ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
411 / 2,518

第411話 久々の肉ダンジョン!

しおりを挟む
「「「やったー、ご主人様に勝った!」」」

 三人とは言え、俺は何もできずに負けちまったな。悔しいけど、この娘たちが成長してくれて、うれしい限りだ。さてさてこの三人に何を要求されるのだろうか?

「三人とも喜ぶのはいいですけど、ご主人様に何をお願いするか決めているのですか? ご主人様が若干どんなお願いされるのか、心配してますよ」

 おい、ピーチ! ナチュラルに俺の心を読むのはやめてくれ!

「「「決まってるの! ご主人様じゃなくて、お兄ちゃんって呼びたい!」」」

「あなたたち……お兄ちゃんって事は、兄と妹ってことですよ? 結婚している今の状況より、距離が離れるのではないですか?」

「違うの! お兄ちゃんって呼びたいだけ! 私たち三人の中では、お兄ちゃんは、お兄ちゃんなんです! ご主人様呼びも悪くないけど、やっぱりお兄ちゃんの方がしっくりくるの!」

 シェリルが拳を握って熱く語っている。俺って弟や妹はいなかったから、お兄ちゃんって言われると何かむずがゆくなるな。

 三人の寝言の時も思ったけど、若干ゾワゾワってするんだよな。これってもしかして、喜びの感情の何かなのだろうか? 小説の中に幼女にお兄ちゃんと呼ばれて、体をねじってたやつとかいたからな……俺もそういう部類の人間なのだろうか?

 いや! 俺はロリコンではない! これは、父性という事にしておこう!

 それにしても、お兄ちゃんって呼ぶくらいなら模擬戦で勝たなくても、問題なかったんだけどな。三人が満足しているみたいだからこれでいいか?

「呼び方は、とんでもない呼び方じゃなければ、自由でかまわないよ。三人は他に何か希望とかあるか?」

「プライベートの時だけ、お兄ちゃんって呼ぶね!」

「他には特にないかな?」

「あ、今じゃないんだけど、オンラインゲーム以外にもいろいろやってみたいな。綾乃さんの話を聞いてると、みんなでチームを作ってお城を攻める攻城戦? とかギルド同士が争う、ジーブイジーっていう戦争があるって聞いたの! そういうゲームもやってみたい!」

 ネル、イリア、シェリルの順での発言だ。

 シェリルの攻城戦やGvGは、さすがにゲーム人口が少なすぎて難しい所だな。FPSでウォーゲームみたいなものだったら、今の人数でも問題ないんだけどな。同じ人間相手だとてマンネリ化しちゃうんだよな。

 コール・オ〇・デュー〇ィーを召喚してみて、様子を伺うか? 他にもオンラインで、それっぽいゲームもあったっけな? 今度綾乃に聞いてみるか?

「今のままじゃ人数が足りないから、それっぽいゲームがあったら召喚してみよっか。それで試してみようか」

「はーい、ありがとお兄ちゃん!」

 っ!!! なんだろうなこの胸の中から何かがあふれ出そうなこの感じ。

 今回は一方的にやられてしまったので、ちゃんと体が動かせていない。もうちょっと体を動かしたいんだけどな。

「ご主人様、あまり体を動かされていない事が不満の様ですが、どこかのダンジョンで体を動かしていきますか?」

 またピーチが俺の心を読んできた、顔に出てるのかな?

「そうだね、三人が強かったせいで、俺があまり体動かせなかったからね。少しどこかで体を動かしたいところだね」

「パーティーとしてのバランスも悪くないので、肉ダンジョンにでも行ってみますか?」

「あ、最近自分の作ったダンジョンに潜ってないな。一時間くらい直通で行ける、三十階あたりで狩りでもしようか?」

「では、私も準備しますね」

 ピーチは審判役だったので、装備を着替えていなかったため、更衣室へ向かって着替える様だ。ピーチを待っている間に三幼女に、俺があまり体を動かせなかったから、肉ダンジョンに行くことを伝える。自分たちも思ったより体を動かせていないから、丁度良かったみたいなことを言われた。

 俺との模擬戦が思ったよりすぐに終わっちゃったから、三幼女も不完全燃焼なのは当たり前か。それにしてもネルが継承した、斥候の勇者のスキルってすごかったな。使う人間が違うとここまで厄介になるとはな(シュウは勇者をグレイプニルで捕まえたことは完全に忘れている)。

 気を配っていたはずなのに、感覚から消えた事も索敵から消えた事も、全く気付かなかったもんな、まるで暗殺者みたいな一撃だったし、かなり強かったな。ある程度理解しててこれだったら、全く知らない人間だったら一発で終わるか?

