237 / 244
妖精との出会い
236話 吾輩の推しはクレイタンである③(山田視点)
しおりを挟む
僕は目の前で突っ伏して、年号について嘆いている、青海色の髪を持つ小さな妖精に困惑していた。
この妖精、猫田さんは…日本では…多分随分と年上の人だったのだろう。
あと、だいぶオタク気質の方とお見受けした。
ある意味、僕と気が合いそうな感じがひしひしと伝わってくるが、それよりも聞きたいことがいっぱいありすぎて困ってしまう。
とりあえず、僕はコホンと小さく空咳をすると猫田さんに声を掛けた。
「あの…話を戻して良いですか。この世界はなんですか?」
僕の言葉に猫田さんは突っ伏していた顔を上げ、身体に付いた埃を払うようにパンパンと全身を何度か叩いた。小さな彼は僕たちを見上げるように立ち、バツが悪そうに頭を掻いた。
「あーーー、吾輩が転生前に勤めていた会社で出した、”アクアリウム・クロニクル” という乙女ゲームの世界だ。」
「アクアリウム・クロニクル?…聞いたことないですね…」
猫田さんは僕たちから目を逸らすと、
「あー、まあそんなにヒットした作品でもない…
セリーヌ公国って国で精霊の愛し子のヒロインが複数の攻略対象者の誰かと、いろいろなトラブルを解決していく、王道の乙女ゲームだ…」
彼の言い方だとあまり売れなかったのかなと察することが出来た。
それと同時に彼の背後で光に寄り添われ、いまだ寝ている女性に目を向け思った事を聞いてみた。
「もしかして…彼女は…」
猫田さんは背後の女性を振り向き肩を落としたように寂しそうに返事をくれた。
「あぁ、そのゲームの登場人物、
ヒロインの姉、悪役令嬢の”クレイ・アッセル”嬢だ」
僕とミホは聞き馴染みのあるその呼称にお互いが同時に反応した
「「悪役令嬢……」」
僕たちの反応に腹を立てたのか、猫田さんは忌々しげに振り返り僕たちを睨みつける。
「お前ら今、悪役令嬢って悪い奴とか思っただろ!!」
「嫌…その」
「……まぁ」
猫田さんの言葉に僕たちは考えを見抜かれたようにどもってしまった。
そして彼の顔を確認すると、凄く痛々しそうな顔をして、声を漏らした。
「吾輩もそう思っていた。でも実際は―――
妖精の愛し子は悪役令嬢のクレイタンだった!」
腹から湧き上がる怒気を含んだ言葉が神域内に響き渡った。
僕もミホもその怒気に足がすくむ。
「いじめられてるのもクレイタン、
家でのクレイタンの扱いなんて、目で覆いたくなるようなもんだった……」
猫田さんは目の前で拳に怒りを込め握り込んだ。
その姿に彼が今まで、クレイ嬢を見守って来た歯がゆさが込められていた。
僕たちは何も言わずその姿を見守っていると、猫田さんはクレイ嬢の側に行き彼女の手を取り悲痛な顔で言葉をこぼす。
「公爵家の令嬢が…あかぎれだらけの手をして…
頑張って、頑張って、頑張って…っ…」
猫田さんの声を聞きながら寝ているはずのクレイ嬢の閉じた目から涙が落ちた。
その姿に僕たちは息をのむ。
彼女の涙を見た猫田さんの眦からも滴がこぼれた。そのこぼれた涙を気にもせず彼女の手を額に押し当てた。
「なのに追い詰められて、裏切られ、捨てられ、追い出されて……
吾輩や彼女を慕う精霊たちが必死に彼女を守るため、まがい物の神域を作ったのに
おまえらが勝手に入ってきちまったんだよ」
僕とミホは困った。
妖精に誘われるように、彼がクレイ嬢を守る砦となる神域に、無遠慮に入ってしまったのは本当の事で…申し訳ない…
