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一章
Prologue
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初めに感じたのは眩しさだった。その次に、身を包むような暖かさ。私は何か忘れている?私は一体?自分の正体を探ってる間に体が震えだす。私の体の震えの正体は寒さだった。まるで赤子が親の腹から出されたような寒さだ。
「やぁ!元気そうだね。こんなに震えて」
誰か、少女の声が響く。そこで私はようやく目を開けることを思い出す。あたり一面光輝いて胎内のように暖かい。でもどこか寒い。
“ここは?”
目の前にいたのは私より少し背の高い少女。赤いニットの上に暑そうな黄色いファー付きの黒いジャンバーを着たアシメヘアの星の目を持つ少女。そんな特徴的な少女は偉そうに私の前で仁王立ちしていた。
「ここ?ふふん、ここはね……。神のアトリエ、コア」
少女は得意げにそう言った。
“コア……?神の、アトリエ?何言ってるの?”
私は眉を顰めて目の前の夢見がちな少女に言った。そう言われた少女は目を見開いて私を見た後ムッと私を睨んで人差し指をびしっと私に向けた。
「態度を改めろ!私は神だぞ?なんでも作り出せる創造の神だ!」
何を言っているのだろう。私はいまいちこの夢見がちな少女の言ってることがわからない。何が創造の神だ。この少女は見た目によらず精神はずっと子供のようだ。もしかしたら発達障害の類かも。私は微笑んで少女を見る。少女は指差したまま「あ!」と声を出した。
「お前、信じてないだろ!!その顔は呆れてる顔だ!」
“えっと、神様?でしたっけ?こんな話を聞かされて呆れる他ないでしょう?常識的に考えて……”
「常識?」
少女は私の言葉を遮ってそう言った。常識?どこか引っかかる。私は、何かを忘れてる?少女はどこからともなく現れた椅子に座って私を見ていた。
「お前に常識などないだろう?」
“は?”
「お前は今さっき私が作り出した私の代理じゃないか。まだ常識の中を生きたことないだろう?」
今さっき、少女によって作り出された……少女の代理?おかしい。否、おかしくないのか?私は、知らない。ここ以外の景色を。この少女以外の人の声を、顔を。
俯く私の頭上で少女の乾いた笑い声が響く。
「気づいたか?お前はここに迷い込んだのではない。ここで誕生したのだ。私の代理としてね」
私は少女、否私の産みの親、創造の神を睨んだ。
“なんのために私を作ったの?”
「私の代理のためにだよ。新しい世界を生み出したから、君にその世界の平和を神の代理として守って欲しくてね。うーん、君の名前は。ウラン。ウラン・ヴァイナーだ」
神は私にそう名前をつけた。思いつきのようで少し不服だが仕方ない。
“お言葉ですが、私にそんな仕事務められないかと”
「だーかーら!お前に力を与えるんだろうが!」
神は声を荒げる。
「話を聞け!全く……」
“力……?”
「そう。お前には私と同じ作る力を与える。私が作り出したマルチバースに干渉するほどの力は与えないけど、一つの世界を守る力を与える。だから、全力で私のお手伝いをしてくれよ?」
“え、待ってよそんな自分勝手な”
視界が徐々に暗くなる。
「じゃあ、頑張ってよ。ウラン」
暗転。
「やぁ!元気そうだね。こんなに震えて」
誰か、少女の声が響く。そこで私はようやく目を開けることを思い出す。あたり一面光輝いて胎内のように暖かい。でもどこか寒い。
“ここは?”
目の前にいたのは私より少し背の高い少女。赤いニットの上に暑そうな黄色いファー付きの黒いジャンバーを着たアシメヘアの星の目を持つ少女。そんな特徴的な少女は偉そうに私の前で仁王立ちしていた。
「ここ?ふふん、ここはね……。神のアトリエ、コア」
少女は得意げにそう言った。
“コア……?神の、アトリエ?何言ってるの?”
私は眉を顰めて目の前の夢見がちな少女に言った。そう言われた少女は目を見開いて私を見た後ムッと私を睨んで人差し指をびしっと私に向けた。
「態度を改めろ!私は神だぞ?なんでも作り出せる創造の神だ!」
何を言っているのだろう。私はいまいちこの夢見がちな少女の言ってることがわからない。何が創造の神だ。この少女は見た目によらず精神はずっと子供のようだ。もしかしたら発達障害の類かも。私は微笑んで少女を見る。少女は指差したまま「あ!」と声を出した。
「お前、信じてないだろ!!その顔は呆れてる顔だ!」
“えっと、神様?でしたっけ?こんな話を聞かされて呆れる他ないでしょう?常識的に考えて……”
「常識?」
少女は私の言葉を遮ってそう言った。常識?どこか引っかかる。私は、何かを忘れてる?少女はどこからともなく現れた椅子に座って私を見ていた。
「お前に常識などないだろう?」
“は?”
「お前は今さっき私が作り出した私の代理じゃないか。まだ常識の中を生きたことないだろう?」
今さっき、少女によって作り出された……少女の代理?おかしい。否、おかしくないのか?私は、知らない。ここ以外の景色を。この少女以外の人の声を、顔を。
俯く私の頭上で少女の乾いた笑い声が響く。
「気づいたか?お前はここに迷い込んだのではない。ここで誕生したのだ。私の代理としてね」
私は少女、否私の産みの親、創造の神を睨んだ。
“なんのために私を作ったの?”
「私の代理のためにだよ。新しい世界を生み出したから、君にその世界の平和を神の代理として守って欲しくてね。うーん、君の名前は。ウラン。ウラン・ヴァイナーだ」
神は私にそう名前をつけた。思いつきのようで少し不服だが仕方ない。
“お言葉ですが、私にそんな仕事務められないかと”
「だーかーら!お前に力を与えるんだろうが!」
神は声を荒げる。
「話を聞け!全く……」
“力……?”
「そう。お前には私と同じ作る力を与える。私が作り出したマルチバースに干渉するほどの力は与えないけど、一つの世界を守る力を与える。だから、全力で私のお手伝いをしてくれよ?」
“え、待ってよそんな自分勝手な”
視界が徐々に暗くなる。
「じゃあ、頑張ってよ。ウラン」
暗転。
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