 なんて考えていると、着替え終わったピーチが戻って来た。

 ダンジョンに向かうか。俺は今さっきとは違い、前衛装備を身に着けている。左手にカイトシールドのように先がとがっている中型の盾、右手にこの世界でブレイドと呼ばれている、片刃の少し重量のある片手剣を装備している。体に身に着けている物はさっきと変わっていない。

「久々の肉ダンジョンだな! 三十階の敵って何が出てくるんだったっけな?」

「よく覚えてないの! でも、特に強い魔物がいるわけじゃないから、体を動かすのにはちょうどいいの!」

 近くにいたディストピアの冒険者たちが、ぎょっとしている。小さい女の子がそんなことを言うのだから、びっくりしていた。意外に俺たちの顔って覚えられていないのかな? 生産系の仕事についているおばちゃんや、商店の人たちにはそこそこ覚えてもらってるんだけどな。

 なんて考えながらダンジョンの階段を下りていく。三十階分も階段を降りると、さすがに疲れるな。筋力や体力があっても、度が過ぎれば疲れるのは、この身体でも変わらないか。登ることも考えると、明日は筋肉痛になったりして。

 さてさて、三十階に到着したのだが……見た目がイノシシ、サイズがサイ。イノシシもここま大きいと、リアクションに困るな。まるで、ものの〇姫に出てくる、主のようだな。こんな奴の体当たりとか、防ぎきれるのか?

 試してみるか、挑発を使い俺にヘイトを集めると、すぐに突進してきた。ワンボックスカーが突っ込んでくるような印象だ。さすがに怖い! 真正面から受けずに、左手に装備した盾でタイミングを合わせて、横っ面を強打すると突っ込んでくる勢いでそのまま倒れた。四十メートル位滑って止まった。

 脳震盪を起こしたらしい。とどめはシェリルの浸透勁で、脳をさらにシャッフルしてあげたら、そのままドロップ品に変わった。右足のもも肉をドロップしたな。豚だったら生ハムとかにできるのにな。

 こいつでも挑戦してみるか かなりでかい生ハムになるだろうけど、美味そうだから他にもいくつかゲットして、ダンジョン農園の精肉所でチャレンジしてみるか!

 今日の午後にすることが増えた! ちょっと楽しみになってきたな。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

スキル【レベル転生】でダンジョン無双

世界るい
ファンタジー
 六年前、突如、異世界から魔王が来訪した。「暇だから我を愉しませろ」そう言って、地球上のありとあらゆる場所にダンジョンを作り、モンスターを放った。  そんな世界で十八歳となった獅堂辰巳は、ダンジョンに潜る者、ダンジョンモーラーとしての第一歩を踏み出し、ステータスを獲得する。だが、ステータスは最低値だし、パーティーを組むと経験値を獲得できない。スキルは【レベル転生】という特殊スキルが一つあるだけで、それもレベル100にならないと使えないときた。  そんな絶望的な状況下で、最弱のソロモーラーとしてダンジョンに挑み、天才的な戦闘センスを磨き続けるも、攻略は遅々として進まない。それでも諦めずチュートリアルダンジョンを攻略していたある日、一人の女性と出逢う。その運命的な出逢いによって辰巳のモーラー人生は一変していくのだが……それは本編で。 小説家になろう、カクヨムにて同時掲載 カクヨム ジャンル別ランキング【日間2位】【週間2位】 なろう ジャンル別ランキング【日間6位】【週間7位】

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...