僕たち夫婦は、二人して猫田さんに頭を下げた。
「………ごめんね」
「すみませんでした」
僕たちの謝罪に対して、猫田さんは無言で涙を拭っていた。
そっと握っていたクレイ嬢の手を光の元に戻そうとした時――
その手はピクンと動いた。
「ク…クレイ…タン…」
猫田さんはかすれた声で戻そうとした手を握りなおした。
猫田さんのその手の力に反応するように、
周囲の光が一瞬だけ呼吸したように揺らぎ、クレイ嬢のまつ毛が震えた。
クレイ嬢の紫の瞳が、銀色の長いまつ毛の下から光を宿し現れた。
その美しい紫水晶の瞳に映ったのは
淡い光と猫田さんの泣き顔―――
「ネ…コ…クン…」
紫水晶の瞳を細め優しげに目の前の守護精霊の名前を呼ぶと、猫田さんはボロボロと身体に似合わない大粒の涙をこぼし、嗚咽交じりに思いを紡ぐ。
「ク…クレイタン!猫です。
貴方の猫…ですよ―――
―――目が覚めて本当に良かった…ウッウグゥゥゥ」
彼の鳴き声は神域の空間に響き、彼の落とした涙は光になって解けていく。
そんな猫田さんを愛おしげに見つめる、クレイ嬢は美しい微笑みで
彼の姿を嬉しそうに享受していた。
「猫田さんて、本当にクレイさんの事が大事なんだね――」
ミホが小声で僕に耳打ちをする。僕もそう思う。
ミホの肩を抱き横並びにミホの頭に、僕の頭を軽くぶつけて笑うように返事をした。
「そうだね―――」
そう言いながら僕たちは手を繋ぎ、肩を寄せ合いながら、二人が落ち着くのを待った。
その時間はとても暖かく優しい時間で、
僕たちは、二人のその醸し出す温かな優しい空気と、この神域の包み込んでくれるような、その雰囲気に、お互いが寄り添い灯籠の前で座って眠ってしまった。
***
翌日僕たちは辺境領に向かって馬車を走らせていた。
荷台からは賑やかな声が聞こえてくる。
「当たり前だろ!吾輩の推しはクレイタンただ一人なのだから!」
オタク気質な転生妖精の猫田さん――
「推し―――クレイ、メッチャ猫ちんに愛されてるねー」
ミホと―――
「ふふふ、そうですわね。猫君のこと私も愛していますわ」
悪役令嬢クレイ・アッセル嬢――
「猫チン推しに愛されてるとか言われてるけど!良いんじゃない!これは春の予感よね!」
「うるさい娘!!黙っておれ!!」
「ふふふふふ」
皆が荷台で盛り上がっている。
色々あって、神域はクレイ嬢が起きたことで溶けてなくなったらしく、これからどうしようかと思案中の二人を見て、
ミホが、持ち前のコミュ力ですぐに、猫田さんとクレイ嬢と仲良くなり、
僕たちが向かう辺境領に一緒に乗せていくことになった。
僕たちは、猫田さんの鳴き声をBGMに、あのまま神域で眠りこけた。
翌朝、気が付けば、朝日が差し込む森の大木を背に眠っていた。ミホの隣には銀色の髪の美しい少女が、猫田さんを抱え眠っていた。
抱えられた猫田さんは、
顔を真っ赤にして、眠っている少女の顔を見つめていた。
ガン見していた。穴が開きそうなほど…
「いや…猫田さん、流石にそんなに女性を見るのは失礼と言うか…
気持ち悪いですよ」
僕の声にビクッと肩を揺らした彼は、こちらをちらっと見て、視線をすぐにクレイ嬢に戻した。
そして「見られてしまったのなら仕方ない」とでも言うように、開き直った顔で堂々と公言した。
「吾輩の最推しクレイタンが目の前で眠る姿を、1秒たりとも無駄にはできない!
吾輩の心のフォルダーNO.2025に焼き付けておかなければ!
そしてクレイタンを慕う妖精たち、ファンクラブの会誌へ克明に記さなければ!
