人の隙間をすいすい行ってやがる。人込みの何処にあいつが出てくるか見当がつかねぇ…ピョコピョコと、あいつはモグラかっ!ちっ、見失った!!」

「「・・・」」


この3人の中で一番背の高いガントでさえもバカ猿を見失ってしまった。
トーカが行ったであろうアトラクションに着くが見当たらねぇ。

そこへ漸くベルナール達が追いついた。トーカが居なくなったことを言うと、焦りだした番認定者達。ポポも完璧な魔術師の顔になった。 全員で他のアトラクションを手分けして探すが見つからず、あっという間に時間は過ぎた。


「嬢ちゃん、何処に居やがる!今すぐ返事しろ!!」


余り焦った様子を表に出さないジルが、動揺して大きな声で叫ぶ。
そんな時、アームレスリングで対戦した男共が俺達に情報をくれる。

「なんだお前等、さっきの剛腕な嬢ちゃんと逸れたのか?それなら、さっき男達に囲まれてたぞ?今行けば居るんじゃないか?」
「それ、何処だ!」
「あの建物の向うだ」
「助かった!皆行くぞ!」

ジルがそう言うよりも早く全員が動いた。
そして、その場所に着くと全員の顔が曇る。あいつが買った屋台のおやつが無造作に落ちていたからだ。しかも薬の瓶が落ちていて、それを嗅いだポポが眠り薬ですねと呟いた。薬をかがされたか…。

マジでやべぇな、どうする?!何か手掛かりがないか辺りを探すと、荷台の跡があった。

「「「荷台だ!!」」」

全員が同時に声を上げる。
クロード皇太子達が慌てて、巡回していた警備兵に聞き込みに行って戻って来る。

「どうだった?!!」
「該当する荷台が1台あっちに行ったらしい。すぐに追うぞ」

あっちと言われた所に急ぐ。
着いてみれば、番候補者全員を地の底に落とす場所だった。
繁殖祭休憩部屋・・・。



通称、交尾部屋ラブホテル─────。


あのアトラクションで上手くアピールできた男女が、此処に到達できる順路なわけだが…。
誰のお眼鏡にかなったのか、あいつを気に入った奴がそういう事をする為に此処に運んだって事だ…。

バカ猿は間違いなく繁殖のアピールを拒否し、無理やり誘拐されたのだろう。あいつの匂いは、此処の世界の女と構造がどうも違う。

それが証拠に、唯一無二の番を呼ぶどころか、7人も呼んでしまってるところだ。

1分1秒でも、早く見つけなければやばい事になる。全員が、やる行動が1つに決まる。



そして・・・冒頭に戻ると言う訳だ。
警護人全員が一部屋一部屋開けては確認して行く。部屋数の多さから人海戦術となった。

疲れきった様子で確認が終ってちらほらと戻って来る皆。

一頻り脱力した様子のゲル様とポポ。この2人はペアで動いてもらった。ポポは子供だという理由と、ゲル様は何かあったらやばいからだ。ポポは子供だが特S級張りの魔術師。大人なゲル様がポポを守り。そんなポポは、腕に覚えのないゲル様を守れる。

疲れて帰ってきた、そんな2人に労いの言葉を掛ける。

「ゲル様、ポポ…こんなことさせて申しわ…け…」
「マルクスさん、今は僕たちをそっとしておいてもらえませんか……はぁー…」
「わ、わかった・・・」


大きな溜息をついた2人の心中が気になったが、今はバカ猿の方が優先だ。
そして全員が帰って来たと思ったら、クロード皇太子と健太だけが居なかった。心配するギルス殿。立場上皇太子だが、1分1秒でも惜しいと言って自分から1人で回ると言ってくれた。

やっぱりあの時、ギルス殿と廻らせれば良かったか・・・。皇太子に何かあればギルス殿がやばい立場になる。健太も同じだ。ローレリア宰相閣下の五男坊・・・。

頭の痛い問題が増えた。


「クロード皇太子達が受け持ったエリアが、ビンゴだ。急ぐぞっ!」


俺がそう言って、全員が探しに行く。そんな中、ジルが俺だけに話しかける。

「なぁ、ケンダロスはともかくも、騎士隊長を務める男がそうやすやすと敵に落ちると思うか?」
「どういう事だ?」
「何かきなくせぇ。嬢ちゃんには、俺達という警護人が周りを固めてた。敵さんも嬢ちゃんを見初めたんなら、それを何処からか見てたはずだ。あんな証拠が残るような事するか?眠り薬の瓶を落としていったり、荷台の跡を残す・・・やる事がど素人だ。挙句に、目立つ荷台で此処に運んでこうびをするか?普通、気が付いた俺達が踏み込むって分かりそうなもんだ。・・・もし逆にこれがわざとだとすると、合点がいく・・・。だが何が目的かが分かんねぇ・・・。」

「・・・」


最後、尻つぼみのような言葉になったジル。
そして、クロード皇太子達の受け持ったエリアに到着すると、健太がしっかりメッセージを残してくれていた。



例の木で出来たち○こを、道々に置いていたからだ。それで亀頭の方向に来いってことが分かる。
さすがだ!と思う前に、使ったものがモノだけに全員が脱力した・・・・。




おまけ。。。今はそっとしておいてもらえませんか・・・の理由


「早く開けてください、ゲル様!」
「分かっておる!」

心を決めて、扉に手をかけ・・・ではなく、優雅にノックするゲル様。

「あ゛?貴方、何を悠長にノックしてるんですかっ!!もういいです、僕が開けますから退いて下さい!」
「///今、開けようと思ったのだ!!私が開けるからポポは黙っておれ!」

そう言って、豪快にバーンと扉を開けたゲル様。そして中を確認する2人。



パン、パン、パン、パン・・・行為中のビリーと目が合う。

「え゛?」
「「・・・」」


のそのそと扉を閉めたゲル様。
ポポは奮起して切り替える。

「さぁ・・・気にせず、次・・行きましょう。1分1秒が勿体ないですっ!」
「・・・あぁ・・・、そうだな・・・」

隣りの部屋にスライドして、気持ちを切り替え今度はノックをせずに扉を開けた。



パン、パン、パン、パン・・・行為中のディオと目が合う。

「え゛?」
「「・・・」」


また、のそのそと扉を閉める2人。
スタートでいきなり顔見知りの生々しい交尾に遭遇する確率は、一体どのくらいの数字なんだろう。大人なゲル様が言葉を出さないので、仕方なく精神面が大人なポポが言葉を出した。

「・・・めでたいこと・・ですね」
「・・・あぁ・・・、そうだな・・・」
「・・・」
「・・・」


その後、もう知り合いが居ない為、無言で扉を開け捲った2人。そしてこれが、もう一つの裏話のオチである。
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