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3、あるまじきこと
その女性がレジに持ってきたラブサスペンス小説のタイトルを見て、店主は言った。
「『落日の恋の黄昏時』か。これ面白いよね。似た感じのものなら昔の『冷月の城の欲望』もいい。読んだことあるかい?」
「ないわ」
「これが面白かったら読んでみるといい。なかなかいいよ」
「気が向いたらね」
肩までの波打つ黒髪の彼女は何度か来店したことがあり、いつも店主の言葉をさらりとかわす。毎度笑顔を見せてくれないのはおしゃべりに関心がないだけか、内心怒っているからか。いずれにせよ、店主の中ではあまりおしゃべりをしないように心掛けている相手だった。
「はい、まいど」
「どうも」
それでも顔を覚えるほどには来てくれるので、有難い客だった。不機嫌そうにも見える表情から、本当は迷惑に思っている可能性が高いので、余計なことは言わないようにと毎回思うのだが、本のタイトルを見るとつい何かしら話したくなってしまう。
大抵の客は愛想笑いか苦笑い、時々乗ってくれる客がごくわずかにいて、あからさまに迷惑そうな客もれば、睨んでくる客もいる。そんな中で彼女は感情がわかりにくい。表情は怒っているふうなのに、なんとなく態度はゆったりとしているし、淡々と会話する。そして大抵ミステリー系恋愛小説か、ラブサスペンス小説を買っていくのだ。
再び彼女が訪れた時、店主は思い切って聞いてみることにした。嫌そうな顔をされたら、すぐにやめようと気を付けながら。
「やあ。この前の本はどうだった?」
「は? どれのこと?」
「『落日の恋の黄昏時』を買ってただろう。面白かったら『冷月の城の欲望』って作品もいいよってお勧めした」
彼女は沈黙した。切れ長の目で射貫くようにまっすぐ店主を見つめてくる。
「いや、すまない。プライベートなことだな。悪いね、忘れてくれ」
カバーはつけるんだったよね、今回も付けるかい? と聞くと相手は頷いた。
「こういうのもいいよね。シンプルな恋愛もの。サスペンス要素はあまりないけど、たまにはこういうのもいい、うん」
気を取り直して店主は焦りながらも笑顔を崩さず、本を手渡そうとした。すると。
「シンプルな恋愛もの? これが? サスペンス系じゃないの? あらすじの説明に殺人事件がって書いてあるのに」
彼女に言われて本を見下ろした。タイトルを確認して、記憶を呼び起こす。
「ああ、これは殺人未遂の話だからね」
彼女は本を手に取って、裏の説明部分を読むと、店主を睨んだ。
「これには殺人事件って書いてあるわ」
はっとした。これはネタバレだ。殺人事件だと思って読み進めているうちに、実は誰も死んでいなかったと後半に判明する話だ。ジャンルとしては確かにラブサスペンスものだが、結局誰も死んでいないので、店主の中ではシンプルな恋愛ものとカテゴライズされていた。けれどそれは勝手な自分の解釈のひとつであることはわかっていた。だからこそラブサスペンスのコーナーに置いていた。
足元から頭の先まで罪悪感でいっぱいになる。これは盛大なネタバレだ。気にしない人間もいるが、読書をする者にとってはある種一番の禁忌だ。
焦って言わなくていいことを言ってしまった。最初からなかったかもしれない好感度を取り返そうとして、余計にやってはならないことをした。なんてことだ。
「すまない、つい……」
「信じられない。殺人事件って書いてあるならひとりくらい死ぬべきよ。死んでると思ってたけど実は生きてるって展開は嫌いじゃないけど、それでも全員じゃないじゃない。これホントに誰も死なないの?」
「えっと」
「ひとりも?」
「……ああ」
「殺人事件で次々に消えていきって書いてあるのに?」
「……ああ」
「あなたこれ読んだ上で言ってるのよね?」
「……ああ」
自動応答人形のようにただただ返答する。脇から汗が止まらない。
「サイアク。もういいわ。これ要らない。私はラブサスペンス系で人が死ぬ話が読みたいの」
彼女はネタバレを嫌っているというよりも内容を重視するタイプだったようだ。とはいえ悪いことをした。楽しみを奪ってしまったことに変わりはない。本の作者にもだ。購入を止めさせてしまったのだから。本屋として失格かもしれない。
「そ、そうか。ネタバレして悪かったね」
「いいわよ別に」
「あ、ちょっと待って」
「何よ」
帰ろうとする彼女を引き留める。申し訳なさと情けなさで自己嫌悪に陥りながらも、店主はなんとか罪滅ぼしを出来ないかと考える。
「気分を害してしまったお詫びに、何か一冊プレゼントするよ」
彼女はつり目を更に吊り上げて睨んでくる。
「人が死ぬラブサスペンスものだよね。それなら、えっと」
店主は棚に行き、記憶の中から検索し、彼女が買っておらず、彼女の好きそうなものを選び出す。確かこれは買っていたからこれは省いて、これと、これと、これと。とりあえず三冊取り出して、レジに並べた。
「これらはどうだい? どれも人が死ぬラブサスペンスだ。これは刑事の主人公がヒロインを守りながら殺人鬼と戦う話で、こっちは主人公の女性が何者かに狙われて、ボディガードを雇う話で、こっちはたまたまヒロインが乗ったタクシーの運転手が元刑事で、事件に巻き込まれていく話だ」
どれもネタバレしないように気を付けながら紹介していく。彼女は近づいてきた。
「これがどんな話ですって?」
彼女は一冊ずつ指さして説明を求め、店主も同じ説明を繰り返す。もちろんネタバレにならないよう細心の注意を払いながら。
「お詫びにどれか一冊プレゼントするよ。あ、もちろん他に欲しいのがあればそれでもいい」
沈黙が落ちる。
「この刑事のはヒロインは無事?」
「……それは答えていいのかな」
「いいわよ。私は人が死ぬけどヒロインも主人公も死なないのが好きなの。時々あるでしょ。どっちかが死んじゃう話。あれがっかりするのよね」
「ああ、わかるよ。これはどれも死なない」
「ふうん。じゃあ全部もらうわ」
そう言って、彼女は財布を取り出した。
「二冊分は払うわよ。値段は全部同じ?」
「ああ、そうだね、えっと。これだけちょっと高いけど」
「じゃあそれをプレゼントにして」
「ああ、もちろん」
そうして店主は、一冊分の値段を告げた。
「もう一冊はサービスだ」
「あっそ。どうも」
彼女は最後まで笑顔を見せずに出ていった。
店主は脱力し、腰を下ろした。良かった。なんとか謝罪を受け入れてもらえた。
名誉挽回出来ただろうか。いや挽回もなにもそもそも信頼されているわけでも、そういう間柄でもない。では汚名返上か。いや違う。ただの失敗で、彼女からすれば返上でも何でもなく当然の対応をされただけ。勝手にしゃべってネタバレなんて、それで本の購入を止めるなんて作家さんからしても営業妨害だ。それを求める客ならまだしも、嫌う相手にはただの迷惑行為でしかない。本屋の店主としては犯罪にも等しい行為。
店内の本は、漫画以外はどれも自由に読めるようになっている。実用書はともかく、絵本や参考書などは中を見て、自分と合うものを選ぶのを推奨しているくらいだ。絵本の場合はとくに、幼い子供に見せるものを親が選ぶには、内容を先にしっていなければならないこともある。
けれどやはり小説など物語を楽しむ本は、買ってゆっくりじっくり楽しむものだ。その醍醐味を奪うことはあってはならない。
店主は己の詰めの甘さを痛感し、ネタバレだけは今後絶対にしないぞとしっかり胸に刻み込んだ。
「『落日の恋の黄昏時』か。これ面白いよね。似た感じのものなら昔の『冷月の城の欲望』もいい。読んだことあるかい?」
「ないわ」
「これが面白かったら読んでみるといい。なかなかいいよ」
「気が向いたらね」
肩までの波打つ黒髪の彼女は何度か来店したことがあり、いつも店主の言葉をさらりとかわす。毎度笑顔を見せてくれないのはおしゃべりに関心がないだけか、内心怒っているからか。いずれにせよ、店主の中ではあまりおしゃべりをしないように心掛けている相手だった。
「はい、まいど」
「どうも」
それでも顔を覚えるほどには来てくれるので、有難い客だった。不機嫌そうにも見える表情から、本当は迷惑に思っている可能性が高いので、余計なことは言わないようにと毎回思うのだが、本のタイトルを見るとつい何かしら話したくなってしまう。
大抵の客は愛想笑いか苦笑い、時々乗ってくれる客がごくわずかにいて、あからさまに迷惑そうな客もれば、睨んでくる客もいる。そんな中で彼女は感情がわかりにくい。表情は怒っているふうなのに、なんとなく態度はゆったりとしているし、淡々と会話する。そして大抵ミステリー系恋愛小説か、ラブサスペンス小説を買っていくのだ。
再び彼女が訪れた時、店主は思い切って聞いてみることにした。嫌そうな顔をされたら、すぐにやめようと気を付けながら。
「やあ。この前の本はどうだった?」
「は? どれのこと?」
「『落日の恋の黄昏時』を買ってただろう。面白かったら『冷月の城の欲望』って作品もいいよってお勧めした」
彼女は沈黙した。切れ長の目で射貫くようにまっすぐ店主を見つめてくる。
「いや、すまない。プライベートなことだな。悪いね、忘れてくれ」
カバーはつけるんだったよね、今回も付けるかい? と聞くと相手は頷いた。
「こういうのもいいよね。シンプルな恋愛もの。サスペンス要素はあまりないけど、たまにはこういうのもいい、うん」
気を取り直して店主は焦りながらも笑顔を崩さず、本を手渡そうとした。すると。
「シンプルな恋愛もの? これが? サスペンス系じゃないの? あらすじの説明に殺人事件がって書いてあるのに」
彼女に言われて本を見下ろした。タイトルを確認して、記憶を呼び起こす。
「ああ、これは殺人未遂の話だからね」
彼女は本を手に取って、裏の説明部分を読むと、店主を睨んだ。
「これには殺人事件って書いてあるわ」
はっとした。これはネタバレだ。殺人事件だと思って読み進めているうちに、実は誰も死んでいなかったと後半に判明する話だ。ジャンルとしては確かにラブサスペンスものだが、結局誰も死んでいないので、店主の中ではシンプルな恋愛ものとカテゴライズされていた。けれどそれは勝手な自分の解釈のひとつであることはわかっていた。だからこそラブサスペンスのコーナーに置いていた。
足元から頭の先まで罪悪感でいっぱいになる。これは盛大なネタバレだ。気にしない人間もいるが、読書をする者にとってはある種一番の禁忌だ。
焦って言わなくていいことを言ってしまった。最初からなかったかもしれない好感度を取り返そうとして、余計にやってはならないことをした。なんてことだ。
「すまない、つい……」
「信じられない。殺人事件って書いてあるならひとりくらい死ぬべきよ。死んでると思ってたけど実は生きてるって展開は嫌いじゃないけど、それでも全員じゃないじゃない。これホントに誰も死なないの?」
「えっと」
「ひとりも?」
「……ああ」
「殺人事件で次々に消えていきって書いてあるのに?」
「……ああ」
「あなたこれ読んだ上で言ってるのよね?」
「……ああ」
自動応答人形のようにただただ返答する。脇から汗が止まらない。
「サイアク。もういいわ。これ要らない。私はラブサスペンス系で人が死ぬ話が読みたいの」
彼女はネタバレを嫌っているというよりも内容を重視するタイプだったようだ。とはいえ悪いことをした。楽しみを奪ってしまったことに変わりはない。本の作者にもだ。購入を止めさせてしまったのだから。本屋として失格かもしれない。
「そ、そうか。ネタバレして悪かったね」
「いいわよ別に」
「あ、ちょっと待って」
「何よ」
帰ろうとする彼女を引き留める。申し訳なさと情けなさで自己嫌悪に陥りながらも、店主はなんとか罪滅ぼしを出来ないかと考える。
「気分を害してしまったお詫びに、何か一冊プレゼントするよ」
彼女はつり目を更に吊り上げて睨んでくる。
「人が死ぬラブサスペンスものだよね。それなら、えっと」
店主は棚に行き、記憶の中から検索し、彼女が買っておらず、彼女の好きそうなものを選び出す。確かこれは買っていたからこれは省いて、これと、これと、これと。とりあえず三冊取り出して、レジに並べた。
「これらはどうだい? どれも人が死ぬラブサスペンスだ。これは刑事の主人公がヒロインを守りながら殺人鬼と戦う話で、こっちは主人公の女性が何者かに狙われて、ボディガードを雇う話で、こっちはたまたまヒロインが乗ったタクシーの運転手が元刑事で、事件に巻き込まれていく話だ」
どれもネタバレしないように気を付けながら紹介していく。彼女は近づいてきた。
「これがどんな話ですって?」
彼女は一冊ずつ指さして説明を求め、店主も同じ説明を繰り返す。もちろんネタバレにならないよう細心の注意を払いながら。
「お詫びにどれか一冊プレゼントするよ。あ、もちろん他に欲しいのがあればそれでもいい」
沈黙が落ちる。
「この刑事のはヒロインは無事?」
「……それは答えていいのかな」
「いいわよ。私は人が死ぬけどヒロインも主人公も死なないのが好きなの。時々あるでしょ。どっちかが死んじゃう話。あれがっかりするのよね」
「ああ、わかるよ。これはどれも死なない」
「ふうん。じゃあ全部もらうわ」
そう言って、彼女は財布を取り出した。
「二冊分は払うわよ。値段は全部同じ?」
「ああ、そうだね、えっと。これだけちょっと高いけど」
「じゃあそれをプレゼントにして」
「ああ、もちろん」
そうして店主は、一冊分の値段を告げた。
「もう一冊はサービスだ」
「あっそ。どうも」
彼女は最後まで笑顔を見せずに出ていった。
店主は脱力し、腰を下ろした。良かった。なんとか謝罪を受け入れてもらえた。
名誉挽回出来ただろうか。いや挽回もなにもそもそも信頼されているわけでも、そういう間柄でもない。では汚名返上か。いや違う。ただの失敗で、彼女からすれば返上でも何でもなく当然の対応をされただけ。勝手にしゃべってネタバレなんて、それで本の購入を止めるなんて作家さんからしても営業妨害だ。それを求める客ならまだしも、嫌う相手にはただの迷惑行為でしかない。本屋の店主としては犯罪にも等しい行為。
店内の本は、漫画以外はどれも自由に読めるようになっている。実用書はともかく、絵本や参考書などは中を見て、自分と合うものを選ぶのを推奨しているくらいだ。絵本の場合はとくに、幼い子供に見せるものを親が選ぶには、内容を先にしっていなければならないこともある。
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