なんせ吾輩はファンクラブの会長なのだから!」
「ファンクラブ……会長って…」
この妖精…大丈夫なのか…
そう心で思いながら、僕は何も言えなかった。
あの充血した真っ赤な目、多分…猫田さんはまったく眠らず、ずっと見ていたに違いない。
僕は彼の激重感情の愛を向けられているクレイ嬢にそっとエールを送る事しかできない。
クレイ嬢、ファイトォ――――!
===============
2025年の更新はこれが最後になります。
皆様お付き合い頂いてありがとうございます。
感想や、イイネをもらい、皆様に応援されて此処まで書いていくことが出来ました。
本当にありがとうございました。
ゆるゆるな、異世界の冒険譚、「安全第一異世界生活」
2026年も無理のないように更新していきます。
お付き合い頂ければ幸いです。
2026年も皆さまよろしくお願いいたします。
笑田 朋
====✿お知らせ✿====
新作を書きました。
『異世界召喚された娘のスキルは「テレフォンカード」
~追放された娘は異世界で愚痴コールを連発する!ファイナルアンサー!~』
よろしければ読んで頂ければ嬉しいです✿(●´ω`●)
この妖精、猫田さんは…日本では…多分随分と年上の人だったのだろう。
あと、だいぶオタク気質の方とお見受けした。
ある意味、僕と気が合いそうな感じがひしひしと伝わってくるが、それよりも聞きたいことがいっぱいありすぎて困ってしまう。
とりあえず、僕はコホンと小さく空咳をすると猫田さんに声を掛けた。
「あの…話を戻して良いですか。この世界はなんですか?」
僕の言葉に猫田さんは突っ伏していた顔を上げ、身体に付いた埃を払うようにパンパンと全身を何度か叩いた。小さな彼は僕たちを見上げるように立ち、バツが悪そうに頭を掻いた。
「あーーー、吾輩が転生前に勤めていた会社で出した、”アクアリウム・クロニクル” という乙女ゲームの世界だ。」
「アクアリウム・クロニクル?…聞いたことないですね…」
猫田さんは僕たちから目を逸らすと、
「あー、まあそんなにヒットした作品でもない…
セリーヌ公国って国で精霊の愛し子のヒロインが複数の攻略対象者の誰かと、いろいろなトラブルを解決していく、王道の乙女ゲームだ…」
彼の言い方だとあまり売れなかったのかなと察することが出来た。
それと同時に彼の背後で光に寄り添われ、いまだ寝ている女性に目を向け思った事を聞いてみた。
「もしかして…彼女は…」
猫田さんは背後の女性を振り向き肩を落としたように寂しそうに返事をくれた。
「あぁ、そのゲームの登場人物、
ヒロインの姉、悪役令嬢の”クレイ・アッセル”嬢だ」
僕とミホは聞き馴染みのあるその呼称にお互いが同時に反応した
「「悪役令嬢……」」
僕たちの反応に腹を立てたのか、猫田さんは忌々しげに振り返り僕たちを睨みつける。
「お前ら今、悪役令嬢って悪い奴とか思っただろ!!」
「嫌…その」
「……まぁ」
猫田さんの言葉に僕たちは考えを見抜かれたようにどもってしまった。
そして彼の顔を確認すると、凄く痛々しそうな顔をして、声を漏らした。
「吾輩もそう思っていた。でも実際は―――
妖精の愛し子は悪役令嬢のクレイタンだった!」
腹から湧き上がる怒気を含んだ言葉が神域内に響き渡った。
僕もミホもその怒気に足がすくむ。
「いじめられてるのもクレイタン、
家でのクレイタンの扱いなんて、目で覆いたくなるようなもんだった……」
猫田さんは目の前で拳に怒りを込め握り込んだ。
その姿に彼が今まで、クレイ嬢を見守って来た歯がゆさが込められていた。
僕たちは何も言わずその姿を見守っていると、猫田さんはクレイ嬢の側に行き彼女の手を取り悲痛な顔で言葉をこぼす。
「公爵家の令嬢が…あかぎれだらけの手をして…
頑張って、頑張って、頑張って…っ…」
猫田さんの声を聞きながら寝ているはずのクレイ嬢の閉じた目から涙が落ちた。
