2 / 5
【シリアス】ゆめでぼくもかけっこする【戦時中、死ネタ注意】
しおりを挟む
周りはあかい炎に包まれた。おかあさんは小さい坊やを胸に抱いて走っていく。
ずっと大きな音が鳴りひびいている。
そうやって危ないことが起きれば、音でみんなに逃げるよう、教えてくれていた。
けれど、おかあさんは坊やを探していたので、逃げ遅れてしまった。
みんなのいるところへ走って走って走っていく。
爆発と強い風によって転んでも、おかあさんは小さい坊やを胸に抱いて走って走って走っていく。
近くに落ちてきた黒い筒が爆発した。
おかあさんが痛みで目をあけると、坊やは胸の中で泣いている。
おかあさんの足はたくさんの赤い血を流していた。
もうみんなのいるところへはいけない。
もうおかあさんは走って走って走っていくことはできない。
おかあさんはあんなに強く抱きしめていた坊やを突き放すと、坊やに森へ行くように言った。
坊やはお母さんの袖を握りただ泣いていた。
おかあさんはもう一度坊やを胸に抱きしめた。
おやすみなさい。愛しい我が子よ。
おかあさんは坊やを最期までやさしい手でなで続け坊やのお布団になった。
ずっと大きな音が鳴りひびいている。
そうやって危ないことが起きれば、音でみんなに逃げるよう、教えてくれていた。
けれど、おかあさんは坊やを探していたので、逃げ遅れてしまった。
みんなのいるところへ走って走って走っていく。
爆発と強い風によって転んでも、おかあさんは小さい坊やを胸に抱いて走って走って走っていく。
近くに落ちてきた黒い筒が爆発した。
おかあさんが痛みで目をあけると、坊やは胸の中で泣いている。
おかあさんの足はたくさんの赤い血を流していた。
もうみんなのいるところへはいけない。
もうおかあさんは走って走って走っていくことはできない。
おかあさんはあんなに強く抱きしめていた坊やを突き放すと、坊やに森へ行くように言った。
坊やはお母さんの袖を握りただ泣いていた。
おかあさんはもう一度坊やを胸に抱きしめた。
おやすみなさい。愛しい我が子よ。
おかあさんは坊やを最期までやさしい手でなで続け坊やのお布団になった。
0
あなたにおすすめの小説
しょうてんがいは どうぶつえん?!
もちっぱち
児童書・童話
しょうがくせいのみかちゃんが、
おかあさんといっしょに
しょうてんがいにいきました。
しょうてんがいでは
スタンプラリーをしていました。
みかちゃんとおかあさんがいっしょにスタンプをおしながら
しょうてんがいをまわるとどうなるか
ふしぎなものがたり。
作
もちっぱち
表紙絵
ぽん太郎。様
王女様は美しくわらいました
トネリコ
児童書・童話
無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。
それはそれは美しい笑みでした。
「お前程の悪女はおるまいよ」
王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。
きたいの悪女は処刑されました 解説版
そうして、女の子は人形へ戻ってしまいました。
桗梛葉 (たなは)
児童書・童話
神様がある日人形を作りました。
それは女の子の人形で、あまりに上手にできていたので神様はその人形に命を与える事にしました。
でも笑わないその子はやっぱりお人形だと言われました。
そこで神様は心に1つの袋をあげたのです。
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
お姫様の願い事
月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる