ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第362話 パワードスーツの性能は?

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 パワードスーツの試作品が完成したが、シュリのステータスが高すぎて、パワードスーツの効果が確認できなかった。

 置かれているパワードスーツは、首から下をすべて覆う事の出来る形状だ。手袋も上下の服も靴まで隙間なく合体させることができるようになっている。完全防水なので、毒沼につかる分には何の問題もない。

 悪ノリしたついでにマスクも新しく作成し、頭全体を覆えるタイプのフルフェイスを作成し、服と隙間なく合体できるようになっている。

 フルフェイスマスクには、ガスマスクのような機構も取り付けており毒沼エリアも、問題なく進んでいけるようになっている。アタッチメントで魔導酸素ボンベをセットできるようになっている。

 魔導酸素ボンベとは、魔核を使用した酸素を生み出すゴーレムの事だ。ボンベの底側から水を取り込んで、雷魔法で分解して酸素と水素を生み出して、水素は外へ排出し吐き出した呼気と混ざると、大気と同じ成分比率になるように調整してくれる魔導具だ。

 その他にも、ボンベの外から空気中の水蒸気を取り込み、ボンベの底に水を集めるようにもできている。ボンベの中に入っているのは、真水ではない。塩をある程度混ぜてある、塩水だ。

 予想以上に複雑なシステムだったので、Bランク以上の魔石でないと容量が足りなかった。

 ちなみに、マスクを合わせたパワードスーツに使用した魔石の数はAランク四個、Bランク六個の計十個である。

 パワードスーツの上下にAランクの魔石をニ個ずつ使用しており、手袋両手・靴の両足・フルフェイスマスク・魔導酸素ボンベにBランクの魔石を各一個ずつ使用しているのだ。それだけでもかなりの額になるのだけどね。

 ちなみにパワードスーツの表面は、かなり無理して作ったアダマンタイト繊維から造った生地で覆ってある。マッスルメタルが衝撃や熱をある程度抑えてくれるので、耐熱・耐火・耐冷・耐衝撃・耐斬撃等々様々な機能がついている。

「ご主人様、スカルズのリーダーが来ました」

 呼んでいたスカルズのリーダーが来たようだが、誰がリーダーか知らんのだが?

「呼ばれたので来ましたが、何か御用でしょうか?」

「シュウが作った装備の試作品ができたから、使い心地を確認してほしいの、これを装備して訓練に参加してもらっていいかな?」

 カエデのお願いを喜んで快諾してくれた。装備を受け取った時に『私の体にかなりフィットするんだけど、もしかして私狙われちゃったりして!』等と言っていたら、ピーチにハリセンで叩かれていた。収納の腕輪から取り出したのはいいけど、いつの間に準備したんだよ!

 パワードスーツを持って、城の中にある訓練場に向かったスカルズのリーダーを追いかけて、俺たちも訓練場へ向かう。効果を実感するために、妻の誰かと模擬戦をしてもらおうかな?

「ミンファ、装備ができたらこっちへ来なさい、私が試します。ご主人様、私が相手しますね」

 ミンファ? 知らない名前をシュリが呼んでいた。話の流れから、スカルズのリーダーがミンファという名前なのだろう。シュリが相手にしてくれるなら問題ないだろう。

「もちろんいいよ、誰に相手をしてもらおうか悩んでたくらいだしね」

 シュリの装備は以前に初めての戦争で準備した、非殺武器のセットだった。俺もよくそんな昔の事を覚えていたもんだ。

 それに対してスカルズのリーダーのミンファは、フル装備と言っていいのだろうか? パワードスーツの上に皮系装備をして、剣と盾のタンクタイプのような装備になっていた。

 向かい合ってニ、三言葉をかわすと、武器を構え衝突する。

 最初はお互いに持っている武器で、盾を叩き込む形になっていた。俺が同じ状況になったら、たぶん力負けするのに対して、何とかこらえている印象だ。

 ステータスを見ると能力向上がLv十となっているが、ベースとなるレベルが俺の方が高いから、俺の方が力が強いはずなんだけどな。結構強化されている可能性が高いかな? 使っている素材の総額を考えれば当たり前か?

 しばらく代り映えのしない試合風景が続いていたが、シュリが何かを言うと急に状況が変わった。

 今まではシュリと打ち合っていたミンファだが、シュリが何かを言った後から防戦一方になっていた。シュリも全力を出していたとは思っていなかったが、ギアをあげたシュリは、相変わらず強いな。

 ミンファもシュリの攻撃を何とか凌いではいるが、盾で防御する度に金属が金属をたたく重い音が聞こえて、一メートル程地面を削って強制的に動かされていた。

 ん~俺だったらすでに持ちこたえられない領域かな? とか思っていたら、ミンファも膝をついて模擬戦が終わりになった。

「昨日模擬戦した時に比べれば、耐えられるようになりましたね。でも、初めて装備するパワードスーツのせいか、体の動きに精彩を欠いていましたね。その装備に慣れれば私たち以外では、模擬戦をできなくなりそうね。

 やはり経験が大きいですかね、多分ですが装備に慣れたら、ご主人様は模擬戦では勝てないかもしれないですね」

 おぉ、そこまで強いのか! 多分ステータスが同じなら俺はここの誰よりも弱いからな。

「シュリさん、模擬戦ではってどういうことですか?」

「あなたたちは、ご主人様が本気で戦う姿を見たことありませんでしたね。模擬戦では私たちに遠慮して、力を出し切れていないのですが、何でもありの状況になれば私たちが、五人束になっても勝てないと思いますよ。

 あなたたちも、あっちのメンバーと戦って痛感していると思います」

 新人組の方を見て、苦い顔をしているメンバーをながめる。

「そうでしたね」

 まぁ、新人組は俺からもノーマンやガルドからも、何でもありの戦闘の訓練を受けている。何より俺が加わったことによる現代兵器の熟知にかけては、妻たち以上になっていると思われる。

 なのでDPで出した兵器を使用した、本当に何でもありの戦闘では、新人組も妻たちにひけはとらないだろう。妻たちが兵器に対する知識を付けたら、勝てなくなるだろうけどな。

 攻める力という意味ではたいした成果は上がらなかったが、防御の面ではかなりの強化が見込めたので、いい結果になったといえなくもない。

 斬撃や鈍器による外傷はかなり防げるが、関節などの強化しにくい場所を攻撃すると、まがってはいけない方向に曲がってしまうのでどうしたものだか、人を中に入れて実験はできないな。

「ミンファ、実験に付き合ってくれてありがと。シュリもお疲れさま、守りが強化されるのは生存確率が上がるから悪い事じゃないよね。試作品になるけどスカルズの皆には、配給するから色々使い心地などを今度報告してくれ」

 ピーチたちが何かを伝えると、ガッツポーズしているメンバーが何人かいたので嬉しいことがあったのだろう。

 さて、パワードスーツの試作品を後五つ作るかな。
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