その姿に僕たちは息をのむ。
彼女の涙を見た猫田さんの眦からも滴がこぼれた。そのこぼれた涙を気にもせず彼女の手を額に押し当てた。
「なのに追い詰められて、裏切られ、捨てられ、追い出されて……
吾輩や彼女を慕う精霊たちが必死に彼女を守るため、まがい物の神域を作ったのに
おまえらが勝手に入ってきちまったんだよ」
僕とミホは困った。
妖精に誘われるように、彼がクレイ嬢を守る砦となる神域に、無遠慮に入ってしまったのは本当の事で…申し訳ない…
僕たち夫婦は、二人して猫田さんに頭を下げた。
「………ごめんね」
「すみませんでした」
僕たちの謝罪に対して、猫田さんは無言で涙を拭っていた。
そっと握っていたクレイ嬢の手を光の元に戻そうとした時――
その手はピクンと動いた。
「ク…クレイ…タン…」
猫田さんはかすれた声で戻そうとした手を握りなおした。
猫田さんのその手の力に反応するように、
周囲の光が一瞬だけ呼吸したように揺らぎ、クレイ嬢のまつ毛が震えた。
クレイ嬢の紫の瞳が、銀色の長いまつ毛の下から光を宿し現れた。
その美しい紫水晶の瞳に映ったのは
淡い光と猫田さんの泣き顔―――
「ネ…コ…クン…」
紫水晶の瞳を細め優しげに目の前の守護精霊の名前を呼ぶと、猫田さんはボロボロと身体に似合わない大粒の涙をこぼし、嗚咽交じりに思いを紡ぐ。
「ク…クレイタン!猫です。
貴方の猫…ですよ―――
―――目が覚めて本当に良かった…ウッウグゥゥゥ」
彼の鳴き声は神域の空間に響き、彼の落とした涙は光になって解けていく。
そんな猫田さんを愛おしげに見つめる、クレイ嬢は美しい微笑みで
彼の姿を嬉しそうに享受していた。
「猫田さんて、本当にクレイさんの事が大事なんだね――」
ミホが小声で僕に耳打ちをする。僕もそう思う。
ミホの肩を抱き横並びにミホの頭に、僕の頭を軽くぶつけて笑うように返事をした。
「そうだね―――」
そう言いながら僕たちは手を繋ぎ、肩を寄せ合いながら、二人が落ち着くのを待った。
その時間はとても暖かく優しい時間で、
僕たちは、二人のその醸し出す温かな優しい空気と、この神域の包み込んでくれるような、その雰囲気に、お互いが寄り添い灯籠の前で座って眠ってしまった。
***
翌日僕たちは辺境領に向かって馬車を走らせていた。
荷台からは賑やかな声が聞こえてくる。
「当たり前だろ!吾輩の推しはクレイタンただ一人なのだから!」
オタク気質な転生妖精の猫田さん――
「推し―――クレイ、メッチャ猫ちんに愛されてるねー」
ミホと―――
「ふふふ、そうですわね。猫君のこと私も愛していますわ」
悪役令嬢クレイ・アッセル嬢――
「猫チン推しに愛されてるとか言われてるけど!良いんじゃない!これは春の予感よね!」
「うるさい娘!!黙っておれ!!」
「ふふふふふ」
皆が荷台で盛り上がっている。
色々あって、神域はクレイ嬢が起きたことで溶けてなくなったらしく、これからどうしようかと思案中の二人を見て、
ミホが、持ち前のコミュ力ですぐに、猫田さんとクレイ嬢と仲良くなり、
僕たちが向かう辺境領に一緒に乗せていくことになった。
僕たちは、猫田さんの鳴き声をBGMに、あのまま神域で眠りこけた。
翌朝、気が付けば、朝日が差し込む森の大木を背に眠っていた。ミホの隣には銀色の髪の美しい少女が、猫田さんを抱え眠っていた。
抱えられた猫田さんは、
顔を真っ赤にして、眠っている少女の顔を見つめていた。
ガン見していた。穴が開きそうなほど…
「いや…猫田さん、流石にそんなに女性を見るのは失礼と言うか…
気持ち悪いですよ」
僕の声にビクッと肩を揺らした彼は、こちらをちらっと見て、視線をすぐにクレイ嬢に戻した。
そして「見られてしまったのなら仕方ない」とでも言うように、開き直った顔で堂々と公言した。
「吾輩の最推しクレイタンが目の前で眠る姿を、1秒たりとも無駄にはできない!
吾輩の心のフォルダーNO.2025に焼き付けておかなければ!
そしてクレイタンを慕う妖精たち、ファンクラブの会誌へ克明に記さなければ!
なんせ吾輩はファンクラブの会長なのだから!」
「ファンクラブ……会長って…」
この妖精…大丈夫なのか…
そう心で思いながら、僕は何も言えなかった。
あの充血した真っ赤な目、多分…猫田さんはまったく眠らず、ずっと見ていたに違いない。
僕は彼の激重感情の愛を向けられているクレイ嬢にそっとエールを送る事しかできない。
クレイ嬢、ファイトォ――――!
===============
2025年の更新はこれが最後になります。
皆様お付き合い頂いてありがとうございます。
感想や、イイネをもらい、皆様に応援されて此処まで書いていくことが出来ました。
本当にありがとうございました。
ゆるゆるな、異世界の冒険譚、「安全第一異世界生活」
2026年も無理のないように更新していきます。
お付き合い頂ければ幸いです。
2026年も皆さまよろしくお願いいたします。
笑田 朋
====✿お知らせ✿====
新作を書きました。
『異世界召喚された娘のスキルは「テレフォンカード」
~追放された娘は異世界で愚痴コールを連発する!ファイナルアンサー!~』
よろしければ読んで頂ければ嬉しいです✿(●´ω`●)
65
あなたにおすすめの小説
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
【完結】魔法大戦 〜失われた古代魔法で無双する!〜
加瀬 一葉
ファンタジー
王立魔法学校。高等部に編入してきた冴えない生徒ラフィト。エリートが集うこの学校で、辺境出身のラフィトは落ちこぼれの劣等生なのだが……。
実は彼は、失われたはずの古代魔法を操る一族の末裔。魔族の脅威が増す時代に、ラフィトは人類を救うことができるのか?
過去と現在が交錯する、魔法ファンタジー。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
落ちこぼれの【無属性】魔術師、実は属性そのものを定義する「概念魔法」の創始者だった
風船色
ファンタジー
「魔法とは才能(血筋)ではなく、記述されるべき論理(ロジック)である」
王立魔導学院で「万年最下位」の烙印を押された少年、アリスティア・レイロード。属性至上主義のこの世界で、火すら出せない彼は「無属性のゴミ」と蔑まれ、ついに卒業試験で不合格となり国外追放を言い渡される。
しかし、彼を嘲笑う者たちは知らなかった。アリスティアが、既存の属性魔法など比較にならないほど高次の真理――世界の現象を数式として捉え、前提条件から書き換える『概念魔法(コンセプト・マジック)』の使い手であることを。
追放の道中、彼は石ころに「硬度:無限」の概念を付与し、デコピン一つで武装集団を粉砕。呪われた最果ての森を「快適な居住空間」へと再定義し、封印されていた銀嶺竜の少女・ルナを助手にして、悠々自適な研究生活をスタートさせる。
一方、彼を捨てた王国は、属性魔法が通用しない未知の兵器を操る帝国の侵攻に直面していた。「助けてくれ」と膝をつくかつての同級生や国王たちに対し、アリスティアは冷淡に告げる。
「君たちの誇りは、僕の昼寝より価値があるのか?」
これは、感情に流されない徹底した合理主義者が、己の知的好奇心のために世界の理を再構築していく、痛快な魔導ファンタジー。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる